池田駿
池田 駿(いけだ しゅん、1992年11月29日 - )は、新潟県三島郡出雲崎町出身[1]の元プロ野球選手(投手)。左投左打。
![]() 楽天時代 ほっともっとフィールド神戸にて | |
基本情報 | |
---|---|
国籍 |
![]() |
出身地 | 新潟県三島郡出雲崎町[1] |
生年月日 | 1992年11月29日(30歳) |
身長 体重 |
174 cm 78 kg |
選手情報 | |
投球・打席 | 左投左打 |
ポジション | 投手 |
プロ入り | 2016年 ドラフト4位 |
初出場 | 2017年4月1日 |
最終出場 | 2020年10月4日 |
経歴(括弧内はプロチーム在籍年度) | |
| |
この表について
|
経歴編集
プロ入り前編集
出雲崎小学校では小学3年生から穂波スカイヤ―ズ(現・出雲崎スカイヤーズ)で野球を始める。出雲崎中学校では軟式野球部に所属した[2]。
新潟明訓高校に進学し、2年春からエースを務めた。3年春の新潟県大会で優勝、続く3年夏の新潟県大会も制し、第92回全国高等学校野球選手権大会に出場。初戦の京都外大西高校、続く3回戦の西日本短大付高校を抑え、ベスト8に進出。準々決勝の報徳学園高校戦では1年生の田村伊知郎と投げ合い、8回途中2失点(自責1)と好投したが、チームは敗れた[3]。甲子園通算3試合、18回5奪三振、防御率0.50。大会後は日米親善高校野球大会の選抜メンバーに選ばれた。
専修大学進学後、1年春から東都大学野球二部リーグに登板。2年の夏に肘の手術をし、2年秋のリーグ終盤に復帰。チームは二部リーグ優勝し、一部最下位の東洋大学との入れ替え戦に進出。池田は2試合目に登板し、5回1/3を1失点に抑え、勝利し、12季ぶりに一部復帰となった[4]。しかし、3年春は5試合で0勝3敗、防御率6.26と結果が残せず、チームも一部最下位となり、拓殖大学との入れ替え戦でも敗れ、再び二部降格となった[5]。3年秋、4年春はエースとして活躍するも、チームが二部優勝した4年秋は1勝3敗と結果が残せず、青山学院大学との入れ替え戦も2/3回の登板にとどまった[6]。2学年後輩に森山恵佑がいる。一部リーグ通算5試合に登板、0勝3敗、防御率6.26を記録。[要出典]
ヤマハに入社後、1年目からリリーフとして活躍。第86回都市対抗野球大会東海2次予選ではストッパーとして起用されたが、救援失敗が多く、第86回都市対抗野球大会では、出番はなかった[7]。秋から先発となると、2年目の第87回都市対抗野球大会では初戦のJFE東日本戦では5回1/3を7安打6四死球4失点[8]、続くJR九州戦は3回まで抑えるも、4回に突如崩れ[9]、結果が残せなかった。第42回社会人野球日本選手権大会では初戦の東京ガス戦は山岡泰輔との投げ合いになり、山岡は2回途中で降板、池田も4回で降板となった[10]。準々決勝のJR西日本戦は9回途中2失点の好投で勝利し、決勝の日本通運戦は8回途中10奪三振1失点の好投で勝利し、初優勝に大きく貢献した。池田は大会MVPと優秀選手に選ばれた[11]。
2016年10月20日に行われたプロ野球ドラフト会議で読売ジャイアンツから4位指名を受け、契約金5,000万円、年俸1,000万円で入団に合意した[12]。背番号は48に決まった[12]。
巨人時代編集
2017年、ドラフト3位の谷岡竜平と共に開幕一軍入り[13][14]。4月1日、開幕第2戦の中日ドラゴンズ戦でプロ初登板[15]。その後も中継ぎとして登板する[16]。同年6月1日、6月8日に先発し、6月1日の東北楽天ゴールデンイーグルス戦で5回無失点、6月8日の埼玉西武ライオンズ戦では3回7失点。最終的に、33試合登板、0勝2敗4ホールド、防御率3.35を記録。秋季キャンプでは上半身のコンディション不良で離脱[17]。オフに、1000万円増の推定年俸2000万円で契約を更改した[17]。
2018年、春季キャンプ中の2月に左肩肉離れで離脱[1]。5月22日にシーズン初登録され[18]、5月23日にシーズン初登板。6月12日の福岡ソフトバンクホークス戦で右ふくらはぎに打球を受け、途中降板。翌6月13日に登録を抹消された[19][1]。シーズン後半は一軍に定着し、8月4日の中日戦でプロ初勝利を挙げた[20]。登板数、投球回、防御率などの成績は前年を下回った。オフに、300万円減の推定年俸1700万円で契約を更改した[21]。
2019年、シーズン初登板となった5月29日の阪神タイガース戦(甲子園)で延長12回裏1死1・2塁の場面で登板し、直後の木浪聖也に四球を与えて満塁にすると、髙山俊に代打満塁本塁打を打たれ1つもアウトを取れずサヨナラ負け。この年の登板は2試合のみで、0勝0敗、防御率18.00に終わった。オフに、250万減の推定年俸1450万円で契約を更改[22]。背番号を68へ変更した[23]。
楽天時代編集
2020年、開幕直後の6月25日にゼラス・ウィーラーとの交換トレードで東北楽天ゴールデンイーグルスへ移籍することが球団から発表された[24]。背番号は72。同じチームに池田隆英がいる関係上、報道上の表記およびスコアボード上の表記はフルネームの「池田駿」と表記される。
7月16日に移籍後初昇格し、翌17日の対西武戦(楽天生命パーク宮城)で4点ビハインドの8回から4番手として登板したが、2回5安打4失点という内容で[25]、翌18日に登録を抹消された。その後は二軍で安定した数字を残したことから、8月6日に再昇格[26]。3試合に登板したが、過密日程での救援陣の負担を考慮された結果、同月15日に再度抹消された[27]。8月26日に3度目の一軍昇格を果たすと、9月2日の北海道日本ハムファイターズ戦(札幌ドーム)で3点ビハインドの8回途中に4番手として登板し0回2/3を無失点に抑える。その後味方打線が9回表に逆転に成功し、2年ぶりの勝ち星を移籍後初勝利で挙げた[28]。最終的に、21試合登板、1勝0敗、防御率4.32を記録[29]。オフに、100万円減の推定年俸1350万円で契約を更改した[29]。
2021年、プロ入り後初めて一軍登板が無く、同年11月1日に球団より現役引退が発表され[30]、同日に任意引退選手として公示された[31]。
選手としての特徴・人物編集
上背はないが、スライダーやチェンジアップで的を絞らせない投球が持ち味[32]。
2017年5月5日、高校時代から交際していた女性と結婚[33]。
中学3年から独学で続けるピアノが特技で、ヤマハ在籍時には同社製の約10万円の電子ピアノを購入し、寮でベートーヴェンのピアノソナタやJポップを弾いていた[34]。
詳細情報編集
年度別投手成績編集
年 度 |
球 団 |
登 板 |
先 発 |
完 投 |
完 封 |
無 四 球 |
勝 利 |
敗 戦 |
セ 丨 ブ |
ホ 丨 ル ド |
勝 率 |
打 者 |
投 球 回 |
被 安 打 |
被 本 塁 打 |
与 四 球 |
敬 遠 |
与 死 球 |
奪 三 振 |
暴 投 |
ボ 丨 ク |
失 点 |
自 責 点 |
防 御 率 |
W H I P |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
2017 | 巨人 | 33 | 2 | 0 | 0 | 0 | 0 | 2 | 0 | 4 | .000 | 157 | 37.2 | 31 | 2 | 15 | 0 | 1 | 33 | 1 | 0 | 14 | 14 | 3.35 | 1.22 |
2018 | 27 | 0 | 0 | 0 | 0 | 1 | 1 | 0 | 1 | .500 | 112 | 24.1 | 31 | 1 | 9 | 1 | 2 | 11 | 1 | 0 | 15 | 11 | 4.07 | 1.64 | |
2019 | 2 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | .000 | 6 | 1.0 | 2 | 1 | 1 | 0 | 0 | 1 | 0 | 0 | 2 | 2 | 18.00 | 3.00 | |
2020 | 楽天 | 21 | 0 | 0 | 0 | 0 | 1 | 0 | 0 | 0 | 1.000 | 77 | 16.2 | 21 | 0 | 7 | 0 | 0 | 13 | 0 | 0 | 8 | 8 | 4.32 | 1.68 |
通算:4年 | 83 | 2 | 0 | 0 | 0 | 2 | 3 | 0 | 5 | .400 | 352 | 79.2 | 85 | 4 | 32 | 1 | 3 | 58 | 2 | 0 | 39 | 35 | 3.95 | 1.47 |
年度別守備成績編集
年 度 |
球 団 |
投手 | |||||
---|---|---|---|---|---|---|---|
試 合 |
刺 殺 |
補 殺 |
失 策 |
併 殺 |
守 備 率 | ||
2017 | 巨人 | 33 | 5 | 5 | 0 | 1 | 1.000 |
2018 | 27 | 1 | 9 | 0 | 0 | 1.000 | |
2019 | 2 | 0 | 0 | 0 | 0 | ---- | |
2020 | 楽天 | 21 | 4 | 4 | 0 | 1 | 1.000 |
通算 | 83 | 10 | 18 | 0 | 2 | 1.000 |
記録編集
- 初記録
- 初登板:2017年4月1日、対中日ドラゴンズ2回戦(東京ドーム)、8回表に3番手で救援登板、1回無失点
- 初奪三振:同上、8回表に藤井淳志から空振り三振
- 初先発登板:2017年6月1日、対東北楽天ゴールデンイーグルス3回戦(Koboパーク宮城)、5回無失点で勝敗つかず[35]
- 初勝利:2018年8月4日、対中日ドラゴンズ16回戦(ナゴヤドーム)、6回裏に2番手で救援登板、2回無失点
背番号編集
- 48(2017年 - 2019年)
- 68(2020年 - 同年6月28日)
- 72(2020年6月29日 - 2021年)
登場曲編集
- 「ヒカリノアトリエ」 Mr.Children(2017年 - 2018年7月)
- 「虹」AAA(2018年7月 - 2020年6月)
- 「僕のこと」Mrs. GREEN APPLE(2020年7月 - 同年終了)
- 「Laughter」Official髭男dism(2021年)
脚注編集
- ^ a b c d “巨人池田、今年は1軍凱旋登板で地元新潟に恩返しだ”. 日刊スポーツ (2019年1月1日). 2021年4月24日閲覧。
- ^ “池田投手へ後輩たちがエール”. 新潟日報モア. 2016年12月2日閲覧。
- ^ “準々決勝 2010/08/19(木) 報徳学園(兵庫)-新潟明訓(新潟)”. サンケイスポーツ. 2010年8月22日時点のオリジナルよりアーカイブ。2021年4月24日閲覧。
- ^ “24年度秋季入替戦”. 東都大学野球連盟. 2021年4月24日閲覧。
- ^ “25年度春季入替戦”. 東都大学野球連盟. 2021年4月24日閲覧。
- ^ “26年度秋季入替戦”. 東都大学野球連盟. 2021年4月24日閲覧。
- ^ 『ホームラン ドラフト直前! アマ球界ヒーローズ200人』廣済堂、2016年、95頁頁。
- ^ “第87回 都市対抗 本大会 7月16日 東京ドーム 第1試合 1回戦”. 日本野球連盟公式サイト. 2016年12月2日時点のオリジナルよりアーカイブ。2021年4月24日閲覧。
- ^ “第87回 都市対抗 本大会 7月22日 東京ドーム 第1試合 2回戦”. 日本野球連盟公式サイト. 2016年7月25日時点のオリジナルよりアーカイブ。2021年4月24日閲覧。
- ^ “【巨人】ドラ4・池田、最速140キロもオリのドラ1・山岡に投げ勝つ!”. スポーツ報知 (2016年11月3日). 2016年11月6日時点のオリジナルよりアーカイブ。2021年4月24日閲覧。
- ^ “ヤマハ初制覇 巨人ドラ4池田駿「置き土産」VでMVP”. スポーツニッポン. 2016年12月2日閲覧。
- ^ a b “【巨人】ドラ4、ヤマハ・池田は“殿馬”だった!特技はピアノで作曲もする抜群のリズム感”. スポーツ報知 (2016年11月21日). 2016年12月2日時点のオリジナルよりアーカイブ。2021年4月24日閲覧。
- ^ “巨人ドラ4池田、開幕1軍切符掴む「テンポ良く」”. 日刊スポーツ (2017年3月30日). 2021年4月24日閲覧。
- ^ “巨人ドラ3谷岡&4池田 開幕1軍 オープン戦アピール実った”. スポーツニッポン (2017年3月30日). 2021年4月24日閲覧。
- ^ “巨人 ドラ4池田 プロ初登板「3アウトを取るまでずっと緊張しっぱなし」”. スポーツニッポン (2017年4月1日). 2021年4月24日閲覧。
- ^ “【巨人】進化し続けるルーキー池田が、貴重な中継ぎで見せる存在感”. スポーツ報知 (2017年5月16日). 2017年5月20日時点のオリジナルよりアーカイブ。2021年4月24日閲覧。
- ^ a b “巨人池田駿、倍増の年俸2000万も堅実さアピール”. 日刊スポーツ (2017年12月4日). 2021年4月24日閲覧。
- ^ “DeNA戸柱ら登録、嶺井が抹消/22日公示”. 日刊スポーツ (2018年5月22日). 2021年4月24日閲覧。
- ^ “公示 2018年6月13日”. Baseball LAB (2018年6月13日). 2021年4月24日閲覧。
- ^ “巨人池田、好救援で初白星 勝利球は闘病中の義父へ”. 日刊スポーツ (2018年8月4日). 2021年4月24日閲覧。
- ^ “巨人池田駿300万円減、初勝利だけ「反省しか」”. 日刊スポーツ (2018年12月3日). 2021年4月24日閲覧。
- ^ “巨人・池田 250万減1450万円で更改 来季は先発で巻き返しを”. スポーツニッポン (2019年11月21日). 2021年4月24日閲覧。
- ^ “選手の背番号変更について”. 読売巨人オフィシャルサイト (2019年12月10日). 2020年1月28日閲覧。
- ^ “【巨人】電撃トレードで楽天からウィーラーを獲得 通算106発大砲 背番号「48」 交換要員は池田駿”. スポーツ報知 (2020年6月25日). 2020年6月25日閲覧。
- ^ “【楽天】池田駿、移籍後初登板は2回5安打4失点”. スポーツ報知. (2020年7月17日) 2020年8月20日閲覧。
- ^ “【楽天】巨人からトレード移籍の池田駿が2度目の昇格 先発の松井裕樹も登録で、辛島航と近藤弘樹が抹消”. スポーツ報知. (2020年8月6日) 2020年8月20日閲覧。
- ^ “【楽天】久保裕也と池田駿が登録抹消…森原康平と釜田佳直が再昇格 三木肇監督は過密日程での救援陣の負担を考慮”. スポーツ報知. (2020年8月15日) 2020年8月20日閲覧。
- ^ “巨人から加入の池田が楽天入り後初勝利「移籍して良かったなと」”. 東京スポーツ. (2020年9月2日) 2020年9月2日閲覧。
- ^ a b “楽天池田駿、100万円減の1350万円でサイン「巨人、楽天両球団に恩返ししたい」”. Full-Count (2020年12月8日). 2021年4月24日閲覧。
- ^ “池田 駿選手 現役引退に関して”. 東北楽天ゴールデンイーグルス (2021年11月1日). 2021年11月1日閲覧。
- ^ “任意引退選手|2021年度公示”. NPB.jp 日本野球機構 (2021年11月1日). 2021年11月1日閲覧。
- ^ 『プロ野球カラー名鑑2017』ベースボール・マガジン社、2017年、191頁。ISBN 978-4-583-62499-0。
- ^ “巨人ドラ4池田 薬剤師の女性と結婚「高校生から支えてくれた」”. スポーツニッポン (2017年5月7日). 2017年5月7日閲覧。
- ^ “巨人4位ヤマハ・池田「極めたい」ピアノ持参入寮へ”. 日刊スポーツ (2016年11月10日). 2018年12月8日閲覧。
- ^ “巨人 ドラ4池田 5回無失点もプロ初勝利ならず”. スポニチ Sponichi Annex (スポーツニッポン). (2017年6月1日) 2017年6月8日閲覧。
関連項目編集
外部リンク編集
- 個人年度別成績 池田駿 - NPB.jp 日本野球機構
- 選手の各国通算成績 Baseball-Reference (Japan)、The Baseball Cube