桜井 哲夫(さくらい てつお、1949年11月4日[1][2]- )は、日本社会学者東京経済大学名誉教授。専門は、近現代社会史、社会思想史、現代文化論。

略歴 編集

栃木県足利市生まれ[2]。1973年東京外国語大学外国語学部フランス語科卒業、1979年東京大学大学院社会学研究科国際関係論専攻博士課程単位取得退学、1979年広島大学総合科学部助手、1981年東京経済大学経済学部専任講師、1982年同助教授、1991年同教授、1995年同コミュニケーション学部教授[2]。2018年3月、東京経済大学を退職し、4月に名誉教授の称を贈られた[2]

実家は鎌倉時代から続く時宗寺院である真教寺で、2002年より住職も務めている[2][3]

著書 編集

単著

  • 『知識人の運命――主体の再生に向けて』(三一書房、1983年)
  • 『「近代」の意味――制度としての学校・工場』(日本放送出版協会[NHKブックス]、1984年)
  • 『ことばを失った若者たち』(講談社現代新書、1985年)
  • 『家族のミトロジー』(新曜社、1986年)
  • 『思想としての60年代』(講談社、1988年/のち、ちくま学芸文庫、1993年)
  • 『サン・イヴ街からの眺め――フランス社会ウォッチング』(岩波書店、1989年/のち、ちくま学芸文庫、1993年)
  • 手塚治虫――時代と切り結ぶ表現者』(講談社現代新書、1990年)
  • 『メシアニズムの終焉――社会主義とは何であったのか』(筑摩書房、1991年)
  • 増補改題『社会主義の終焉――マルクス主義と現代』(講談社学術文庫、1997年)
  • 『ボーダーレス化社会――ことばが失われたあとで』(新曜社、1992年)
  • 『可能性としての「戦後」』(講談社選書メチエ、1994年/増補版平凡社ライブラリー、2007年)
  • 『TV 魔法のメディア』(ちくま新書、1994年)
  • フーコー――知と権力(現代思想の冒険者たち26)』(講談社 1996年)(新装セレクト版、講談社、2003年)
  • 『不良少年』(ちくま新書、1997年)
  • 『<自己責任>とは何か』(講談社現代新書、1998年)
  • 『戦争の世紀――第一次世界大戦と精神の危機』(平凡社新書、1999年)
  • 『フーコー(知の教科書)』(講談社選書メチエ、2001年)
  • 『アメリカはなぜ嫌われるのか』ちくま新書、2002年)
  • 『「戦間期」の思想家たち――レヴィ=ストロースブルトン[要曖昧さ回避]バタイユ』(平凡社新書、2004年)
  • 『占領下パリの思想家たち――収容所と亡命の時代』(平凡社新書、2007年)
  • 今村仁司の社会哲学・入門 ―目覚めるために』(講談社、2011年)
  • 『一遍と時衆の謎 ―時宗史を読み解く』(平凡社新書、2014年)
  • 『廃墟の残響 ―戦後漫画の原像』(NTT出版、2015年)
  • 『一遍 捨聖の思想』(平凡社新書、2017年)
  • 『世界戦争の世紀 ー20世紀知識人群像』(平凡社、2019年)
  • 『阿弥衆 ー毛坊主・陣僧・同朋衆』(平凡社、2023年)

共著 編集

  • 大榎淳北山聡)『入門講座デジタルネットワーク社会――インターネット・ケータイ文化を展望する』(平凡社 2005年)
  • G.Mathews, B.White(ed.), Japan's Changing Generations, London,Routledge, 2003, Paperback edition, 2006

訳書 編集

  • ジャン・ボードリヤール『記号の経済学批判』今村仁司、宇波彰と共訳(法政大学出版局、1982年)
  • ロジェ・ケンプ『ダンディ――ある男たちの美学』(講談社現代新書、1989年)
  • マーティン・ジェイ『マルクス主義と全体性』今村仁司らと共訳(国文社、1993年)

脚注 編集

  1. ^ 『著作権台帳』
  2. ^ a b c d e 桜井哲夫教授履歴ならびに研究業績」『コミュニケーション科学』第49巻、東京経済大学コミュニケーション学会コミュニケーション科学編集委員会、2019年2月、5-21頁、ISSN 1340-587XNAID 400220038932021年10月31日閲覧 
  3. ^ 『一遍と時衆の謎』p237。
学職
先代
田崎篤郎
東京経済大学
コミュニケーション学部学部長

2000年 - 2001年
次代
猪狩誠也