村上海賊の娘
『村上海賊の娘』(むらかみかいぞくのむすめ)は、和田竜による長編歴史小説。1576年(天正4年)の第一次木津川口の戦いでの村上水軍の当主・村上武吉の娘・景(きょう、20歳)を描いている。
村上海賊の娘 | ||
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著者 | 和田竜 | |
イラスト | 平沢下戸 | |
発行日 | 2013年10月22日 | |
発行元 | 新潮社 | |
ジャンル | 歴史小説 | |
国 |
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言語 | 日本語 | |
形態 | 上製本(四六判変型) | |
ページ数 | 上巻:476 / 下巻:506 | |
コード |
ISBN 978-4-10-306882-2(上巻) ISBN 978-4-10-306883-9(下巻) | |
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あらすじ編集
主人公・景(きょう)は、戦国時代に瀬戸内海を席巻した村上水軍の当主・村上武吉の娘である。景は、軍船に乗り瀬戸内の海で狼藉を働く者を成敗したり、男勝りの活躍をする。ある日、毛利家から信長に追い詰められ窮地に陥った本願寺を救うため、物資を輸送してほしいという依頼が来る。村上水軍は毛利方に加勢することを決め、景も戦いに身を投じていく。
備考編集
- 創作の切っ掛けは、広島の小学生時代にまわりに村上姓がたくさんいて興味を持ち、家族旅行で因島にも行き、村上水軍の存在を知ったことで、大人になり作家デビュー後に本格的に調べ創作に至った[1]。
- 村上武吉は娘のうち大半が養女のなか、1人だけ景という実娘がおり、系図には載っていないが『萩藩譜録』にその記録がある。
- 景は長身で怪力、さらに欧米人のような容姿(目がギョロリとして鼻が高く手足が長くガリガリで日に焼けて色黒)や男勝りな行動から「貰い手のない醜女」と呼ばれているが、現代ではハーフに位置付けられ、当時は欧米人は忌み嫌われていた。ただし、欧米人との接触があった大坂(現在の大阪府)の人たちからは「美人だ」と言われ、さらに活発な性格の女性を好む傾向から景が大坂に行くきっかけになっている。
受賞編集
連載編集
漫画編集
吉田史朗の作画で漫画化され、『ビッグコミックスピリッツ』(小学館)にて2015年37・38合併号から2019年20号まで連載された。全13巻。
脚注編集
外部リンク編集
- 新潮社による特設ページ
- 和田竜インタビュー|新潮社 - 月刊『波』2013年11月号より