根尾川(ねおがわ)は、岐阜県を流れる木曽川水系一級河川

根尾川
根尾川 2006年7月8日撮影
合流直前の根尾西谷川
水系 一級水系 木曽川
種別 一級河川
延長 47 km
平均流量 31.26 m³/s
(山口観測所 2013年[1]
流域面積 389 km²
水源 能郷白山(岐阜県・福井県
水源の標高 1,617 m
河口・合流先 揖斐川(岐阜県)
流域 日本の旗 日本 岐阜県
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地理編集

岐阜県福井県との境・能郷白山を水源とする根尾西谷川と、左門岳を水源とする根尾東谷川が、旧・根尾村の中心地であった樽見地区で合流して根尾川となる。根尾川の源流というべき起点は、根尾西谷川の本巣市根尾大字黒津字コハ谷678番地と定められている。本巣市から揖斐郡揖斐川町大野町を流れ、大野町下座倉付近で揖斐川合流する。

かつては、大野町以北は根尾川、大野町以南では藪川と呼ばれていたが、旧・建設省(現・国土交通省)が一級河川の指定の際、根尾川に統一した。今でも年配者ほど藪川の名を用いる。


根尾川にほぼ並行して樽見鉄道が走っており、織部駅から樽見駅にかけての間は根尾川の流れを見ることができるポイントが多い。流域はアユ釣りが盛んであり、観光(やな)が多くある。

根尾川が削った上流部の谷を根尾谷と呼ぶ。旧・根尾村には濃尾地震震源断層である根尾谷断層があり、その際の横ずれや断層などの変動地形が保存されている。

根尾東谷川上流の上大須には中部電力奥美濃水力発電所があり、150万キロワットの出力は中電の水力発電所として最大の規模である。

上流編集

根尾西谷川系編集

上流部の根尾西谷川はおおむね国道157号線に沿って流れており、能郷白山温見峠附近を源流としている。 国道157号線猫峠林道が合流する地点からやや南に旧本巣郡大河原村(現本巣市根尾大河原)が存在した。下河原谷第1砂防堰堤[2]附近に4、5軒程度の民家が残るがいずれも無人である。

黒津編集

根尾黒津にて越波(おっぱ)地区を流れる越波谷川、河内谷川等を源流とする支流の須合谷川と合流する。
この合流点から西谷川は大きく蛇行し西方へ流れを変える。並行する国道157号線は年中不通となっている。

能郷編集

本巣市根尾長島・根尾能郷地区附近で同じく能郷白山を源流とする支流の能郷谷川と合流し根尾西谷川は再び南方へと向きを変える。なお根尾長島・根尾能郷地区は根尾西谷川において冬季無人とならない集落の北限でありかつては岐阜バスの能郷線が1990年代前半まで運行されるなど旧・根尾村における中心地のひとつであった。
根尾能郷地区を過ぎると民家や農地が多くなり国道157号線の交通量も増えてくる。

八谷編集

本巣市根尾大井・根尾越卒(おっそ)・根尾長嶺近辺で馬坂峠を源流とする支流の八谷谷川と合流する。
八谷谷川は根尾西谷川と同様に人間の定住が行われ現存する八谷集落のほか小倉集落と田洞集落が存在した。小倉集落は1965年の豪雨を原因とする根尾白山の大崩壊[3]により甚大な被害を被り現在では無人化している。

根尾東谷川系編集

中部電力奥美濃水力発電所が存在する支流であり岐阜県道255号根尾谷汲大野線に沿って流れている。途中で小鹿谷川、板谷谷川等と合流を繰り返し南下して樽見地区で根尾西谷川と合流する。
流域には根尾下大須、根尾松田、根尾東板谷などの集落が存在している。

中流編集

樽見鉄道樽見線樽見駅付近で根尾西谷川と根尾東谷川が合流して根尾川となる。
根尾川は樽見鉄道樽見線および国道157号線に沿って岐礼川等の支流と合流しながら南下する。
樽見線の宇津志トンネル以南では根尾川は揖斐郡揖斐川町本巣市の境界となる。

下流編集

国道157号線本巣トンネル以南の根尾川流域は大きく開け濃尾平野の北西部を流れる。
住友大阪セメント岐阜工場附近からは堤防等の治水工事が行われ川幅も広くなりそのまま揖斐川に合流する。

流域の自治体編集

主な橋編集

かつての橋編集

  • 名鉄揖斐線 薮川橋梁[4]

(現在は撤去されており、川のコンクリート護岸が新しくなっているところから位置を推測できるのみ)

主な支流編集

  • 根尾東谷川
  • 能郷谷
  • 管瀬川
  • 三水川

もう1つの根尾川編集

 
「もう1つの根尾川」
(岐阜市川部・名鉄揖斐線鉄橋跡)

岐阜県内には「もう一つの根尾川」が存在する。 岐阜市西改田を水源とし、岐阜市一日市場で伊自良川長良川の支流)に合流する川であるが、この川は1530年以前の根尾川の川筋にあたる。

1530年享禄3年)、根尾川に大洪水が起こり、現在の本巣市山口にて根尾川が土砂で埋まってしまい、水の流れが決壊した堤防から西へと向かい、現在の根尾川になったという。流域は席田用水へ改修され、中流部で真桑用水下流部(真桑用水上流部は席田用水上流と供用)・糸貫川を分ける。下流部は改修が少ないため、現在も「根尾川」あるいは「古根尾川」と呼ばれている。

脚注編集

  1. ^ 流況表/山口(やまぐち)”. 水文水質データベース. 国土交通省水管理・国土保全局. 2016年1月10日閲覧。
  2. ^ 下河原谷第1砂防堰堤の竣工式を開催”. 国土交通省. 2020年8月30日閲覧。
  3. ^ 根尾白谷の大崩壊
  4. ^ 鈴木裕「線路と保線」『鉄道ピクトリアル』第624巻、電気車研究会、1996年7月、 51頁。