柴原瑛菜

日本のテニス選手

柴原 瑛菜(しばはら えな、1998年2月12日 - )は、日本の女子プロテニス選手。橋本総業ホールディングス所属。

柴原瑛菜
Ena Shibahara
Tennis pictogram.svg
Shibahara US16 (1) (29569477270).jpg
柴原瑛菜
基本情報
国籍 アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国 (2014–19)
日本の旗 日本 (2019–現在)
出身地 アメリカ合衆国・カリフォルニア州 マウンテンビュー
居住地 同・ランチョ・パロス・ベルデス
生年月日 (1998-02-12) 1998年2月12日(24歳)
身長 175cm
体重 67 キログラム
利き手
バックハンド 両手打ち
ツアー経歴
デビュー年 2018年
ツアー通算 8勝
シングルス 0勝
ダブルス 8勝
生涯獲得賞金 1,053,398 アメリカ合衆国ドル
4大大会最高成績・ダブルス
全豪 ベスト4(2022)
全仏 ベスト8(2020)
全英 ベスト4 (2021)
全米 3回戦(2021)
4大大会最高成績・混合ダブルス
全豪 ベスト8(2022)
全仏 優勝(2022)
全英 2回戦(2021)
全米 2回戦(2021)
優勝回数 1(仏1)
キャリア自己最高ランキング
シングルス 416位(2019年8月19日)
ダブルス 4位(2022年3月22日)
2022年1月29日現在

アメリカ合衆国カリフォルニア州マウンテンビュー出身。これまでにWTAツアーでダブルス8勝を挙げている。WTAランキング自己最高位はシングルス416位、ダブルス4位。 2022年全仏オープン混合ダブルス優勝。2021年マイアミ・オープン女子ダブルス優勝。2021年ウィンブルドン選手権で日本人女子ペア初のベスト4入り。

来歴編集

両親は日本人でカリフォルニア州で生まれ育つ[1]。7歳からテニスをはじめ、13歳までキンバリー・ポーの指導を受ける[2]。8歳で全米協会の強化指定になるほど将来を嘱望され、2016年全米オープンジュニア女子ダブルスでジェイダ・ハートと組んで優勝。カリフォルニア大学ロサンゼルス校(UCLA)にスポーツ奨学生で入った。2018年に休学してプロに転向。ダブルスを中心に活動し始めた。

家庭内は日本語がルールだったため、日本語も話せる。年に1回は東京の祖父母宅に滞在し、中学時代から日本の大会にも出場したが、ルーツがあっても住んではいない国で、居心地の悪さもあったという[3]

2019年7月に2020年東京オリンピックの出場を目指すため日本国籍を選択した。

同年春にかねてより敬愛していた青山修子にペアの申し込みをするも、相手にペアがいたため一度は断られた。それでも諦めず、以降も猛アタックをかけ、8月のシリコンバレー・クラシックでパートナーになる[4]。その大会でいきなり準優勝すると、10月の天津オープンでは決勝で日比野菜緒加藤未唯組を6–3, 7–5 で破り優勝をした。翌週のクレムリン・カップでも勝ち、2週連続優勝を果たした[5]

2020年のサンクトペテルブルク・レディース・トロフィーで優勝。9月のBNLイタリア国際ストラスブール国際でともにベスト4入りすると、続く全仏オープンではベスト8入りした。

2021年は、年始のアブダビ女子オープンで全豪覇者ソフィア・ケニンのペアを下すなどしていきなり優勝[6]。続くヤラ・バレー・クラシックでも、準決勝で相手の4本連続のマッチポイントをはねのけて逆転勝ちするように強さを見せ、2大会連続優勝を成し遂げた[7]。全豪オープンはベスト8。その後は3連敗を喫した。しかし、マイアミ・オープンで決勝進出すると、決勝でルイーザ・ステファニー/ヘイリー・カーター組を6-2, 7-5で破り、WTA1000初優勝を果たした[8]

クレーシーズンはBNLイタリア国際で4強入りしたが、全仏は2回戦敗退に終わる。グラスシーズン、イーストボーン国際で優勝し、このペアで初の芝タイトルを獲得した。勢いに乗り挑んだウィンブルドン選手権では、すべてストレート勝ちで自身初のGSベスト4入り。ウィンブルドンで日本女子同士のペアが4強入りするのは史上初のことだった[9]。準決勝では第3シードでGS覇者のエリーズ・メルテンス/謝淑薇組と対戦し、2セット目を奪う奮闘を見せたが、4-6, 6-1, 3-6で惜敗した。しかしながら、この結果により7月12日付けの世界ランキングで10位になり、トップ10入りを果たした[10]

2020年東京オリンピックでは女子ダブルスで青山修子とペアを組み、スイスのベンチッチ/ゴルビッチ組と対戦して2時間23分の熱戦となったが初戦敗退となった[11]。混合ダブルスではマクラクラン勉とペアを組み、準々決勝に進出してロシアオリンピック委員会のアナスターシャ・パブリウチェンコワ/アンドレイ・ルブレフ組と対戦したが、マッチタイブレークの末敗退した[12]。それでも翌月のテニス・イン・ザ・ランドでシーズン5勝目を挙げた[13]。BNPパリバ・オープンでベスト4。同一ペアとして最多の5勝をあげ、WTAファイナルズ出場が決定した。日本人ペアとしては2002年の杉山愛/藤原里華19年ぶりであり、日本人としても2008年の杉山以来の快挙であった。大会では2勝1敗でラウンドロビンを突破。準決勝ではメルテンス/謝組に敗れ、初出場にして決勝進出を逃したものの、試合後の会見ではこの1年を「今年5タイトルを獲れて楽しかった」と振り返った[14]。最終順位は5位まで上昇した。

2022年全豪オープンに第2シードとして出場。シード通りの強さで自身初の全豪オープン4強入りを果たした[15]。しかし、準決勝でベアトリース・ハダード・マイア/アンナ・ダニリナ組にアップセットを起こされ、またもGS決勝進出はならなかった。大会後に青山とのペアを休止し、他選手と組むようになった。3月のBNPパリバ・オープンは、エイジア・ムハンマドと出場。初ペアながら「私たちの相性は最初からぴったり合っていたと思う」と語り[16]、第3シードのマクナリー/ガウフ組等を降し初の決勝進出。決勝では楊釗煊/徐一璠組に敗れ、準優勝だった[17]

2022年全仏オープン混合ダブルスに、ウェスリー・クールホフ英語版と出場。2人は知り合いではなかったが、クールホフがSNSを通じてオファーし、ペア結成に至った。1回戦こそ最終セットにもつれたが、ここで10点先取タイブレークを制し、波に乗ると、決勝まで駆け上がった。決勝ではウリケ・アイケリ/ヨラン・フリーゲン組を7-6, 6-2で破り、自身初のGS優勝を果たした。GS混合ダブルスの日本人優勝は、99年全米の杉山愛以来、全仏では97年の平木理化以来の快挙であった。[18]

WTAツアー決勝進出結果編集

ダブルス: 10回 (8勝2敗)編集

大会グレード
グランドスラム (0–1)
WTAファイナルズ (0–0)
WTAエリート・トロフィー (0-0)
WTA1000 (1–1)
WTA500 (5–1)
WTA250 (2-1)
結果 No. 決勝日 大会 サーフェス パートナー 対戦相手 スコア
準優勝 1. 2019年4月14日   ボゴタ ハード   ヘイリー・カーター   ゾー・ヒベス
  アストラ・シャルマ
1–6, 2–6
準優勝 2. 2019年8月4日   サンノゼ ハード   青山修子   ニコール・メリヒャル
  クベタ・ペシュケ
4–6, 4–6
優勝 1. 2019年10月13日   天津 ハード   青山修子   日比野菜緒
  加藤未唯
6–3, 7–5
優勝 2. 2019年10月20日   モスクワ ハード (室内)   青山修子   キルステン・フリプケンス
  ベサニー・マテック=サンズ
6–2, 6–1
優勝 3. 2020年2月16日   サンクトペテルブルク ハード (室内)   青山修子   アレクサ・グアラチ
  ケイトリン・クリスチャン
4–6, 6–0, [10–3]
優勝 4. 2021年1月13日   アブダビ ハード   青山修子   ヘイリー・カーター
  ルイーザ・ステファニー
7–6(7–5), 6–4
優勝 5. 2021年2月6日   メルボルン ハード   青山修子   アンナ・カリンスカヤ
  ヴィクトリア・クズモバ
6-3, 6–4
優勝 6. 2021年4月4日   マイアミ ハード   青山修子   ヘイリー・カーター
  ルイーザ・ステファニー
6-2, 7-5
優勝 7. 2021年6月26日   イーストボーン グラス   青山修子   ニコール・メリチャー
  デミ・スゥース
6-1, 6–4
優勝 8. 2021年8月29日   クリーブランド ハード   青山修子   サニア・ミルザ
  クリスティナ・マクヘール
7-5, 6–3

グランドスラム決勝編集

混合ダブルス: 1 (1タイトル)編集

結果 No. 決勝日 大会 サーフェス パートナー 対戦相手 スコア
優勝 1. 2022年6月2日   パリ クレー   ウェスリー・クールホフ   ウリケ・アイケリ
  ヨラン・フリーゲン
7–6(7–5), 6–2

成績編集

略語の説明
 W   F  SF QF #R RR Q# LQ  A  Z# PO  G   S   B  NMS  P  NH

W=優勝, F=準優勝, SF=ベスト4, QF=ベスト8, #R=#回戦敗退, RR=ラウンドロビン敗退, Q#=予選#回戦敗退, LQ=予選敗退, A=大会不参加, Z#=デビスカップ/BJKカップ地域ゾーン, PO=デビスカップ/BJKカッププレーオフ, G=オリンピック金メダル, S=オリンピック銀メダル, B=オリンピック銅メダル, NMS=マスターズシリーズから降格, P=開催延期, NH=開催なし.

4大大会ダブルス編集

大会 2016 ... 2019 2020 2021 2022 通算成績
全豪オープン A A 3R QF SF 8-3
全仏オープン A A QF 2R 4–2
ウィンブルドン A A NH SF 4-1
全米オープン 1R 1R 2R 3R 3-4

脚注編集

  1. ^ 【全仏オープン】柴原瑛菜「夢のよう」23年ぶり4大大会日本人混合ダブルスV 99年杉山愛以来”. 日刊スポーツ (2022年6月2日). 2022年6月3日閲覧。
  2. ^ テニス全米ジュニア王者だった柴原瑛菜が、日本代表を切望する理由
  3. ^ 女子テニス・柴原瑛菜、米国育ち「日本では自分が日本人だと証明しなきゃいけない」葛藤乗り越えメダル目指す”. スポーツ報知. 2021年7月12日閲覧。
  4. ^ 「第5のグランドスラム」で日本人ペアが快挙。世界屈指の強豪に成長”. web Sportiva. 2021年7月12日閲覧。
  5. ^ 青山修子/柴原瑛菜が天津に続いて2週連続優勝の快挙 [VTBクレムリン・カップ]”. tennismagazine.jp. 2021年2月14日閲覧。
  6. ^ アブダビ優勝の青山/柴原をWTAが公式サイトで紹介「ジェットコースターウィークを締めくくった」”. tennismagazine.jp. 2021年2月14日閲覧。
  7. ^ 優勝の青山修子、柴原瑛菜ペア「全豪につなげたい」”. nikkansports.com. 2021年2月14日閲覧。
  8. ^ 青山修子、柴原瑛菜組がV「五輪絶対に出たい」”. 日刊スポーツ. 2021年4月5日閲覧。
  9. ^ 青山修子&柴原瑛菜組が日本人女子ペア初4強入り/ウィンブルドン”. nikkansports.com. 2021年7月12日閲覧。
  10. ^ ダブルスで青山修子/柴原瑛菜がキャリアハイの10位を記録! 大坂なおみは変わらず2位をキープ。”. tennisclassic.jp. 2021年7月12日閲覧。
  11. ^ “青山、柴原組は初戦敗退 女子ダブルス/テニス”. サンケイスポーツ. https://www.sanspo.com/article/20210725-Y74O2W6J7RJLHC7ODVPNRAYCBE/?outputType=theme_tokyo2020 2021年7月25日閲覧。 
  12. ^ “オリンピック テニス 柴原・マクラクランペアが準々決勝敗退”. 日本放送協会. https://www3.nhk.or.jp/news/html/20210729/k10013168641000.html 2021年7月29日閲覧。 
  13. ^ 青山/ 柴原V ペアで8勝目”. テニス365. 2021年9月1日閲覧。
  14. ^ 青山修子/柴原瑛菜、ツアー最終戦で決勝進出ならずもシーズン最多5勝挙げ「最高のシーズンでした」”. tennisclassic.jp. 2021年11月23日閲覧。
  15. ^ 青山修子/柴原瑛菜が全豪ベスト4進出!頂点を目指すエネルギーは“二人の化学反応”<SMASH>”. THE DIGEST. 2022年1月29日閲覧。
  16. ^ 柴原瑛菜「相性ぴったり」”. テニス365. 2022年3月21日閲覧。
  17. ^ ダブルスの柴原は準優勝。パートナーが感謝のメッセージ”. WOWOWテニスワールド. 2022年3月21日閲覧。
  18. ^ 【全仏オープン】柴原瑛菜「夢のよう」23年ぶり4大大会日本人混合ダブルスV 99年杉山愛以来”. nikkansports.com. 2022年6月4日閲覧。

外部リンク編集