枝川 (江東区)

東京都江東区の町名
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枝川(えだがわ)は、東京都江東区の地名。現行行政地名は枝川一丁目から枝川三丁目。住居表示実施済区域。

枝川
町丁
地図北緯35度39分28秒 東経139度48分20秒 / 北緯35.657686度 東経139.805514度 / 35.657686; 139.805514
日本の旗 日本
都道府県 東京都の旗 東京
特別区 江東区
地域 深川地域
人口情報2023年(令和5年)1月1日現在[1]
 人口 9,525 人
 世帯数 4,879 世帯
面積[2]
  0.471700499 km²
人口密度 20192.9 人/km²
郵便番号 135-0051[3]
市外局番 03(東京MA[4]
ナンバープレート 江東
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地理

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江東区の南部に位置し、深川地域に属する。北を汐見運河、南を東雲北運河、西を豊洲運河に挟まれた埋立地に当たる。北は江東区塩浜(旧塩崎町・浜園町)で、南は辰巳潮見である。高層住宅を中心とした住宅地であるが、埋立地であった経緯から倉庫工場も残る。町内を南北に三ツ目通りが貫き、その上を首都高速9号深川線が通る。

歴史

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埋立地として出現

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枝川改修工事1910年明治43年)から1923年大正12年)にかけて行われ、下記の埋立地が造成された(表記後ろの町名は現在の地名)。

  • 1号埋立地:江東区塩浜2丁目(塩崎)
  • 2号埋立地:江東区塩浜1丁目(浜園)
  • 3号埋立地:江東区古石場3丁目1番
  • 4号埋立地:江東区枝川2丁目
  • 5号埋立地:江東区枝川1丁目
  • 6号埋立地:江東区豊洲4丁目
  • 7号埋立地:江東区豊洲3丁目
  • 8号埋立地:江東区潮見1~2丁目

このうち埋立4号地・5号地は1914年大正4年)から造成が始まり、1928年昭和3年)4月に完成し、深川区に編入され、運河が枝状に縦横に走る様から枝川町の町名が付された[5]

朝鮮部落の形成

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1910年朝鮮併合以降、大量の朝鮮人が日本へ渡航して各地に集住地域が形成されたが、関東では震災の影響で形成が遅かった。東京近辺ではバラックなどに住む日本人貧民と混在して三河島千住・鶴見潮田・横浜宮川町などに形成された[6]が、東京オリンピック開催が決まり(その後の戦争開始により中止)、外国人にみっともない姿を見られるのは具合が悪いというので、一ヵ所にまとめて住ませることになり[7]、隣接地域の塩崎町とともに、まだ当時不衛生なごみの埋立地だった当地へ移住させ、治安上の理由から皇民化創氏改名が行われたという[8]戦後は当用[9]として都立第二朝鮮人小学校(現在の東京朝鮮第二初級学校)やキリスト教会も建てられた。

枝川のコリアタウン
     
アサヒグラフ』 1953年8月19日号

現在

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戦後、北の洲崎(現在の東陽辺り)には大きな遊廓起源の歓楽街が復興しており、売春防止法が制定(1958年)される頃までは運河を隔てたこの地にも流れ者が入って治安が悪かった。1949年には枝川事件が発生している。

その後、海運業の倉庫が林立し、特に枝川1丁目の南部は周辺への道路が架橋されず閑散としていたが、東の越中島・塩浜、南の潮見・辰巳などへの東京都による公営住宅の建設が進んだ。

1970年3月17日、1丁目の化学会社の作業場から火災が発生。アパートなど3棟11世帯が焼け出された[10]

1980年には町内2丁目と3丁目境を南北に首都高速9号深川線が通され、1988年には南東側の豊洲と辰巳に有楽町線が通ったことから交通量と周辺の人口が急増し、枝川内のコリアンタウンは一部を除き急激に縮小している。

世帯数と人口

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2023年(令和5年)1月1日現在(東京都発表)の世帯数と人口は以下の通りである[1]

丁目 世帯数 人口
枝川一丁目 2,464世帯 4,710人
枝川二丁目 1,121世帯 2,304人
枝川三丁目 1,294世帯 2,511人
4,879世帯 9,525人

人口の変遷

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国勢調査による人口の推移。

人口推移
人口
1995年(平成7年)[11]
6,651
2000年(平成12年)[12]
6,846
2005年(平成17年)[13]
8,961
2010年(平成22年)[14]
9,090
2015年(平成27年)[15]
9,934
2020年(令和2年)[16]
9,741

世帯数の変遷

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国勢調査による世帯数の推移。

世帯数推移
世帯数
1995年(平成7年)[11]
2,447
2000年(平成12年)[12]
2,674
2005年(平成17年)[13]
3,570
2010年(平成22年)[14]
3,873
2015年(平成27年)[15]
4,613
2020年(令和2年)[16]
4,636

学区

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区立小・中学校に通う場合、学区は以下の通りとなる(2023年4月時点)[17][18]

丁目 番地 小学校 中学校
枝川一丁目 14番20号 江東区立枝川小学校 江東区立深川第五中学校
その他 江東区立豊洲小学校
枝川二丁目 全域 江東区立枝川小学校 江東区立深川第八中学校
枝川三丁目 全域

交通

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枝川への最寄り駅は東京メトロ有楽町線ゆりかもめ豊洲駅および京葉線潮見駅である。なお、2030年代半ばまでに有楽町線の延伸が計画されており、その際に枝川の町域内に新駅が設置される予定となっている[19]

路線バス

枝川枝川一丁目枝川二丁目枝川三丁目八枝橋停留所より都営バスが越中島通り方面と三ツ目通り方面へ運行されている。すべて深川営業所の所管である。

道路

事業所

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2021年(令和3年)現在の経済センサス調査による事業所数と従業員数は以下の通りである[20]

丁目 事業所数 従業員数
枝川一丁目 72事業所 1,367人
枝川二丁目 90事業所 1,578人
162事業所 2,945人

事業者数の変遷

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経済センサスによる事業所数の推移。

事業者数推移
事業者数
2016年(平成28年)[21]
160
2021年(令和3年)[20]
162

従業員数の変遷

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経済センサスによる従業員数の推移。

従業員数推移
従業員数
2016年(平成28年)[21]
3,437
2021年(令和3年)[20]
2,945

施設

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その他

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日本郵便

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脚注

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  1. ^ a b 住民基本台帳による東京都の世帯と人口(町丁別・年齢別)  令和5年1月” (CSV). 東京都 (2023年4月6日). 2023年12月17日閲覧。 “(ファイル元のページ)(CC-BY-4.0)
  2. ^ 『国勢調査町丁・字等別境界データセット』(CODH作成)”. CODH. 2024年1月6日閲覧。(CC-BY-4.0)
  3. ^ a b 枝川の郵便番号”. 日本郵便. 2023年11月17日閲覧。
  4. ^ 市外局番の一覧”. 総務省. 2019年6月24日閲覧。
  5. ^ 江東区の地名由来 江東区
  6. ^ 『朝鮮人生活状態調査』横浜市社会課、1935年
  7. ^ 『ドキュメント朝鮮人』日本読書新聞社出版部、1965年
  8. ^ 在日コリアンの歴史1‐解放前編
  9. ^ 「当用」は、期限を定めず当分の間、とりあえず用いる、さしあたって用いる、の意味。
  10. ^ 密集地3むね焼ける アパート11世帯被災『朝日新聞』1970年(昭和45年)3月17日夕刊 3版 11面
  11. ^ a b 平成7年国勢調査の調査結果(e-Stat) - 男女別人口及び世帯数 -町丁・字等”. 総務省統計局 (2014年3月28日). 2019年8月16日閲覧。
  12. ^ a b 平成12年国勢調査の調査結果(e-Stat) - 男女別人口及び世帯数 -町丁・字等”. 総務省統計局 (2014年5月30日). 2019年8月16日閲覧。
  13. ^ a b 平成17年国勢調査の調査結果(e-Stat) - 男女別人口及び世帯数 -町丁・字等”. 総務省統計局 (2014年6月27日). 2019年8月16日閲覧。
  14. ^ a b 平成22年国勢調査の調査結果(e-Stat) - 男女別人口及び世帯数 -町丁・字等”. 総務省統計局 (2012年1月20日). 2019年8月16日閲覧。
  15. ^ a b 平成27年国勢調査の調査結果(e-Stat) - 男女別人口及び世帯数 -町丁・字等”. 総務省統計局 (2017年1月27日). 2019年8月16日閲覧。
  16. ^ a b 令和2年国勢調査の調査結果(e-Stat) -男女別人口,外国人人口及び世帯数-町丁・字等”. 総務省統計局 (2022年2月10日). 2022年2月20日閲覧。
  17. ^ 区立小学校の通学区域”. 江東区 (2023年4月1日). 2024年1月6日閲覧。
  18. ^ 区立中学校の通学区域”. 江東区 (2023年4月1日). 2024年1月6日閲覧。
  19. ^ 有楽町線延伸、ルート案を公表 千石駅と枝川駅を新設”. 日本経済新聞 (2022年8月2日). 2022年8月5日閲覧。
  20. ^ a b c 経済センサス‐活動調査 / 令和3年経済センサス‐活動調査 / 事業所に関する集計 産業横断的集計 事業所数、従業者数(町丁・大字別結果)”. 総務省統計局 (2023年6月27日). 2023年9月15日閲覧。
  21. ^ a b 経済センサス‐活動調査 / 平成28年経済センサス‐活動調査 / 事業所に関する集計 産業横断的集計 都道府県別結果”. 総務省統計局 (2018年6月28日). 2019年10月23日閲覧。
  22. ^ 郵便番号簿 2022年度版” (PDF). 日本郵便. 2023年10月28日閲覧。

関連項目

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外部リンク

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