東海中部線(トンヘジュンブせん)は、慶尚北道浦項市にある浦項駅から江原特別自治道東海市東海駅までの区間を結ぶ、韓国鉄道施設公団(KR)が建設中の鉄道路線

東海中部線
各種表記
ハングル 동해중부선
漢字 東海中部線
発音 トンヘジュンブソン
日本語読み: とうかいちゅうぶせん
英語 Donghae chungbu Line
テンプレートを表示

2008年着工、2014年までに全区間で着工しており、2018年1月26日に浦項駅 - 盈徳駅間が韓国鉄道公社東海線として開業した。残る盈徳駅 - 三陟駅間も2025年12月に開通する予定で、開業後は釜田駅から江陵駅までが東海線として統合される予定である。

路線データ 編集

以下のデータは、東海中部線を建設している韓国鉄道施設公団のデータに基づく(2008年8月時点)[1]

概要 編集

元は日本統治時代に、釜山から慶州江陵を経て、元山[1]までを結ぶ東海線として、建設が計画された路線の一部である。太平洋戦争での日本敗戦による朝鮮解放までに、元山 - 襄陽間(東海北部線)と墨湖(現墨湖港) - 北坪 - 三陟間(墨湖港線三陟線)、及び浦項 - 釜山間(旧東海南部線)の路線が開通した。

しかし、連合軍の軍政によって朝鮮半島北緯38度線を境に南北に分断されると、朝鮮戦争(1950年~1953年)を経て軍事境界線が策定され南北の分断が固定化したこともあって、重要性が低かった東海線の建設工事はその後頓挫して1990年代に至った。なお、東海線の建設は頓挫したが、1962年には嶺東線の一部区間(東海 - 江陵間)として東海線の一部分が開業している。

1996年7月、長年の頓挫を経て東海線は浦項 - 三陟間の建設の妥当性の調査が開始され、2000年3月12日に東海中部線として同区間の建設基本計画が樹立された。更に同年の南北首脳会談とそれを踏まえた第1回南北閣僚級会談で、東海線を全通させる事が合意され、東海中部線の建設の必要性がより高まることとなった。2002年6月、路盤など路線建設に必要な施設・設備の設計が開始され、2008年3月20日から建設が開始され、2014年までに全区間で着工された。

2018年1月26日に浦項から盈徳までの区間が東海線の一部として先行開業。2024年の全線開業を予定していたが、浦項MBC NEWSの報道によると開業を2025年12月に再延期すると報じた。

現在、ロシア連邦などは「シベリア・ランドブリッジ」構想として、シベリア鉄道を使い大韓民国・日本からヨーロッパ諸国への鉄道貨物輸送ルート(アジア横断鉄道)を形成する計画を推し進めている。その一環に、東海線経由で釜山とロシアの沿海地方を結ぶ経路(北部回廊の経路iv-b)も含まれており、釜山と沿海地方を最短距離で結ぶ役割が期待されている[2]

歴史 編集

駅一覧 編集

駅名 駅間キロ (km) 累計キロ (km)
等級
駅種別 接続路線 所在地
日本語 ハングル
浦項駅 포항역 0.0 0.0 2級 普通駅 韓国鉄道公社東海線 慶尚北道 浦項市
月浦駅 월포역 15.3 15.3      
長沙駅 장사역 9.1 24.4   盈徳郡
江口駅 강구역 7.6 32.0  
盈徳駅 영덕역 6.6 38.6    
寧海駅 영해역     信号場  
柄谷駅 병곡역     信号場  
厚浦駅 후포역     信号場   蔚珍郡
平海駅 평해역          
箕城駅 기성역     信号場  
遠南駅 원남역     信号場  
蔚珍駅 울진역        
竹辺駅 죽변역     信号場  
北面駅 북면역     信号場  
遠徳駅 원덕역     信号場   江原特別自治道 三陟市
臨院駅 임원역     信号場  
梅院駅 매원역     信号場  
近徳駅 근덕역     信号場  
三陟駅 삼척역   171.3 3級 普通駅  
三陟海辺駅 삼척해변역 5.1 176.4 無配置簡易駅
湫岩駅 추암역 1.4 177.8 無配置簡易駅   東海市
東海駅 동해역 6.4 184.2 1級 グループ代表駅 韓国鉄道公社:嶺東線北坪線貨物線)・墨湖港線(貨物線)

脚注 編集

  1. ^ 現在は朝鮮民主主義人民共和国(北朝鮮)の実効支配下にある
  2. ^ (朝鮮語)동해선 포항~영덕구간 궤도공사 본격착공

関連項目 編集