梅田駅 (Osaka Metro)
梅田駅(うめだえき)は、大阪府大阪市北区角田町にある、大阪市高速電気軌道 (Osaka Metro) 御堂筋線の駅である。駅番号はM16。
梅田駅 | |
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![]() 新大阪・千里中央方面行きホーム | |
うめだ Umeda | |
◄M15 中津 (1.0 km) (1.3 km) 淀屋橋 M17► | |
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所在地 | 大阪市北区角田町8-6 |
駅番号 | M16 |
所属事業者 | 大阪市高速電気軌道 (Osaka Metro) |
所属路線 | ●御堂筋線 |
キロ程 |
6.4 km(江坂起点) 千里中央から12.3 km |
駅構造 | 地下駅 |
ホーム | 1面2線 |
乗車人員 -統計年度- |
171,735人/日(降車客含まず) -2020年- |
乗降人員 -統計年度- |
345,789人/日 -2020年- |
開業年月日 | 1933年(昭和8年)5月20日 |
乗換 |
東梅田駅(Osaka Metro谷町線) 西梅田駅(Osaka Metro四つ橋線) 大阪梅田駅(阪急神戸本線・宝塚本線・京都本線) 大阪梅田駅(阪神本線) 大阪駅(JR神戸線・JR京都線・JR宝塚線・大阪環状線) 北新地駅(JR東西線) |
当駅からの接続路線編集
いずれの駅も当駅か徒歩での連絡が可能である。
谷町線東梅田駅、四つ橋線西梅田駅とは同一駅扱いであり、以下のような乗り継ぎ制度がある。[1]
- 乗車券は西梅田駅、東梅田駅とも相互に使用でき、定期券はいずれの方向に乗車しても区間外となる場合を含めて3駅とも入出場することができる。乗車する駅以外で普通乗車券を購入した場合も自動改札機を通過することが可能。たとえば、御堂筋線に乗車するのに誤って西梅田駅で乗車券を購入した場合は、その乗車券を梅田駅の自動改札機に通して通過できる。
- 乗り換えが30分以内ならば乗り継ぎ乗車料金で乗車可能である。30分を越えると適用外となり、改めて初乗り乗車料金からの計算となる。
- 梅田駅までの運賃と同一の普通乗車券で乗り継ぎをする場合は、淀屋橋寄りの改札口にある緑色の自動改札機に限り通過することができる。それ以外の機械を通過する場合はあらかじめ精算機で『乗継乗車券』に引き換えなければならない。また、梅田駅までの乗車料金よりも少ない普通乗車券の場合は精算機で梅田駅までの乗車料金を一旦精算することで『乗継乗車券』に引き換えなければならない。ただし、この乗継乗車券は最終降車駅では差額精算することができる。
- 阪急との連絡乗車券(天神橋筋六丁目駅経由指定)を利用する場合は、大阪梅田駅⇔梅田駅での乗り継ぎはできない。
歴史編集
1933年(昭和8年)、曽根崎警察署前付近にて仮駅で開業、1935年(昭和10年)に現在の位置にて本駅が完成した。
開業当初は1両での運行だったが、将来の輸送量増加を見込み、ホームの有効長は189 m、幅は9.1 mの島式ホームが建設された。これは、開業当初の車両の大きさで10両編成(現在の18 m車で換算すると8・9両分に相当する)に対応できる有効長であった[要出典]。
しかし、戦後はそのような巨大なホームを以てしても急激な輸送人員の増加に対応できず、ラッシュ時には改札制限が常態化するなど、当駅は終日激しい混雑に見舞われるようになった。そこで、混雑の解消と乗降人員の増加に対応するため、1988年(昭和63年)から改良工事に着手した。太平洋戦争前から2号線(谷町線)用に準備されていた[2]ものの同線建設時の落盤事故などで東梅田駅側へのルート変更に伴い放置されていたトンネルを転用して、幅12 mのなかもず方面行き新ホームが造られることになり、1989年(平成元年)に完成した。従来のなかもず方面の線路を移設の上、その跡のスペースをホームに組み込んで1本の島式ホームにした結果、ホームの幅は9.1mから並列した2本のトンネルを跨ぐ形の24.5 mまで拡幅された。1番線ホームと2番線ホームの間に壁があり、数カ所の短いトンネル状の通路を設けた形なのはこのためである。改良工事は1991年(平成3年)に完成し、コンコースも拡幅された。
千里中央方面行きのホームに立つと旧なかもず方面行きの位置が現在でもわかる構造になっており、千里中央方面行き列車の梅田到着直前に右側の窓を眺めると僅かながら蛍光灯に照らされた旧なかもず方面行きの線路跡を確認することができる。
年表編集
- 1933年(昭和8年)5月20日 - 仮駅が開業。
- 1935年(昭和10年)10月6日 - 本駅が開業。仮駅を廃止。
- 1980年(昭和55年)10月 - 自動改札機導入。
- 1988年(昭和63年)3月 - 改造工事に着手。
- 1989年(平成元年)11月5日 - なかもず方面行き新ホーム供用開始。ホーム幅が9.1mから24.5mに拡幅し、有効長が197mに延長。
- 1991年(平成3年)3月 - 改造工事が完成。
- 2003年(平成15年) - 第4回近畿の駅百選に選定。
- 2012年(平成24年)2月22日 - 午前9時頃、F階段下倉庫内で火災が発生。午前10時40分頃まで御堂筋線全線で運転を見合わせる。その後運転を再開したが、当駅構内は一時閉鎖され、閉鎖が解除されるまで御堂筋線の全列車が当駅を通過した。乗客は全員無事であったが、駅員ら17人が煙を吸引し軽症を負った[3]。
- 2013年(平成25年)3月23日 - ダイヤ改正により、当駅始発・終着の運用が全て消滅。
- 2014年(平成26年)4月4日 - 駅ナカ商業施設「ekimo梅田」開業[4]。
- 2015年(平成27年)10月6日 ‐ 2番線南側のアーチ天井の大改修が完了[5]。各調光設備をLED照明に変更し、さらにホーム中央部にはデジタルサイネージが4カ所12面設置された。
- 2018年(平成30年)4月1日 - 大阪市交通局の民営化により、所属事業者・管轄が大阪市高速電気軌道 (Osaka Metro) に変更。
- 2019年(令和元年)11月30日 - 2番線南側に設置されたLEDモニター「Umeda Metro Vision」が「地下におけるLEDスクリーン最大ディスプレー」としてギネス世界記録に登録[6]。翌12月1日から放映を開始[6]。
- 2021年(令和3年)3月27日 - 可動式ホーム柵の使用を開始[7]。
駅構造編集
← 江坂方面 |
|
→ 中百舌鳥方面 |
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凡例 出典:[8] |
島式ホーム1面2線を有する地下駅である。ホームの幅は、1番線が12m、2番線が12.5mであり、Osaka Metroの駅では最大の24.5mが確保されている。1番線と2番線の間は壁で仕切られているが、壁に開いた出入口によって往来が可能。改札口はホーム中津寄りの「北改札」、ホーム中程付近の「中改札」、ホーム淀屋橋寄りの「南改札」がある。中改札と南改札の間には、駅ナカ商業施設であるekimo梅田があり、14の店舗が並んでいる。
のりば編集
番線 | 路線 | 行先 |
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1 | 御堂筋線 | なんば・天王寺・あびこ・なかもず方面[9] |
2 | 新大阪・江坂・千里中央方面[9] |
- 駅の中津方には上下線を繋ぐ片渡り線が設置されている。異常時において、1番線のなかもず方面から逆出発という形で千里中央方面の列車を運転する場合もある。
Umeda Metro Vision編集
2番線南側のアーチ天井部に横40m × 縦4mのLEDモニター「Umeda Metro Vision」(ウメダメトロビジョン)が設置されている[6]。
駅リニューアル工事の一環として2019年夏に着工、同年11月に完成し、試験放映を経て同年12月1日から本格稼働した。コンセプトは「大阪から世界へ」、総工費は約3億円である。また、Osaka Metroは「地下におけるLEDスクリーン最大ディスプレー」としてギネス世界記録に申請し、同年11月30日に登録された。
利用状況編集
2020年11月10日の1日乗降人員は345,789人(乗車人員:171,735人、降車人員:174,054人)である[10]。同社の駅では第1位で、地下鉄単一路線の駅としては日本一乗降人員が多い駅である。また、2002年の1日乗降人員は398,786人である[11]。
各年度の1日乗車・降車・乗降人員数は下表の通りである。交通量調査に基づく特定の1日の乗車・降車・乗降人員である。
年度 | 調査日 | 乗車人員 | 降車人員 | 乗降人員 | 出典 |
---|---|---|---|---|---|
1966年(昭和41年) | 11月 | 8日219,215 | 216,605 | 435,820 | [12] |
1967年(昭和42年) | 11月14日 | 218,735 | 207,640 | 426,375 | [13] |
1968年(昭和43年) | 11月12日 | 221,327 | 216,497 | 438,274 | [14] |
1969年(昭和44年) | 1月27日 | 217,781 | 217,046 | 434,827 | [15] |
1970年(昭和45年) | 11月 | 6日241,061 | 231,176 | 472,237 | [16] |
1972年(昭和47年) | 11月14日 | 230,104 | 222,195 | 452,299 | [17] |
1975年(昭和50年) | 11月 | 7日230,248 | 223,974 | 454,222 | [18] |
1977年(昭和52年) | 11月18日 | 232,817 | 224,642 | 457,459 | [19] |
1981年(昭和56年) | 11月10日 | 243,136 | 242,453 | 485,589 | [20] |
1985年(昭和60年) | 11月12日 | 242,126 | 240,969 | 483,095 | [21] |
1987年(昭和62年) | 11月10日 | 254,173 | 253,682 | 507,855 | [22] |
1990年(平成 | 2年)11月 | 6日256,498 | 256,400 | 512,898 | [23] |
1995年(平成 | 7年)2月15日 | 232,982 | 235,628 | 468,610 | [24] |
1998年(平成10年) | 11月10日 | 226,674 | 223,516 | 450,190 | [25] |
2007年(平成19年) | 11月13日 | 230,750 | 230,109 | 460,859 | [26] |
2008年(平成20年) | 11月11日 | 224,413 | 226,210 | 450,628 | [27] |
2009年(平成21年) | 11月10日 | 208,547 | 214,875 | 423,422 | [28] |
2010年(平成22年) | 11月 | 9日206,112 | 208,903 | 415,015 | [29] |
2011年(平成23年) | 11月 | 8日206,588 | 209,181 | 415,769 | [30] |
2012年(平成24年) | 11月13日 | 208,668 | 215,358 | 424,026 | [31] |
2013年(平成25年) | 11月19日 | 213,379 | 217,147 | 430,526 | [32] |
2014年(平成26年) | 11月11日 | 218,093 | 219,962 | 438,055 | [33] |
2015年(平成27年) | 11月17日 | 218,628 | 223,879 | 442,507 | [34] |
2016年(平成28年) | 11月 | 8日211,974 | 219,033 | 431,007 | [35] |
2017年(平成29年) | 11月14日 | 218,421 | 220,342 | 438,763 | [36] |
2018年(平成30年) | 11月13日 | 219,739 | 221,235 | 440,974 | [37] |
2019年(令和元年) | 11月12日 | 220,376 | 221,921 | 442,297 | [38] |
2020年(令和 | 2年)11月10日 | 171,735 | 174,054 | 345,789 |
駅周辺編集
梅田は大阪市最大の繁華街・オフィス街である。難波と並ぶ大阪の商業の中心地であり、淀屋橋とともに大阪の代表的なオフィス街である。百貨店・ファッションビル・専門店・ホテル・オフィスビルなどが集積し、関西最大の超高層ビル群を形成している。
バス路線編集
隣の駅編集
脚注・出典編集
- ^ “梅田3駅(梅田・東梅田・西梅田駅)の改札外乗継について|Osaka Metro” (日本語). Osaka Metro. 2019年9月7日閲覧。
- ^ 計画段階では、大国町駅に近い方向別2面4線のホームだったという[1]。
- ^ 【報道発表資料】地下鉄御堂筋線梅田駅の火災について - 大阪市
- ^ “西日本最大のターミナル駅「梅田」の中心地に 大阪市営地下鉄「駅ナカ」商業施設「ekimo梅田」4月4日開業 イタリア発のファストファッション「カルツェドニア」が日本初上陸!” (日本語) (PDF) (プレスリリース), 南海電気鉄道/南海商事/東急不動産, (2014年2月5日), オリジナルの2020年11月29日時点におけるアーカイブ。 2020年11月29日閲覧。
- ^ “御堂筋線梅田駅のアーチ天井が完成します! ~ほのぼのと優しい照明(ひかり)で癒しの空間~” (日本語) (プレスリリース), 大阪市交通局, (2015年10月1日), オリジナルの2015年10月24日時点におけるアーカイブ。 2020年11月29日閲覧。
- ^ a b c “Osaka Metro御堂筋線梅田駅に地下空間世界最大※のLEDモニター「Umeda Metro Vision」が登場!” (日本語) (プレスリリース), Osaka Metro, (2019年11月1日), オリジナルの2020年2月26日時点におけるアーカイブ。 2020年11月29日閲覧。
- ^ “御堂筋線梅田駅の可動式ホーム柵の運用開始について” (日本語) (プレスリリース), Osaka Metro, (2021年3月22日), オリジナルの2021年3月22日時点におけるアーカイブ。 2021年3月22日閲覧。
- ^ 酒井 得二 「特集:大阪市交通局 輸送と運転 近年の動向」『鉄道ピクトリアル』2004年3月臨時増刊 27頁
- ^ a b “Osaka Metro|梅田” (日本語). www.osakametro.co.jp. 2018年8月12日閲覧。
- ^ “路線別乗降人員(2020年11月10日 交通調査) (PDF)” (日本語). Osaka Metro. 2021年4月2日時点のオリジナルよりアーカイブ。2021年4月3日閲覧。
- ^ 「首都圏・京阪神大都市圏駅別乗降者数総覧'06年版」(エンタテイメントビジネス総研)
- ^ 大阪府統計年鑑(昭和42年) (PDF)
- ^ 大阪府統計年鑑(昭和43年) (PDF)
- ^ 大阪府統計年鑑(昭和44年) (PDF)
- ^ 大阪府統計年鑑(昭和45年) (PDF)
- ^ 大阪府統計年鑑(昭和46年) (PDF)
- ^ 大阪府統計年鑑(昭和48年) (PDF)
- ^ 大阪府統計年鑑(昭和51年) (PDF)
- ^ 大阪府統計年鑑(昭和53年) (PDF)
- ^ 大阪府統計年鑑(昭和57年) (PDF)
- ^ 大阪府統計年鑑(昭和61年) (PDF)
- ^ 大阪府統計年鑑(昭和63年) (PDF)
- ^ 大阪府統計年鑑(平成3年) (PDF)
- ^ 大阪府統計年鑑(平成8年) (PDF)
- ^ 大阪府統計年鑑(平成11年) (PDF)
- ^ 大阪府統計年鑑(平成20年) (PDF)
- ^ 大阪府統計年鑑(平成21年) (PDF)
- ^ 大阪府統計年鑑(平成22年) (PDF)
- ^ 大阪府統計年鑑(平成23年) (PDF)
- ^ 大阪府統計年鑑(平成24年) (PDF)
- ^ 大阪府統計年鑑(平成25年) (PDF)
- ^ 大阪府統計年鑑(平成26年) (PDF)
- ^ 大阪府統計年鑑(平成27年) (PDF)
- ^ 大阪府統計年鑑(平成28年) (PDF)
- ^ 大阪府統計年鑑(平成29年) (PDF)
- ^ 大阪府統計年鑑(平成30年) (PDF)
- ^ 大阪府統計年鑑(令和元年) (PDF)
- ^ 大阪府統計年鑑(令和2年) (PDF)
関連項目編集
外部リンク編集
- 梅田駅 - Osaka Metro