スワンプ・サッカー(Swanp Soccer, Swamp Football)は、沼地湿地で行われるサッカーの一種である。その性格から、日本では泥んこサッカー(どろんこサッカー)と呼ばれることもある。

プレー中のスワンプ・サッカー選手

歴史 編集

このスポーツはイングランド北東部のビショップ・オークランド(Bishop Auckland)にルーツがあるとされ、当初は運動選手や兵士の訓練として行われていたが、1998年に初めて組織化されたフィンランド選手権が開催された。フィンランドにスワンプ・サッカーを紹介し、「泥んこ男爵」(The Swamp Baron)と呼ばれたJyrki Väänänenの立案であった。

世界中には260ものスワンプ・サッカーチームが存在するとされる。2000年にはフィンランドのヒュリンサルミにあるVuorisuo湿地で初の世界選手権が開催され、それ以来毎年当地で世界選手権が開催されている。[1][2]2005年の世界選手権には各国から5000人もの選手が参加した。欧州選手権はイングランド・ダラムのニュートン・エイクリフで開催されている。2008年のダヌーン(Dunoon)競技会は近隣のStrachurに場所を変え、名称も新スコットランド選手権となった。43のチームが大会に出場し、3日間に渡って開催された。男子の部の優勝はTeam Rambos、男女混成の部の優勝はベルギーのDe Rode Modderduivelsであった[3]

日本では、長野県伊那市の休耕田を活用した全国大会「ドロカップ」が2006年に初開催され[4]、毎年晩夏に開催されているが[5][6]、2011年大会は台風接近により中止となった。この大会独自のルールとして、試合時間が前後半なしの5分間であること、選手が5人であることなどが挙げられる[7]

ルール 編集

以下が標準的なスワンプ・サッカーのルールであるが、競技者やグラウンドによって変更されることもある。

  • 前後半13分ずつ。
  • 試合中の靴の履き替えは認めない。
  • コーナーキックペナルティキックスローインパントキックで行う。
  • オフサイドは適用しない。
  • ペナルティエリアはゴールから5mの範囲とするが、ゴールキーパーはゴールから3mの範囲でしかボールの保持が許されない。
  • チームの登録人数は最大12人で、一度に6人がプレーする。
  • 選手の途中交代は自由。
  • 主要大会に使用するグラウンドは、自然に生じた湿地よりも、乾燥したグラウンドを単に水で覆ったものが望ましい。
  • ピッチの大きさは縦が約60m、横が約35m。

脚注 編集

  1. ^ 泥んこサッカー世界選手権、フィンランドで開催”. AFPBB News (2009年7月18日). 2012年1月20日閲覧。
  2. ^ どろんこサッカー世界選手権”. 時事.com (2010年7月18日). 2012年1月20日閲覧。
  3. ^ New World Championships 2008 Results”. 2008年6月25日閲覧。
  4. ^ どろんこサッカー熱戦 伊那市で全国大会”. JA長野県 いいJAん!信州 (2008年9月24日). 2012年1月20日閲覧。
  5. ^ ドロカップ2007in伊那”. 伊那MYウェブニュース (2007年7月24日). 2012年1月20日閲覧。
  6. ^ どろんこサッカー全国大会 ドロカップ2010in伊那”. 伊那MYウェブニュース (2010年8月28日). 2012年1月20日閲覧。
  7. ^ DORO CUP”. DORO CUP公式サイト. 2012年1月20日閲覧。

外部リンク 編集