桂二葉

日本の落語家 (1986-)

桂 二葉(かつら によう、1986年8月2日 - )は、日本の上方噺家。女性。ステッカー所属。本名∶西井 史。身長166cm。出囃子は『いっさいいっさいろん』。大阪府大阪市東住吉区出身。

かつら 二葉によう
桂(かつら) 二葉(によう)
結三柏は、桂米朝一門の定紋である。
本名 西井にしい ふみ
生年月日 (1986-08-02) 1986年8月2日(38歳)
出生地 日本の旗 日本大阪府大阪市東住吉区
師匠 桂米二
出囃子 いっさいいっさいろん
活動期間 2011年 -
活動内容 上方落語
所属 米朝事務所
ステッカー
公式サイト 桂二葉オフィシャルサイト
主な作品
『天狗さし』
受賞歴
2021年 NHK新人落語大賞 大賞
2022年 繁昌亭大賞
2022年 咲くやこの花賞大衆芸能部門
2023年 Forbes JAPAN WOMAN AWARD2023 個人部門 パイオニア賞
2025年 京都市芸術新人賞
備考
上方落語協会会員

来歴

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駒川中野出身で、京都橘大学文学部文化財学科[1](仏像専攻)を卒業した。両親は別姓で、3歳下の弟は臨床心理士の西井開[2]

スーパーマーケット青果部正社員を経て、2011年(平成23年)3月9日に桂米二に入門した。

2020年に奨学金を完済した。

2021年に「令和3年度NHK新人落語大賞」で『天狗さし』を演じ、女性として初めて受賞した[3][4]

2022年4月16日に池袋演芸場落語芸術協会四月中席夜の部(主任:柳亭小痴楽)の日替わり出演枠に顔付けされ、江戸落語の定席興行に初めて出演して『天狗さし』を演じた[5][6]

2022年8月31日で米朝事務所を退社し[7]、9月よりステッカーに所属[8]

2023年5月からバラエティ番組探偵!ナイトスクープ』(朝日放送テレビ)に新探偵として加入[9]。落語家として加入するのは桂小枝が降板してから10年ぶりであり、女性の落語家が探偵になるのは初めてのこととなる[9]

2024年8月5日、慢性扁桃炎の手術のため入院することを発表した[10]。同月14日、退院を報告[11]

人物

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  • ケンドーコバヤシと同郷で、小中の後輩にあたる。中学1年だけバレーボール部で活動した。
  • マッシュルームカット(2015年頃まではアフロヘアーだった)と自称「上方落語界の白木みのる」の由来となっている甲高い声がトレードマーク。
  • 落語家になる前には笑福亭鶴瓶の追っかけをしていた。その縁から、落語家になった後にも二葉の独演会のゲストに鶴瓶が出演したり、鶴瓶の独演会のゲストに二葉が出演するなど交流がある。好きすぎて大学時代に鶴瓶に告白しに行った事がある。好きだったが、鶴瓶の弟子にはならなかった。
  • 男物の着物を着る女性噺家も多いが、女物の着物を着用している[12]
  • 従来男性の噺家が伝えてきた古典落語についても、女性である自らの言葉で「自然に喋る」ことを心がけている[13]
  • 得意ネタは、『天狗刺し』、『佐々木裁き』、『がまの油』、『つる』、『まめだ』、『金明竹』、『上燗屋』、『くしゃみ講釈』、『天神山』、『子は鎹』など、子供の表現に優れている。
  • 2025年1月より天満天神繁昌亭で深夜寄席をスタートさせる。若手中心に番組を組み、自らもトリで出演し、落語を見たことがない方も来てほしいと記者会見で話している[14][15]
  • フジテレビぽかぽか』のレギュラーは自分から申し出て降りたという。「(他の出演者の発言を)のけてまで、しゃべられへん」ということで、言葉を発する回数も少なく、固い表情も多かったことで「何もしてへんから疲れた」と言うこともあり、後日「ウソっぽいから、無理矢理楽しむのがイヤ」とこの時の思いを吐露していたことがある。自分にウソはつけないということで「あんなんでお金(ギャラ)もらったらアカン」と思ったことが降板理由だったと明かしている[16]

受賞歴

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著書

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『桂二葉本』2023年7月5日、京阪神エルマガジン社 ISBN 4874357059

出演

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ラジオ

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テレビ

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脚注

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  1. ^ 京都橘大学開学50周年記念特別寄席「林家たい平師匠 講演・落語会」を開催 --同時開催 本学卒業生「桂二葉 講演・落語会」--』(プレスリリース)京都橘大学、2016年12月15日https://digitalpr.jp/r/196902024年8月5日閲覧 
  2. ^ 山下智子 (2021年11月23日). “「女に落語は無理」と言われても 初タイトルの桂二葉さんが貫く流儀”. 毎日新聞 (大阪). https://mainichi.jp/articles/20211122/k00/00m/200/224000c. "弟の西井開は男性学に関する本を出版している。" 
  3. ^ a b “『NHK新人落語大賞』桂二葉、女性初の栄冠 歴史を塗り替え「ものすごくうれしい」”. ORICON NEWS (oricon ME). (2021年11月23日). https://www.oricon.co.jp/news/2212040/full/ 2021年11月23日閲覧。 
  4. ^ a b 桂二葉 涙の女性初V 昨年大会の柳家権太楼からの公開説教バネに NHK新人落語大賞”. デイリースポーツ online (2021年11月23日). 2021年11月23日閲覧。
  5. ^ 桂二葉 [@niyo_katsura] (6 March 2022). “小痴楽兄さんにお声かけていただき、4/16(土)池袋演芸場に出させていただきます!うれしい!ほんでとても楽しみです。がんばります!”. X(旧Twitter)より2023年3月24日閲覧.
  6. ^ 橘蓮二 [@renji_koza] (18 April 2022). “4月16日 池袋演芸場 中席後半 夜の部 桂二葉さん『天狗さし』”. X(旧Twitter)より2023年3月24日閲覧.
  7. ^ 桂二葉の所属に関するお知らせ”. 株式会社米朝事務所 (2022年7月15日). 2022年7月18日閲覧。
  8. ^ 桂二葉(かつら によう) 所属のご報告”. 株式会社ステッカー (2022年9月6日). 2022年9月6日閲覧。
  9. ^ a b c “「探偵!ナイトスクープ」新探偵にカベポスター永見大吾、落語家の桂二葉 女性落語家は初めて”. 日刊スポーツ (日刊スポーツNEWS). (2023年3月24日). https://www.nikkansports.com/entertainment/news/202303240000863.html 2023年3月24日閲覧。 
  10. ^ “『ぽかぽか』『ナイトスクープ』桂二葉、入院・手術を発表「しばらくお仕事はおやすみ」 慢性扁桃炎の治療”. ORICON NEWS (oricon ME). (2024年8月5日). https://www.oricon.co.jp/news/2339198/full/ 2024年8月5日閲覧。 
  11. ^ “扁桃腺炎の桂二葉、退院を報告「まだ痛いねんけど、しゃぁないです」”. サンスポ (産経デジタル). (2024年8月14日). https://www.sanspo.com/article/20240814-PI36LYNKQZFRPLCKU4J5QCGZDA/ 2024年8月14日閲覧。 
  12. ^ 『桂二葉本』京阪神エルマガジン社、2023年7月5日、9頁。 
  13. ^ 女性が古典どう演じるか…落語家・桂二葉さん”. 読売新聞オンライン (2023年8月21日). 2023年10月29日閲覧。
  14. ^ 【#桂二葉】気鋭の噺家「●●は出入り禁止⁉️」 落語の新たな楽しさを!「深夜寄席」プロデュース@天満天神繫昌亭
  15. ^ 「ちょっと大人な遊びしているという雰囲気に」 桂二葉プロデュース『深夜寄席』が 天満天神繁昌亭でスタート! - NEWS | ぴあ関西版WEB”. kansai.pia.co.jp. 2025年2月4日閲覧。
  16. ^ 超売れっ子落語家「あんなんでお金もらったらアカン…」レギュラー番組を自ら降板した理由を激白”. スポーツニッポン (2025年2月10日). 2025年2月11日閲覧。
  17. ^ 谷口豪「上方落語「繁昌亭大賞」に桂二葉さん 「女性には難しい」打破」『毎日新聞』2022年12月16日。2022年12月18日閲覧。
  18. ^ 令和4年度「咲くやこの花賞」の受賞者を決定しました ~ 贈呈式に700名を無料招待します ~』(プレスリリース)大阪市、2022年12月27日https://www.city.osaka.lg.jp/hodoshiryo/keizaisenryaku/0000586181.html2023年3月24日閲覧 
  19. ^ 京都市:令和6年度京都市芸術新人賞及び京都市芸術振興賞の被表彰者の決定及び表彰式の開催”. 京都市情報館. 2025年3月20日閲覧。
  20. ^ 【夜の部のご紹介】2月19日(日)開催のABCラジオ上方落語をきく会』(プレスリリース)朝日放送ラジオ株式会社、2023年2月16日https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000298.000040629.html2023年3月24日閲覧 

関連項目

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外部リンク

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