東京国際音楽コンクール

東京国際音楽コンクール(とうきょうこくさいおんがくコンクール、: Tokyo International Music Competition)は、民主音楽協会が主催する音楽コンクールである。

東京国際音楽コンクール
Tokyo International Music Competition
イベントの種類 コンテスト
旧イベント名 民音コンクール
開催時期 3年ごと
初回開催 1966年
主催 民主音楽協会
公式サイト

概要編集

1966年に開始した民音コンクールを前身に、1987年に現在の名称に変更した。現在は指揮部門だけが、3年ごとに開催されている。「広く有能な音楽家の参加を求め、優れた人材の発見、育成に努め、日本および世界の楽壇への活躍を力強く促進するとともに、国際間の文化の交流を推進し音楽文化の発展に貢献せんとするものである」との目的で創設された[1]

歴史編集

  • 1966年 - 声楽部門からコンクールが開始[注釈 1]
  • 1967年 - 指揮部門が開始
  • 1970年 - 作曲部門が開始[注釈 2]
  • 1974年 - 室内楽部門が開始[注釈 3]
  • 1991年 - 東京国際振付コンクールが開始[注釈 4]

指揮部門編集

コンクール開催時の名称は、東京国際音楽コンクール<指揮>(英: Tokyo International Music Competition for Conducting)。1967年より3年ごとに開催され、国内外の若手指揮者の登竜門となっており、東京国際音楽コンクールの名義で唯一、開催を継続している。審査委員長は初代に齋藤秀雄、2代目が朝比奈隆、3代目が外山雄三[注釈 5]、4代目が尾高忠明。2021年第19回コンクールに尾高忠明が審査委員長に就任し、同コンクール入賞者が初めて審査委員長に就任した。

第1位どころか、第2位や第3位すら選出されないこともあり、審査の厳しいコンクールと言われている。ただし、ブザンソンやマーラーと異なり新曲演奏は要求されない。

開催年と入賞者編集

第1回から7回までは「民音コンクール」の名称。第8回以降は「東京国際音楽コンクール」に名称変更。

入賞者[2][1]
1967年 第1回 第1位 手塚幸紀
第2位 山岡重信
第3位 小泉ひろし
入選
1970年 第2回 第1位 小泉和裕
第2位 尾高忠明
第3位 ジャック・ブルーマン [  アメリカ合衆国]
入選
1973年 第3回 第1位 なし
第2位
第3位 なし
入選
1976年 第4回 第1位 アラン・バルター [  アメリカ合衆国]
第2位 ジェローム・カルタンバック [  フランス]
第3位 国分誠
入選
1979年 第5回 第1位 田中良和
第2位 金洪才 [  朝鮮民主主義人民共和国]
第3位 栗田哲海
入選
齋藤秀雄賞 金洪才 [  朝鮮民主主義人民共和国]
1982年 第6回 第1位 十束尚宏
第2位 大野和士
第3位 小田野宏之
入選
齋藤秀雄賞
  • 大野和士
  • 小田野宏之
1985年 第7回 第1位 なし
第2位
第3位 パスカル・ヴェロ [  フランス]
入選
  • リチャード・ウェスターフィールド [  アメリカ合衆国]
  • エウゲーニ・サモイロフ [  ロシア]
  • ニコライ・アレクセーエフ [  ロシア]
齋藤秀雄賞 パスカル・ヴェロ [  フランス]
1988年 第8回 第1位 栗田博文
第2位 アレクサンドル・ティトフ [  ロシア]
第3位 カルロ・リッツィ [  イタリア]
入選
1991年 第9回 第1位 オリビエ・グランジャン [  フランス]
第2位
第3位 なし
入選
  • 森彰
  • ルパート・ドゥ・クルーズ [  イギリス]
齋藤秀雄賞 森彰
1994年 第10回 第1位 フランシスコ・デ・ガルヴェス [  スペイン]
第2位 ドリアン・ウィルソン [  アメリカ合衆国]
第3位 川本貢司
入選
齋藤秀雄賞 ヤ・ホイ・ワン [  シンガポール]
1997年 第11回 第1位 なし
第2位
第3位 ローネン・ボルシェフスキー [  イスラエル]
入選
  • マーク・アレン・マッコイ [  アメリカ合衆国]
  • ドリアン・ウィルソン [  アメリカ合衆国]
  • リジア・アマディオ [  ブラジル]
齋藤秀雄賞
  • マルコ・パリゾット [  カナダ]
  • チャン・ユンスン [  大韓民国]
2000年 第12回 第1位 下野竜也
第2位 柳澤寿男
第3位 なし
入選
  • クリスティーン・マヤーズ [  アメリカ合衆国]
  • ゲオルグ・チチナゼ [  グルジア]
齋藤秀雄賞 下野竜也
2003年 第13回 第1位 なし
第2位 アレクサンダー・マイヤー [  ドイツ]
第3位 ジェームズ・ロウ [  イギリス]
入選
2006年 第14回 第1位 なし
第2位 川瀬賢太郎
第3位 なし
入選
  • シズオ・Z・クワハラ [  アメリカ合衆国]
  • ナタリア・オレイニク [  ロシア]
  • チョン・インヒョク [  大韓民国]
2009年 第15回 第1位 なし
第2位 なし
第3位 ミハイル・レオンティエフ [  ロシア]
入選
2012年 第16回 第1位 なし
第2位 なし
第3位 なし
入選
齋藤秀雄賞 マヤ・メーテルスカ [  ポーランド]
聴衆賞 石﨑真弥奈
2015年 第17回 第1位 ディエゴ・マルティン・エチェバリア [  スペイン]
第2位 太田弦
第3位 コリーナ・ニーマイヤー [  ドイツ]
入賞 オンドジェイ・ブラベッツ [  チェコ]
齋藤秀雄賞 ディエゴ・マルティン・エチェバリア [  スペイン]
聴衆賞 太田弦
2018年 第18回 第1位 沖澤のどか
第2位 横山奏
第3位 熊倉優
入賞 アール・リー [  カナダ]
齋藤秀雄賞 沖澤のどか
聴衆賞 横山奏
2021年 第19回 第1位 ジョゼ・ソアーレス[  ブラジル]
第2位 サミー・ラシッド[  フランス]
第3位 バーティー・ベイジェント[  イギリス]
入賞 米田覚士
齋藤秀雄賞 バーティー・ベイジェント[  イギリス]
聴衆賞 ジョゼ・ソアーレス[  ブラジル]
オーケストラ賞 バーティー・ベイジェント[  イギリス]

備考編集

国際音楽コンクール世界連盟に加盟している指揮コンクールは、ピアノやヴァイオリン部門より少なくなる[3]

2021年現在に登録がなされ応募を受け付けているのは、東京国際音楽コンクール<指揮>、バンベルク・マーラー国際指揮コンクール[4]トスカニーニ国際指揮コンクール[5]ブザンソン国際音楽祭内ブザンソン国際音楽コンクール指揮部門、ハチャトリアン国際音楽コンクール指揮部門[6]フィテルベルグ国際指揮コンクール[7]アストリッド王妃国際音楽コンクール指揮部門[8]、ブダペスト国際音楽コンクール内ゲオルク・ショルティ国際指揮者コンクール[注釈 6] の8つである。

脚注編集

[脚注の使い方]

注釈編集

  1. ^ 声楽部門は1993年・第10回まで開催。
  2. ^ 後に現代作曲音楽祭として独立、1995年第20回まで開催。
  3. ^ 1992年・第7回まで開催。
  4. ^ 1993年・第2回まで開催。
  5. ^ 第1回目の1967年から継続して審査委員を務める。
  6. ^ フランクフルトで行われているゲオルク・ショルティ国際指揮者コンクールとは別。

出典編集

  1. ^ a b 「民音50年史」編纂委員会(編) 2013.
  2. ^ 日外アソシエーツ(編) 2010.
  3. ^ Vol.1 民音・指揮者コンクールの歴史 外山雄三審査委員長インタビュー”. www.min-on.or.jp. 2019年6月24日閲覧。
  4. ^ THE MAHLER COMPETITION 2020 WINNERS”. www.bamberger-symphoniker.de. Bamberger Symphoniker. 2020年7月11日閲覧。
  5. ^ Notice”. www.concorsotoscanini.it. www.concorsotoscanini.it. 2020年7月11日閲覧。
  6. ^ Conducting 2021”. khachaturian-competition.com. khachaturian-competition.com. 2020年7月11日閲覧。
  7. ^ XI MIĘDZYNARODOWY KONKURS DYRYGENTÓW IM. GRZEGORZA FITELBERGA”. fitelbergcompetition.com. fitelbergcompetition.com. 2021年3月20日閲覧。
  8. ^ Princess Astrid International Music Competition is held biennially, disciplines alternating between violin and conducting.”. www.tso.no. www.tso.no. 2021年9月8日閲覧。

参考文献編集

  • 日外アソシエーツ(編) 編 『音楽の賞事典』日外アソシエーツ、2010年10月。ISBN 978-4-8169-2280-0 
  • 「民音50年史」編纂委員会(編) 編 『民音50年史』民主音楽協会、2013年10月。 NCID BB14106204 

外部リンク編集