望郷の塔
望郷の塔(ぼうきょうのとう)は、北海道最東端、納沙布岬近くに所在する施設。通称はオーロラ・タワー。旧称は笹川記念平和の塔、または平和の塔。展望台から北方領土を一望できる。
沿革 編集
笹川良一が北方領土返還運動の象徴として建設、1987年夏竣工した。同年7月19日、「笹川記念平和の塔」落成式典挙行。笹川、北海道副知事山中洋、根室市長大矢快治らが出席した[1]。竣工当初、地元の漁師の妻らが展望台にのぼり、携帯無線機で沖合の夫らにソビエト連邦側の警備艇の接近を知らせたという。最初の1年で約30万人が来訪した[2]。
2012年には外観の汚れや電気設備などの老朽化が問題となったため、施設のリニューアルを行った[3]。しかし2020年までの数年間の入場者は、年間8千人〜1万人と落ち込み、運営資金は関係者や支援者の寄付に頼ってきた。2020年3月以降は新型コロナウイルスの影響で来場者が見込めないため、2021年時点でも休館を続けている。財政状況が悪化し、電気や水道、エレベーターの保守点検を休止している。かつてレストランが入居していた併設する建物は損壊が進んでいるが、撤去できずに放置されている[4]。
今後施設内に大型ビジョンを設置し映画を上映する構想があり、営業再開は諦めていないとしているが、当面の間休館を続ける[4]。
概要 編集
脚注 編集
- ^ 【笹川良一】笹川記念平和の塔落成式典 - YouTube
- ^ a b “望郷の塔とは”. NPO法人千島の砦. 2018年8月18日時点のオリジナルよりアーカイブ。2021年9月12日閲覧。
- ^ “寄付のお願い”. NPO法人望郷の塔. 2014年6月11日時点のオリジナルよりアーカイブ。2021年9月12日閲覧。
- ^ a b c d “納沙布岬から北方領土を眺望 オーロラタワー、休館続く コロナで財務悪化 「再開諦めない」”. 北海道新聞. (2020年12月21日). オリジナルの2021年9月12日時点におけるアーカイブ。 2021年9月12日閲覧。
- ^ “NPO法人 望郷の塔 概要”. NPO法人望郷の塔. 2015年4月27日時点のオリジナルよりアーカイブ。2021年9月12日閲覧。
- ^ “最新トピックス”. NPO法人望郷の塔. 2015年4月27日時点のオリジナルよりアーカイブ。2021年9月12日閲覧。
- ^ 根室交通株式会社路線バス時刻表
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座標: 北緯43度23分6.3秒 東経145度48分30.2秒 / 北緯43.385083度 東経145.808389度