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武田テバファーマ

武田テバファーマ株式会社(たけだテバファーマ、英語: Teva Takeda Pharma Ltd.)は、愛知県名古屋市中村区に本社を置く製薬会社テバ・ファーマシューティカル・インダストリーズ武田薬品工業合弁会社である。

武田テバファーマ株式会社
Teva Takeda Pharma Ltd.
Headquarters of Teva Takeda Pharma Ltd.jpg
武田テバファーマ本社
種類 株式会社
略称 武田テバ
本社所在地 日本の旗 日本
453-0801
愛知県名古屋市中村区太閤一丁目24-11[1]
北緯35度10分1.5秒 東経136度52分50秒 / 北緯35.167083度 東経136.88056度 / 35.167083; 136.88056座標: 北緯35度10分1.5秒 東経136度52分50秒 / 北緯35.167083度 東経136.88056度 / 35.167083; 136.88056
設立 2012年4月1日[2]
業種 医薬品
法人番号 7180001052842
事業内容 医薬品の製造販売および研究開発[2]
代表者 松森浩士(代表取締役社長CEO[2]
資本金 1億円[2]
売上高 468億円(2009年度)
従業員数 810名(2010年3月現在)
決算期 12月31日[2]
主要株主 テバホールディングス:51%
武田薬品工業:49%[2]
主要子会社 武田テバ薬品株式会社:100%
外部リンク http://www.takeda-teva.com/
特記事項:2012年4月に大洋薬品工業株式会社と興和テバ株式会社の合併により設立、2016年10月に現社名に変更。
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テバ・ファーマシューティカル・インダストリーズが、後発医薬品(ジェネリック医薬品)の製造メーカーである大洋薬品工業株式会社(たいようやくひんこうぎょう)を子会社とし、後に大洋薬品工業株式会社と興和テバを統合再編成する形でテバ製薬として設立。売上高468億円(2009年度実績)で後発薬国内3位の企業である。かつては大衆薬も扱っていたが、大洋薬品時代には撤退している。

日本初のプロフットサルチーム「名古屋オーシャンズ(旧・大洋薬品/BANFF)」のスポンサーを務めており、ホームアリーナの「テバオーシャンアリーナ(旧称:大洋薬品オーシャンアリーナ)」を所有する。

目次


歴史編集

大洋薬品工業編集

1930年、中野直次が富山県高岡市で中野天栄堂として創業。戦後に中野薬品工業株式会社となり、1972年に大洋薬品工業株式会社へ改名。1988年に本社所在地を愛知県名古屋市に変更する。

1967年、丸大産業(現在の大洋グループ)の新谷泰助が代表に就任してからは大洋グループの企業である。大洋グループには、高山グリーンホテル、乗鞍ハイランドホテルなどのホテル業のほか、建設会社、ハウスメーカーなどの関連企業がある。新谷泰助が会長に退いた後、1974年から約36年間にわたって新谷重樹が社長を務めてきたが、2009年の胃潰瘍薬誤配合事件で業務停止命令を受けた責任をとり、2010年9月30日に辞任。翌10月1日、新谷家とは関係がない島田誠が新社長に就任した。新谷は一時的に代表権のある取締役会長に就くが、2010年度末には同職から外れる予定。不祥事を受けて、品質管理を強化するため558種類ある自社製品を削減することを検討している。不祥事発覚までは、東証及び名証1部への上場を目指していたが上場計画を断念した。

第一三共ヘルスケアのシスティナC、ペラックコールド3(いずれも旧・第一製薬の製品)、ルルアタックIBは同社が製造するなど、他社製品のOEMや新薬メーカーの長期収載品など受託製造(2010年5月現在で54社313品目を受託生産)を行っており、オリジナル品と合わせて960品目に達している。これは国内最多品目製造会社である。業績急成長による品目数の増加に対して、社内体制の整備と品質管理体制のバランスが取れていないためと考える後述の品質事故等に対する社内改革を目的として、社内再発防止委員会と社外有識者委員会を2010年4 - 5月に設置した。

2010年8月、「今般の不祥事の原因と対策に関する報告」と題した報告書が、同社の社内再発防止委員会の活動内容としてホームページ上で公開された[3]。報告書では「ガスポートD錠20mg」の誤配合事件は、信賞必罰による社内処罰(工場でミスによる損害が発生した場合、ミスを犯した社員名を社内で氏名公表し、損害金額に応じて、賞与減額査定、譴責、降格などの処分を実施)を恐れた秤量、混合工程の責任者が別ロットの試験用サンプルを品質部門に提出(差し替え)するように打錠工程の責任者に依頼し、責任者は安易にその依頼を受けて行動していたことが判明したと報告した。また、この意図的操作を実施した両責任者に対して降格と異動を、さらに工場長の降格や上位責任者の選任化、管理者の交代や先述の社長交代を実施し、組織、人員の刷新をすることで、新しい品質保証体制の構築、組織改革を推進すると報告したが、その後も続々と品質問題、回収事例が発生した。(#問題点を参照)

テバ社傘下へ編集

2011年5月2日、後発薬世界最大手のテバ・ファーマシューティカル・インダストリーズイスラエル)が、大洋薬品を買収する方針を固めたと報道され、5月16日に同社と資本提携に関する合意を発表[4]。テバ社は大洋薬品の発行済株式の57%を取得し、これによって後発薬のシェアで国内最大手企業が誕生する大型M&Aとなった。2012年4月に興和テバ株式会社と統合し、テバ製薬株式会社となった[5]。大洋薬品工業の本社ビルはそのままテバ製薬の本社ビルとなり、旧興和テバの分を含めて新たに7つの支店と29の営業所を開設した。

なお、テバ製薬発足後も、旧大洋薬品工業が販売していた後発医薬品のうち、"成分名「タイヨー」"(例・ブロチゾラム錠0.25mg「タイヨー」等)という名称で販売していた薬品については、そのまま「タイヨー」の名称のまま販売する(旧興和テバの「TYK」[6]は、当面はそのままだが、原則重複するものは「タイヨー」に変更され、それ以外のものも将来的には「タイヨー」に変更される方針。統合後に新たに販売されるものについては「テバ」で発売されている)。

2016年4月、子会社の大正薬品工業株式会社が武田薬品工業より長期収載品事業を会社分割にて承継。その対価としてテバ製薬の株式が武田薬品工業に交付され、テバ製薬の株式はテバ・ファーマシューティカル・インダストリーズ傘下のテバホールディングス株式会社が51%、武田薬品工業が49%取得することとなり、大正薬品工業株式会社は武田テバ薬品株式会社に商号変更された。テバ製薬も、同年10月1日に「武田テバファーマ」に商号変更した[7][8][9]

2018年1月5日には、東京本社を設置し二本社制へ移行[10]

事業所編集

  • 名古屋本社・本店(愛知県名古屋市中村区太閤一丁目)
旧・大洋薬品工業本社。以前は名古屋市中区丸の内が本社所在地だった。2008年6月、同市中村区の新社屋に移転した。名古屋駅からも一見してわかる目立つビルで、近年の好業績を反映した社屋である。
主力工場

関連会社編集

テレビ提供番組編集

なお、テバ製薬に商号変更した2012年4月前後は下記の番組に加え、スポットCMを中心に企業CMが放映されている。

過去の提供番組編集

「大洋薬品」として

※ CMキャラクターには加山雄三を起用していた時期もあった。

「テバ製薬」として

問題点編集

品質管理上の問題から過去に下記のような回収事件を起こし、行政処分を受けている。

旧大洋薬品工業として

  • 1994年8月、同社製造、東京田辺製薬(現:田辺三菱製薬)が販売していた去痰剤「ムコトロン錠」の1000錠入り箱に抗がん剤「フロフトランE錠」(テガフール200mg腸溶錠)が混入しているとの理由で厚生省は両社に対し回収の指示を行った[11]
    • 1995年4月に15日間の業務停止を受けた。同年5月、日本ジェネリック製薬協会はこの件で、1年間の活動停止処分を行った。
  • 2001年9月、変形性膝関節症の薬であるヒアルロン酸ナトリウム製剤である同社製品の「アドマック注」「アドマックディスポ」が自主回収となった。理由は原体起源が承認内容(トリトサカ抽出物)と異なる原体(魚抽出物)を使用していたためである。回収該当品の出荷時期は1998年10月 - 2001年9月で各887,290筒と1,199,070筒[12]
  • 2007年中の複数回にわたり、武田薬品工業から製造受託していた抗生物質バイアル注射剤「パンスポリン」について、ガラス片の混入を発生させ回収事故となった<クラスII>。また、同一製造ラインで製造された「ハロスポア静注用0.25g、0.5g、1g」(セフェム系抗生物質、富山化学工業)の全ロットについても並行的に回収が行われた。
    • 2008年9月、武田薬品はこの事故の原因は同社の「製造系列における製品の品質確保の不徹底」、「不良品が発生した場合に、その不良品の範囲が特定できるような製造記録等の作成・管理にかかる不備」にあるとし、28億円の損害賠償請求を大阪地裁に申し立てた[13](2011年1月20日に和解金支払)。
  • 2009年2月<クラスI>「静注用フラゼミシンS(2gキット)」(急性気管支炎肺炎敗血症に投与される抗生物質ホスホマイシンの点滴薬)のキット溶解液が異常な色をしていると医療機関から報告を受け確認したところ、カルバペネム系抗生物質のイミペネムのバイアルが誤装着されていた。アナフィラキシーショックなど重篤な被害が出かねないため、class1の回収が行われた。[14][15]
  • 2009年9月、<クラスII>高山工場製造の「ガスポートD錠20mg」(アステラス製薬ガスターD錠20mgの後発品)の2ロット計285万錠が有効成分の配合ミス(含量規格外:一方は規格の120%、他方は80%)のため自主回収を行った[3]長野県が流通品のサンプル検査を行っているとの連絡を卸から受け、愛知県に自主回収届けを出し、納入先3000施設から回収を行ったが、大半は処方されるなどしたため回収できたのは16%程度であった。なお、出荷前の自社での品質検査には、配合ミスのない別のロットのサンプルを意図的に用いていた[3][16][17][18]
    • この不祥事により、製造ミス隠し及び薬事法第56条第2号違反として岐阜県より2010年3月26日 - 4月3日までの9日間について業務停止命令を受けた[3]
    • 日本ジェネリック製薬協会は2010年3月29日に緊急記者会見を開き、同社の会員資格を1年間停止することを発表した。
  • 2010年5月 - 「ムコセラムLカプセル45」(気管支炎、気管支喘息の去痰剤:ムコソルバンの後発薬)の溶出試験で5時間値が規格の80%以下であることから4ロットの自主回収を行った[3]。これは厚生労働省が主導している「後発医薬品品質確保対策事業」(平成21年度)で640品目35成分について検査し、承認書に定められた規格に対し不適切な結果が得られた3品目のうちのひとつである。
  • 2010年2月<クラスII>「テチプリン静注液40mg」(鉄欠乏性貧血改善薬:日医工「フェジン静注液40mg」の後発品)の2ロットが他のロットに比較してアナフィラキシーショック関連の副作用報告が多いとして4ロット26万管の回収を行った。[19]
  • 2010年3月31日 - 日本薬剤師会は定例記者会見において同社、日本ジェネリック製薬協会、日本製薬団体連合会に対し、要望書(日薬発第286号)を提出したことを発表した。当該の要望書は業務停止事例の発生に対してのものであり、同社に体質改善を強く促した。
  • 2010年5月28日 - 同社の2010年3月期決算説明会で新谷社長は、承認規格外の医薬品を製造販売したことに対して謝罪するとともに「人の心を管理するところが及ばなかった。手抜かりで社員教育の脆弱さがあった」と原因の一端を結論づけた。
  • 2010年7月 - <クラスII>「テルダン錠200及び100」(気管支炎、気管支喘息薬:テオフィリン徐放製剤でテオドールの後発品)の33ロット・1213万2000錠(使用期限内の全てのロット)について回収を行った[20]。参考保存品が徐放製剤としての溶出率が承認規格上限値超。
  • 不祥事の責任を取って2010年9月30日限りで新谷社長は辞任、翌10月1日に島田誠が社長に就任。
  • 2010年12月17日 - 「テチプリン静注液40mg」(一般名:含糖酸化鉄)について、諸般の事情により販売中止の発表[21]
  • 2011年1月13日 - <クラスII>「ノルポート注3.6単位」(日本臓器製薬の「ノイロトロピン注射液3.6単位」の後発品)及び「ノルポート注」(同「ノイロトロピン特号3cc」)の自主回収。原薬「ワクシニアウイルス接種家兎炎症皮膚抽出液」に関し、実際の製造条件の一部(抽出工程等)が製造販売承認書の記載と異なっていたため、「ノルポート注3.6単位(ノルポート注)」の使用期限内の対象ロットを自主回収を開始した。回収該当品の出荷時期および出荷量はノルポート注3.6単位:2009年5月〜2011年1月までに出荷した79ロット(8,847,450管)、ノルポート注:2008年10月〜2009年5月までに出荷した21ロット(2,435,600管)。[22][23]

テバグループとして

  • 2011年10月21日 <クラスIII>同社が製造する医療用医薬品「クラウナート錠20mg」(一般名:グリクラジド)のロット:980131、A52011について自主回収を行う。当該ロットは、溶出挙動において承認時の製剤との乖離が判明したため。
  • 2015/08/28<クラスII>カルプラニン外用液5%:(回収理由)長期安定性試験において、主成分のカルプロニウム塩化物の含量が承認規格を下回る結果が得られました。使用期限内の全てのロットを自主回収。
  • 2016/01/08 <クラスII>エルサメット配合錠:(回収理由)長期安定性試験において、48ヵ月でエキス含量が承認規格を下回る結果が得られました。使用期限内の全ロットを追加で自主回収。
  • 2016/03/01 <クラスII>アンブロキソール塩酸塩錠15mg「タイヨー」:(回収理由)改良前の製品において、長期安定性試験の溶出試験で承認規格に適合しない結果が確認されたことから、改良前の使用期限内のロットにいて、自主回収することと致しました。
  • 2016/03/01 <クラスII>エカベトNa顆粒66.7%「タイヨー」:(回収理由)長期安定性試験の溶出試験において、承認規格に適合しないロットが確認されました。当該1ロット回収。
  • 2016/03/01 <クラスII>エピサネートG配合顆粒:(回収理由)100g包装の参考品の定量試験を行った結果、承認規格に適合しないロットが認められました。同じ充填工程で包装した100g包装と1kg包装について、使用期限内の全てのロットを自主回収。

脚注編集

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  1. ^ 事業所一覧”. 武田テバファーマ株式会社. 2018年4月8日閲覧。
  2. ^ a b c d e f 会社概要”. 武田テバファーマ株式会社. 2016年10月11日閲覧。
  3. ^ a b c d e 今般の不祥事の原因と対策に関する報告 (Report). 大正薬品工業. (2010-08-05). http://www.teva-seiyaku.com/corporate/pdf/report_all.pdf. 
  4. ^ テバファーマスーティカル・インダストリーズと大洋薬品工業が戦略的資本提携で合意 グローバルな経営資源と日本の経営基盤との融合による新たな成長段階へ (PDF) - 大洋薬品工業、2011年5月16日
  5. ^ テバ製薬株式会社設立に関するご案内 (PDF)
  6. ^ 「TYK」は、本来、子会社である大正薬品工業(現・武田テバ薬品)の略称だが、親会社であった興和テバの略称として用いられてきた経緯がある。
  7. ^ “武田薬品とテバ社、「武田テバ薬品」を設立”. 日経DI. (2016年4月4日). http://medical.nikkeibp.co.jp/leaf/mem/pub/di/trend/201604/546370.html 
  8. ^ “日本における武田薬品とテバ社による合弁会社設立について” (プレスリリース), 武田薬品工業株式会社, (2015年12月28日), http://www.takeda.co.jp/news/2015/20151228_7256.html 
  9. ^ “日本における武田薬品とテバ社による「武田テバ薬品」の設立について” (プレスリリース), 武田薬品工業株式会社, (2016年4月1日), https://www.takeda.co.jp/news/2016/20160401_7342.html 
  10. ^ 東京本社設置のお知らせ”. 武田テバファーマ株式会社. 2018年4月8日閲覧。
  11. ^ 副作用強い別の薬品が混入-厚生省回収指示 1994.08.12 共同通信
  12. ^ 厚生労働省 医薬品回収の概要 ヒアルロン酸ナトリウム / アドマック注 平成13年9月13日作成
  13. ^ “大洋薬品工業株式会社製造のパンスポリン等の回収にかかる損害賠償請求訴訟の提起について” (プレスリリース), 武田薬品, (2008年9月12日), http://www.takeda.co.jp/press/article_28734.html 
  14. ^ “大洋薬品工業点滴薬「静注用フラゼミシンS」を自主回収”. 薬事日報. (2009年2月12日). http://www.yakuji.co.jp/entry9148.html 
  15. ^ 独立行政法人医薬品医療機器総合機構 医薬品回収情報 平成21年2月9日作成
  16. ^ “<大洋薬品工業>配合量誤り業務停止へ 岐阜県が方針固める”. 毎日. (2010年3月17日) 
  17. ^ 中日新聞朝刊 2010年3月17日「大洋薬品高山工場、業務停止へ 調合、検査ミスで」同夕刊「ミスない薬に意図的交換、大洋薬品、品質検査で」
  18. ^ 独立行政法人医薬品医療機器総合機構 医薬品回収情報 平成22年2月2日作成
  19. ^ “【大洋薬品工業】「テチプリン静注液40mg」を自主回収”. 薬事日報. (2010年2月4日). http://www.yakuji.co.jp/entry17990.html 
  20. ^ “【共和薬品工業/大洋薬品工業】テオフィリン製剤を自主回収”. 薬事日報. (2010年7月28日). http://www.yakuji.co.jp/entry20053.html 
  21. ^ 独立行政法人医薬品医療機器総合機構 医薬品回収情報 平成23年2月2日作成
  22. ^ “医薬品回収の概要(クラスII)” (プレスリリース), 厚生労働省, (2011年1月12日), http://www.info.pmda.go.jp/rgo/MainServlet?recallno=2-4230 
  23. ^ 独立行政法人医薬品医療機器総合機構 医薬品回収情報 平成23年2月2日作成

関連項目編集

外部リンク編集