水没した土地(すいぼつしたとち)とは、地殻変動気候変動などによって水面下に沈んだ土地である。

自然災害など 編集

地震
侵食活動
海面上昇
火山活動
沈み込み帯
  • 大アドリア大陸 - 2019年9月3日の学術誌『Gondwana Research』で発表された。リンゴの皮をむくように残った部分もある[5]
天然ダム
川の流入量が増えたため
  • トルコのヴァン湖の湖底に町が沈んでいるという噂があったため、確認したところ紀元前1,000年ごろのウラルトゥ王国時代の古城と都市遺跡が発見された。水の流入が多くなり湖面が上昇したことにより徐々に水没したと考えられている[6]
その他、選別中(原因不明)
ジーランディアケルゲレン海台モーリシア英語版

伝承 編集

人工的に水没した土地 編集

ダム建設で水没した土地 編集

日本
世界

法律 編集

水面下にある土地の所有権について長らく世界的に議論が行われてきた[15]

日本においては、明文化された法律はなく解釈によって行われ、もともと水面下にある土地は公共の物として扱われている[16]。また以下の例については個別に説明する[17]

  1. 侵食などによって海に没した場合、支配可能性と資産価値があれば所有可能。
  2. 人工的に切削して港などにした場合、陸地の扱いとなる。
  3. 旧幕時代・明治時代の海面の状態で払下げされた土地、当時の状態を基準に評価。
水中の文化財について
各地の遺跡については自治体の教育委員会が責任を持つことになっているが、海岸法の規定で自治体は海岸線から50メートルまで管轄できるが、50メートルから先の遺跡調査の管轄が不明となっている[1]

出典 編集

  1. ^ a b 水中に眠る船、都市、集落―― 人類の営みをたどる「水中考古学」の世界”. Yahoo!ニュース. 2022年9月6日閲覧。
  2. ^ “幻の村”実在を確信 南あわじの男性が10年研究”. 兵庫おでかけプラス. 神戸新聞社 (2018年6月13日). 2022年8月12日閲覧。
  3. ^ わかる!国際情勢>Vol.27 水没が懸念される国々~ツバルを通して見る太平洋島嶼国”. 外務省 (2009年2月18日). 2021年8月12日閲覧。
  4. ^ Significant damage keeping much-needed aid from reaching Tonga”. CBC.ca. 2022年1月18日閲覧。
  5. ^ 地中海に「失われた大陸」があった 最新研究”. ナショナルジオグラフィック. 日経BP. 2022年5月12日閲覧。
  6. ^ Ancient Ruins Discovered Under Lake in Turkey” (英語). History. nationalgeographic (2017年11月15日). 2022年9月7日閲覧。
  7. ^ “「津波で沈んだ」古代ローマ都市遺跡、チュニジア沖で発見”. AFP通信. https://www.afpbb.com/articles/-/3141232 
  8. ^ 貯水池から古代の宮殿が出現、干ばつで水位下がる イラク北部”. CNN. 2022年6月9日閲覧。
  9. ^ 第3回:草戸千軒が消滅した理由は?”. 広島県教育委員会. 2022年8月12日閲覧。
  10. ^ 日本, Sputnik (20230612T1240+0900). “650年以上前に沈んだドイツ中世の伝説の街 北海で発見” (jp). Sputnik 日本. 2024年2月10日閲覧。
  11. ^ Guido Kleinhubbert: Geheimnis im Schlick. In: DER SPIEGEL Nr. 31 (29.7.2023), S. 98–100
  12. ^ 武蔵大学人文学会雑誌 第45巻 第4・3号 p158
  13. ^ “ダム建設で水没の集落に思いはせる 大宮の博物館で特別展”. 産経新聞. https://www.sankei.com/article/20181201-MJ7J4KVHPFPBTHCDUDEIZ6LNDU/ 
  14. ^ わかる!国際情勢>Vol.33 ユネスコ(UNESCO)~人類共通の遺産を守るために”. 外務省 (2009年4月6日). 2021年8月12日閲覧。
  15. ^ 藤田宙靖「海面下の地盤と土地所有権」『土木学会論文集』第1994巻第488号、1994年、1-9頁、doi:10.2208/jscej.1994.488_1 
  16. ^ 水辺芳郎「海没している土地の所有権」『法社会学』第1975巻第28号、1975年、35-45頁、doi:10.11387/jsl1951.1975.35 
  17. ^ 七戸克彦「海面下の土地所有権に関する最近の裁判例について」『日本エネルギー法研究所月報』第163巻、日本エネルギー法研究所、2003年8月、1-5頁、hdl:2324/6189 

関連項目 編集

かつて水没していた土地