沈清伝(しんせいでん、シムチョンジョン、심청전)は、作者不明、作品年月不明の、朝鮮に古くから口伝で伝わる最古の民話である。後で、ハングルで出刊され、婦女子に多く読まれた。儒教が説く孝道を奨励する役目を果たしている。

粗筋編集

沈清(シムチョン)は、幼くして母を失い、盲の父の手で育った。沈清は孝行な娘で、幼い時から、父に尽くした。供養米三百石を仏様に供養すれば、父の目が開くと聞いて、商人たちに、三百石の米の代価に、その身を売る。印塘水[1](インダンス)という深い水には悪魔が住んでいて、何時も洪水を起こして、人を困らせていた。身体の綺麗な処女を悪魔に捧げれば、災悪を免れるので、商人たちは犠牲となる処女を求めていたのであった。彼女は印塘水に身を投ずる。死んで、沈清は竜宮に達する。娘を失った父鶴圭(かくけい)は代償の米三百石を供養しても眼が治らず、淫女を妻にして狂態を演じる[2]

彼女の孝行に感動した竜王は、沈清を世に戻して、「印塘水」の蓮の花に咲かした。蓮花の余りの美しさに、人々はその花を王様に捧げた。王様に見染められ王妃となった沈清は、父に会いたくて、或る日、盲人のためのお祭りを行った。お祭りに来た父は、娘と会い、再会の嬉しさのあまりに、眼が開いた。

脚注編集

  1. ^ 沈清伝 コトバンク 世界大百科事典 第2版
  2. ^ 沈清伝 Yahoo!百科事典 日本大百科全書

翻訳書編集