桑野隆
桑野 隆(くわの たかし、1947年11月22日 - )は、日本のロシア文化学者。早稲田大学名誉教授。
人物情報 | |
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生誕 |
1947年11月22日![]() |
出身校 | 東京外国語大学 |
学問 | |
研究分野 | 文学(ロシア文学) |
研究機関 | 東京工業大学・東京大学・ 早稲田大学 |
経歴編集
1947年、徳島県生まれ。東京外国語大学ロシヤ語で学ぶ。1970年に同大学を卒業して大学院修士課程に進み、1972年に卒業。
1979年より東京工業大学専任講師、1981年に助教授となる。1988年より東京大学教養学部助教授。1992年より教授。2001年に早稲田大学教育・総合科学学術院(教育学部複合文化学科)教授となる。2018年に定年退職すると同時に同大学名誉教授。
受賞・栄典編集
- 2000年:木村彰一賞受賞。
著書編集
単著編集
- 『ソ連言語理論小史――ボードアン・ド・クルトネからロシア・フォルマリズムへ』(三一書房、1979年)
- 増訂版『言語学のアヴァンギャルド』(水声社、2021年)
- 『民衆文化の記号学――先覚者ボガトゥイリョフの仕事』(東海大学出版会、1981年)
- 『バフチン――「対話」そして「解放の笑い」』(岩波書店、1987年、新版2002年)
- 『未完のポリフォニー――バフチンとロシア・アヴァンギャルド』(未來社、1990年)
- 『夢みる権利――ロシア・アヴァンギャルド再考』(東京大学出版会、1996年)
- 『ボリス・ゴドゥノフ――オペラのイコノロジー 1』(ありな書房、2000年)
- 『バフチンと全体主義――20世紀ロシアの文化と権力』(東京大学出版会、2003年)
- 『危機の時代のポリフォニー―― ベンヤミン、バフチン、メイエルホリド』(水声社、2009年)
- 『バフチン――カーニヴァル・対話・笑い』(平凡社新書、2011年/改訂版・平凡社ライブラリー、2020年)
- 『20世紀ロシア思想史――宗教・革命・言語』(岩波現代全書、2017年)
- 『生きることとしてのダイアローグ――バフチン対話思想のエッセンス』(岩波書店、2021年)
- 語学テキスト
- 『エクスプレス ロシア語』(白水社、1986年、CD版2002年)
- 『初級ロシア語 20課』(白水社、2012年、『エクスプレス ロシア語』を改題改訂)
- 『もっと知りたいロシア語 初級から広げ深掘りする』(白水社、2021年)
共編編集
- 『ロシア・アヴァンギャルド 6 フォルマリズム 詩的言語論』 大石雅彦共編 国書刊行会 1988年6月
- 『ロシア・アヴァンギャルド 8 ファクト 事実の文学』 松原明共編 国書刊行会 1993年1月
- 『ロシア・中欧・バルカン世界のことばと文化』 長與進共編著 成文堂 2010年6月
- 『風刺画とアネクドートが描いたロシア革命』 監修 現代書館 2017年
- 『ロシア・インテリゲンツィヤの誕生 他五篇』アイザイア・バーリン、編・解説 岩波文庫 2022年5月
訳著編集
- 『レーニンの言語』 三一書房 1975年、水声社(叢書記号学的実践22)2005年6月
- V・N・ヴォロシノフ、バフチーン『マルクス主義と言語哲学――言語学における社会学的方法の基本的諸問題』 未来社 1976年、改訳版1989年
- P.ボガトゥイリョフ『民衆演劇の機能と構造』 未来社 1982年7月
- V.イヴァノフ他『ロシア・アヴァンギャルドを読む――ソ連芸術記号論』 編訳 勁草書房 1984年11月
- ミハイル・バフチン『文芸学の形式的方法――ミハイル・バフチン著作集3』 佐々木寛共訳 新時代社 1986年11月
- D.S.リハチョフ『ロシアからの手紙――ペレストロイカを支える英知』 平凡社 1989年5月
- レフ・トロツキー『文学と革命』 岩波文庫(上下) 1993年
- ミシェル・オクチュリエ『ロシア・フォルマリズム』 赤塚若樹共訳 白水社・文庫クセジュ 1996年2月
- ユーリー・ミハイロヴィチ・ロートマン『ロシア貴族』 渡辺雅司共訳 筑摩書房 1997年3月
- フロレンスキィ『逆遠近法の詩学――芸術・言語論集』 高橋健一郎・西中村浩共訳 水声社 1998年
- ヴィーリ・ミリマノフ『ロシア・アヴァンギャルドと20世紀の美的革命』 未來社 2001年6月
- ミハイル・バフチン『バフチン言語論入門』 小林潔共訳 せりか書房、2002年
- 『物理学者ランダウ――スターリン体制への叛逆』 佐々木力・山本義隆共編訳 みすず書房 2004年12月
- ピョートル・グリゴリエヴィチ・ボガトゥイリョフ『衣裳のフォークロア――増補・新訳版』 朝妻恵理子共訳 せりか書房 2005年6月
- エウゲニィ・クズネツォフ『サーカス――起源・発展・展望』 ありな書房、2006年12月
- タチヤナ・ヴィクトロヴナ・コトヴィチ『ロシア・アヴァンギャルド小百科』 監訳 水声社 2008年10月
- ミハイル・バフチン『ドストエフスキーの創作の問題』 平凡社ライブラリー 2013年3月
- ロマン・ヤコブソン『ヤコブソン・コレクション』 朝妻恵理子共編訳 平凡社ライブラリー 2015年11月
- アンナ・ラーツィス『赤いナデシコ 《職業革命家》アーシャの回想録』水声社 2021年