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江尻 正員(えじり まさかず)は、機械工学画像処理を専門とする日本のエンジニア。工学博士大阪大学[5]エンゲルバーガー賞受賞者[4]1970年に世界に先駆けて積み木を認識・積み重ねる人工知能ロボットを開発。その後画像処理を世界で初めて工業応用したとされるボルト自動締結ロボットも開発した[6]

江尻 正員
国籍 日本の旗 日本
教育 大阪大学
業績
専門分野 画像処理ロボット工学
勤務先 日立製作所
プロジェクト 人工知能ロボット[1]、ボルト自動締結ロボット[2]、トランジスタ自動組立システム[3]
受賞歴 エンゲルバーガー賞[4]

日立製作所中央研究所において制御工学画像処理人工知能ロボット工学の研究に取り組み、様々な自動機械、ロボットを開発。中央研究所と機械技術研究所では技師長を務めている[7][8]

なお、学術界では画像処理を中心とした国際会議の開催に貢献。定年退職後も産業技術コンサルタントとして活動し、日本ロボット学会会長や横断型基幹科学技術研究団体連合副会長などを歴任している[7][8]

来歴・人物編集

江尻は1959年大阪大学工学部機械工学科を卒業。日立製作所に就職し、中央研究所に配属される。二相サーボマニピュレータの制御に携わり、学位も一連の研究で取得する(大阪大学、1967年、論文博士)[5][9]この間、1964年頃に江尻はトランジスタの自動組立機械に取り組んだが、人間よりも作業性に劣ったため、結局使われなかった[10]

1967年-1968年にかけて、江尻はイリノイ大学に留学。猫の視覚を研究している。[10]1970年頃、人工知能ロボットHIVIPを開発。カメラで積み木を認識し、アームで積み重ねる動きを実現させる。[11]。その後、ボルトの自動締結やトランジスタ組立ロボットに画像処理の技術を応用する。これらは先駆的な業績として多くの賞を受賞した[2][3][6]

なお、江尻は学会でも活発に活動し、特に画像処理に関する国際会議にも深く関与した。また、1995年、江尻は筑波で開催された国際会議において、ロボット研究に対する自戒を込めた批判をし、「我々は正しい道を歩んでいるか」という問題提起を行った。これは大きな反響を呼び、一週間後の別の国際会議でも話題になり、国際的な研究誌でも取り上げられた[12][13]

2003年に江尻に日立製作所を退職。その後も産業技術コンサルタント[14]として活動するとともに、横間連合で副会長を務めた[7]。2005年にはエンゲルバーガー賞(技術)を受賞している[4]

受賞歴編集

社会的活動編集

著作編集

学位論文編集

  • 二相サーボモータを用いたサーボ機構とその振動に関する研究』 大阪大学〈博士論文(乙第412号)〉、1967年3月18日、NAID 500000368024

著書編集

(単著)

  • 『工業用画像処理』 昭晃堂 1988年5月、ISBN 4785611596
  • Machine vision : a practical technology for advanced image processing. Gordon and Breach Science Publishers. (1989). ISBN 2881243533.

(共著)

(監修)

  • 『画像処理産業応用総覧 上巻 -基礎・システム技術編- 』 フジ・テクノシステム、1994年、ISBN 4938555395
  • 『ディジタル画像処理』 画像情報教育振興協会、2004年7月、ISBN 9784903474014

記事編集

(解説)

(展望)

(回想・提言)

脚注編集

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注釈編集

  1. ^ 受賞論文 - 江尻正員「2相サーボモータの交さ磁界法による解析」、『計測自動制御学会論文集』第1巻第1号、1965年、 63-74頁。および江尻正員「2相サーボモータのトルク変動と振動」、『計測自動制御学会論文集』第1巻第2号、1965年、 189-198頁。[15]
  2. ^ 受賞論文 - T. Uno, M. Ejiri and T. Tokunaga (October 1976). “A Method of Real-time Recognition of Moving Objects and its Application”, Pattern Recognition 8 (4): 201-208.[2]

出典編集

  1. ^ a b 人工知能ロボット.
  2. ^ a b c d e f ボルト自動締結.
  3. ^ a b c d トランジスタ自動組立.
  4. ^ a b c d Past Recipients by Year, , Robotics Online > Joseph F. Engelberger Awards (Robotics Industry Association), http://www.robotics.org/filesDownload.cfm?dl=pastrecipients_year.pdf 2016年5月3日閲覧。 
  5. ^ a b 江尻 1967.
  6. ^ a b 江尻 1997.
  7. ^ a b c 江尻 2015.
  8. ^ a b c 木下・江尻 2003, p. 214.
  9. ^ a b c d Ejiri 2012, p. 3.
  10. ^ a b 江尻 1997, p. 1404.
  11. ^ 江尻 1997, pp. 1404-1405.
  12. ^ M. Ejiri. Towards Meaningful Robotics for the Future: Are we headed in the right direction?.. 
  13. ^ 江尻 2015, pp. 247-248.
  14. ^ 江尻正員「【研究最前線】フェロー&マスターズ未来技術時限研究専門委員会」、『情報・システムソサイエティ誌』第13巻第52号、 4頁。
  15. ^ a b 学会賞受賞者”. 学会のご案内. 計測自動制御学会. 2019年1月2日閲覧。
  16. ^ 江尻 2015, p. 250.
  17. ^ a b c 江尻 1998, p. 40.
  18. ^ 江尻 2002, p. 359.
  19. ^ フェロー”. 学会案内. 日本ロボット学会. 2019年1月2日閲覧。
  20. ^ 名誉会員”. 学会案内. 日本ロボット学会. 2019年1月2日閲覧。

外部リンク編集