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狐拳

三すくみの関係を用いた拳遊び
東八拳から転送)
狐拳 (1774年)
菊川英山『風流狐拳』1820 年

狐拳(きつねけん)は、じゃんけんなどと類似の、・猟師・庄屋三すくみの関係を用いた拳遊びの一種である。藤八拳(とうはちけん)、庄屋拳(しょうやけん)、在郷拳(ざいきょうけん)とも呼ばれる。

概説編集

狐は猟師に鉄砲で撃たれ、猟師は庄屋に頭が上がらず、庄屋は狐に化かされる、という三すくみの関係を、腕を用いた動作で合わせて勝負を決する。

通常は二人が向かい合い、正座して行なう。それぞれの手の姿勢は次のとおり。

  • 狐 : 掌を広げ、指を揃えて頭の上に相手に向けて添え、狐の耳を模する。
  • 猟師 : 両手で握り拳を作り、鉄砲を構えるように前後をずらして胸の前に構える。
  • 庄屋 : 正座した膝の上に手を添える。

互いに思う手を出し合い、猟師は狐に勝ち、狐は庄屋に勝ち、庄屋は猟師に勝ちとなる。また狐拳には「狐、猟師、鉄砲」のバージョンもある。

狐拳が登場する有名な作品として、十返舎一九東海道中膝栗毛などがある。

藤八拳編集

狐拳の一種。続けて3度勝つと勝者となる。天保時代に花村藤八という売薬商人が「藤八 - 五文 - 奇妙」という呼び声で客引きをしていたのを、通人が狐拳のかけ声に使い始めたという。また、吉原の幇間・藤八が創始したともいう[1]

脚注編集

  1. ^ 正岡容『明治東京風俗語事典』ちくま学芸文庫、2001年、221p。