李政厚

韓国のプロ野球選手 (1998-)

李 政厚(イ・ジョンフ、: 이정후1998年8月20日 - )は、愛知県名古屋市生まれ、大韓民国光州広域市出身のプロ野球選手外野手)。右投左打。MLBサンフランシスコ・ジャイアンツ所属。

李 政厚
サンフランシスコ・ジャイアンツ #51
キウム・ヒーローズ時代
(2019年5月8日)
基本情報
国籍 大韓民国の旗 大韓民国
出身地 日本の旗 日本
愛知県名古屋市
生年月日 (1998-08-20) 1998年8月20日(25歳)
身長
体重
185 cm
88 kg
選手情報
投球・打席 右投左打
ポジション 外野手
プロ入り 2017年 KBO1次ドラフト
初出場 KBO / 2017年3月31日
MLB / 2024年3月28日
年俸 $7,833,333(2024年)[1]
経歴(括弧内はプロチーム在籍年度)
国際大会
代表チーム 大韓民国の旗 大韓民国
五輪 2021年
WBC 2023年
プレミア12 2019年
獲得メダル
男子 野球
大韓民国の旗 韓国
WBSCプレミア12
2019
イ・ジョンフ
各種表記
ハングル 이정후
漢字 李 政厚
発音: イ・ジョンフ
英語表記: Jung-Hoo Lee
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父はKBOヘテタイガース、起亜タイガース及び、NPB中日ドラゴンズに所属した元プロ野球選手の李鍾範[2]。義弟はサンディエゴ・パドレス所属の高佑錫

愛称は、父・鍾範の愛称「風の子」にちなみ「風の孫」(바람의 손자[3]

経歴 編集

父が中日ドラゴンズに所属していた1998年に名古屋市で誕生。KBO/NPB通算で2000本以上の安打を記録した父の技術を引き継ぎ、リトルリーグや高校野球で結果を残し、KBO各球団のスカウトから次世代のスター選手として非常に高い評価を得ていた。

ヒーローズ時代 編集

2016年の1次ドラフトで指名され、ネクセン・ヒーローズに入団。

2017年はレギュラーシーズン開幕前の示範競技全試合に出場し、打率 .455、33打数15安打、4打点の好成績を残し開幕一軍の座を勝ち取る。3月31日に行われたLGツインズとのレギュラーシーズン開幕戦に途中出場。4月中旬以降はレギュラーに定着し、同年のオールスターゲームにも出場した。9月5日のKTウィズ戦でシーズン158本目の安打を放ち、KBOの歴代新人最多安打記録を23年ぶりに更新。最終的に全144試合に出場し、打率.324、2本、47打点、179安打を記録し、同年のKBO最優秀新人(新人王)を獲得。オフの11月には第1回アジアプロ野球チャンピオンシップ韓国代表に選出された。

2018年は109試合に出場し、打撃ランキング3位となる打率.355の高打率を残し、2017年と変わらない活躍を見せた。また、ジャカルタ・パレンバンアジア競技大会野球韓国代表にも選出された。同大会で韓国代表が優勝したため兵役免除の恩典を受けた。

2019年はオフの11月に開催された第2回WBSCプレミア12韓国代表に選出された。同大会ではオール・ワールド・チームの外野手部門に選出された。

2020年は二塁打49本とKBOリーグのシーズン記録を更新した。

2021年はシーズン途中に1年延期されての開催となった東京オリンピック野球韓国代表に選出された。7月29日から8月7日にかけての試合に出場した。シーズンでは10月25日のハンファ・イーグルス戦でKBOリーグ史上29回目(27人目)のサイクルヒットを達成[4]。同年は打率.360で、1994年の李鍾範に並びリーグ史上初となる父子での首位打者での個人タイトルを受賞した。

2022年は2年連続の首位打者、自身初の打点王、シーズンMVPを受賞した。また1994年の李鍾範に並びリーグ史上初となる親子でのシーズンMVPを受賞した。

2023年はシーズン開幕前の3月に開催された第5回ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)韓国代表に選出された。韓国は第1ラウンドで敗退したものの全4試合に3番・中堅手として出場し、全試合で安打を記録した。シーズンでは4月の月間打率が.218と絶不調に陥ったものの5月以降は復調し、6月11日には打率を3割に乗せた[5]。その後7月21日には打率を.319まで戻していたが、7月22日の試合で守備時に左足首を痛めて途中交代。24日に左足首靭帯損傷と診断され出場選手登録を抹消された[6]。シーズン終盤の10月10日に代打で試合に出場し復帰した。オフにポスティングシステムを利用してMLBに挑戦することを発表した[7]

ジャイアンツ時代 編集

2023年12月15日、サンフランシスコ・ジャイアンツと6年総額1億1300万ドルで契約を結んだ[8][9]。背番号は、キウム時代と同じ51。背ネームは「J H LEE」。同日、オラクル・パークで入団会見を行った[10]

詳細情報 編集

年度別打撃成績 編集

















































O
P
S
2017 ネクセン
キウム
144 622 552 111 179 29 8 2 230 47 12 4 2 2 60 2 6 67 9 .324 .395 .417 .812
2018 109 520 459 81 163 34 2 6 219 57 11 4 3 8 42 3 8 58 5 .355 .412 .477 .889
2019 140 630 574 91 193 31 10 6 262 68 13 7 3 4 45 0 4 40 15 .336 .386 .456 .842
2020 140 617 544 85 181 49 5 15 285 101 12 2 2 8 59 6 4 47 16 .333 .397 .524 .921
2021 123 544 464 78 167 42 6 7 242 84 10 3 0 9 62 1 9 37 8 .360 .438 .522 .960
2022 142 627 553 85 193 36 10 23 318 113 5 0 0 3 66 12 5 32 10 .349 .421 .575 .996
2023 86 387 330 50 105 23 2 6 150 45 6 3 0 5 49 7 3 23 1 .318 .406 .455 .861
KBO:7年 884 3947 3476 581 1181 244 43 65 1706 515 69 23 10 39 383 31 39 304 64 .340 .407 .491 .898
  • 各年度の太字はリーグ最高、赤字はKBOにおける歴代最高。

タイトル 編集

KBO
  • 首位打者:2回(2021年、2022年)
  • 打点王:1回(2022年)
  • 最多安打:1回(2022年)

表彰 編集

KBO
韓国代表

代表歴 編集

背番号 編集

人物 編集

脚注 編集

  1. ^ Jung-hoo Lee Contract Details, Salaries, & Earnings” (英語). Spotrac. 2023年12月25日閲覧。
  2. ^ 中日で活躍した李鍾範の長男・李政厚の決勝打で韓国がチャイニーズ・タイペイに競り勝つ”. 野球日本代表 侍ジャパンオフィシャルサイト(2017年11月17日). 2019年5月10日閲覧。
  3. ^ KBO '바람의 손자' 이정후 "이종범 뛰어넘기보다 저 자체로 인정받고파…새로운 별명 공모합니다!"” (朝鮮語). 이투데이 (2017年9月8日). 2023年12月17日閲覧。
  4. ^ 장민석 (2021年10月26日). “이정후, 사이클링히트” (韓国語). 朝鮮日報. 2021年10月26日閲覧。
  5. ^ 유병민 (2023年6月11日). “3할 복귀 이정후 "타석에 성수까지…어머니 헌신에 감사"” (韓国語). SBS News. 2024年1月28日閲覧。
  6. ^ 韓国の至宝・李政厚、左足首靭帯損傷で今季絶望 来季メジャー挑戦…契約金額に影響か」『サンスポ』、2023年7月25日。2023年8月29日閲覧。
  7. ^ 韓国プロ野球の李政厚が6日から交渉解禁 ポスティングでのメジャー移籍へパドレス、ヤンキースなどが興味”. スポニチ Sponichi Annex (2023年12月4日). 2024年1月28日閲覧。
  8. ^ Giants finalize 6-yr deal with KBO star Jung Hoo Lee” (英語). MLB.com (2023年12月15日). 2023年12月17日閲覧。
  9. ^ 韓国代表の李政厚がジャイアンツと6年164億円で合意 父は元中日の李鍾範氏で名古屋生まれ” (2023年12月23日). 2024年1月28日閲覧。
  10. ^ Maria Guardado (2023年12月16日). “'An absolutely perfect fit': Giants officially introduce Lee”. MLB.com. 2023年12月18日閲覧。
  11. ^ 韓国163億円男が語るイチロー愛 少年時代に受けた影響「初めて見た選手」”. フルカウント (2024年1月10日). 2024年4月10日閲覧。

外部リンク 編集