殿中省(でんちゅうしょう)は、中国の古代官制の一つ。皇帝の衣食住を管轄した。

三国時代により設置された殿中監を前身とする。隋代殿内省とされたが、唐代が成立すると620年武徳3年)に殿中省と改称され、殿中監、殿中少監、殿中丞の下に尚食、尚薬、尚衣、尚舎、尚乗、尚輦の6局が設置された、662年龍朔2年)から670年総章3年)にかけて中御府と改称されている。

五代十国時代を経て北宋になると、1103年崇寧2年)には殿中監、殿中少監、殿中丞の下に尚食、尚薬、尚衣、尚舎、尚乗、尚輦の6局が設置され、御薬院、尚衣庫は殿中省に移管された。1126年靖康元年)、六尚局は廃止されている。

その後も元代にも存続し、明代になると二十四衙門清代になると内務府の管轄とされている。