初等幾何学における母線(ぼせん、: generatrix, generating line; 生成曲線)は、それが定められた経路をたどって動くときの軌跡として新しい図形を生成する曲線を(得られた図形に対するものとして)言う。各次元で同様の生成素 (generator), 例えば母点generating point; 生成点)や母面generationg surface; 生成曲面)などがある。[1]

青の円周を準線として、黒い円周は母線(母円)と考えられるが、赤の外トロコイドは円内部の点を母点として描かれる

生成素の経路を指し示す曲線(主に直線)を準線 (directrix[2]) と言う。

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錐面 (cone) は、一点(これは錐の頂点になる)を固定した直線を母線として閉曲線に沿って動かすとき、その軌跡として生成することができる。このとき、準線となる閉曲線が円で、その中心と頂点とを結ぶ直線に垂直ならば、母線の動きは固定された軸の周りの回転となり、生成する図形として正円錐 (circular cone) を得る[3]。円錐の極限(頂点が無限遠点の場合)としての円筒の母線は、回転の軸に平行である。

参考文献 編集

  1. ^ generatrix”. merriam-webster.com. 2014年9月11日閲覧。
  2. ^ generatrix”. mathopenref.com. 2014年9月11日閲覧。
  3. ^ Cone”. britannica.com. 2014年9月11日閲覧。