洪 一中(ホン・イージョン、1961年5月14日 - )は、台湾中華民国高雄市出身の元プロ野球選手捕手)、プロ野球監督。右投右打。通称「鐵捕」。

洪 一中
台鋼ホークス 監督 #2
2018年3月20日
基本情報
国籍 中華民国の旗 中華民国台湾
出身地 高雄市鼓山区
生年月日 (1961-05-14) 1961年5月14日(62歳)
身長
体重
172 cm
79 kg
選手情報
投球・打席 右投右打
ポジション 捕手
プロ入り 1990年
初出場 CPBL / 1990年3月17日
TML / 1997年
最終出場 CPBL / 1996年10月21日
TML / 2002年
経歴(括弧内はプロチーム在籍年度)
選手歴
監督・コーチ歴
国際大会
代表チーム チャイニーズタイペイの旗 チャイニーズタイペイ
洪 一中
各種表記
繁体字 洪 一中
拼音 Hóng Yīzhōng
注音符号 ㄏㄨㄥˊㄧㄓㄨㄥ
和名表記: こう いっちゅう
発音転記: ホン・イージョン
英語名 Hong I-Chung
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来歴 編集

現役時代 編集

輔仁大学文化大学から中華民国空軍野球部(虎風棒球隊)へ進む。

1985年兄弟飯店棒球隊に入団。強肩強打の捕手として活躍。

1990年中華職業棒球大聯盟発足に伴い、兄弟エレファンツと改称後も活躍。台湾プロ野球界を代表する捕手として、エレファンツを支えた。

1997年台湾職業棒球大聯盟高屏雷公に移籍。

2002年、現役引退。

現在まで、野球チャイニーズタイペイ代表捕手として最も多く選出された選手である。

引退後 編集

年代電視台野球解説者を経て、2004年La Newベアーズのバッテリーコーチに就任。同年6月、監督に昇格。

2006年、チームを台湾一に導き、アジアシリーズ出場して準優勝を果たした。

2010年はLa Newベアーズの二軍監督を務めていたが、2011年に再び一軍監督に昇格。

2015年開幕前の1月29日に「侍ジャパン強化試合 日本 vs チャイニーズタイペイ」のチャイニーズタイペイ代表監督を務めることが発表された[1]

2017年5月21日の富邦ガーディアンズ戦でCPBL史上初となる監督通算700勝を記録した[2]。オフには2017 アジア プロ野球チャンピオンシップ チャイニーズタイペイ代表監督に就任した[3]

2019年にLamigoモンキーズを3連覇に導き、退団した。同シーズンオフの2019 WBSCプレミア12で再びチャイニーズタイペイ代表監督に就任[4]。12月6日に富邦ガーディアンズの監督に就任[5]

2021年東京オリンピック予選の野球チャイニーズタイペイ代表の監督に就任した[6]。しかし、COVID-19の影響でCPBL選手が派遣されないことが決まり[7]、同時に監督を辞退した[8]

2021年限りで富邦ガーディアンズの監督を退任し、2022年からは顧問に就任した[9]

2023年台鋼ホークスの初代監督に就任した[10]

選手としての特徴 編集

当時は盗塁阻止率が比較的高い時代[11]とはいえ、48.1%とずば抜けた高い盗塁阻止率を誇る強肩の持ち主[12]。アナリストによるセイバーメトリクスに基づいた守備評価は、中華職業棒球大聯盟(CPBL)史上最高[13]で、捕手部門でゴールデングラブ賞に3度も輝いている。

詳細情報 編集

年度別打撃成績 編集

















































O
P
S
1990 兄弟 90 404 365 52 104 22 4 0 134 31 5 3 4 4 27 0 4 17 10 .285 .338 .367 .705
1991 71 247 224 20 56 13 0 4 81 35 0 0 5 8 10 0 0 17 6 .250 .273 .362 .634
1992 85 328 273 33 68 8 1 6 96 38 4 4 5 7 42 0 1 17 8 .249 .344 .352 .695
1993 90 346 321 35 83 10 1 4 107 37 1 0 4 2 16 0 3 16 10 .259 .298 .333 .632
1994 90 350 323 41 101 26 1 4 141 43 3 2 6 4 17 1 0 14 5 .313 .343 .437 .780
1995 100 392 352 42 88 16 1 9 133 46 2 0 8 4 28 0 0 21 5 .250 .302 .378 .680
1996 100 385 345 36 90 13 1 5 120 41 6 2 6 5 25 1 4 25 11 .261 .314 .348 .662
1997 雷公 90 352 324 26 72 10 1 5 99 39 6 4 3 5 20 1 0 25 13 .222 .264 .306 .569
1998 105 414 374 38 113 21 1 4 148 50 3 8 3 3 34 6 0 17 10 .302 .358 .396 .753
1999 77 297 275 26 77 15 1 2 100 32 1 3 1 3 17 2 1 14 8 .280 .321 .364 .685
2000 81 302 272 38 97 20 0 2 123 32 11 0 2 2 24 2 2 10 6 .357 .410 .452 .862
2001 59 238 220 30 56 8 1 2 72 20 8 0 3 2 13 0 0 13 5 .255 .294 .327 .621
2002 55 154 141 18 39 9 0 0 48 8 5 3 0 0 13 1 0 8 2 .277 .338 .340 .678
CPBL:7年 626 2452 2203 259 590 108 9 32 812 271 21 11 38 34 165 2 12 127 55 .268 .318 .369 .686
TML:6年 467 1757 1606 176 454 83 4 15 590 181 34 18 12 15 121 12 3 87 44 .283 .331 .367 .699
台湾:13年 1096 4209 3809 435 1044 191 13 47 1402 452 55 29 50 49 286 14 15 214 99 .274 .323 .368 .691
  • 2002年度シーズン終了時
  • 各年度の赤太字はリーグ歴代最高、太字はリーグ最高

タイトル・表彰 編集

背番号 編集

  • 2 (1990年 - 2002年、2004年 - 2021年、2023年 - )

脚注 編集

  1. ^ 中職日職對抗賽 代表隊參賽名單出爐 中華職棒大聯盟全球資訊網The Official Site of CPBL (中国語) (2016年1月29日) 2016年2月17日閲覧
  2. ^ 自由時報電子報 (2017年5月21日). “中職》聯盟史上第一人!洪總生涯700勝到手 - 自由體育”. 自由時報電子報. 2017年5月21日閲覧。
  3. ^ ETtoday新聞雲. “亞冠賽打出台灣犬精神 洪總:勇猛又耐操 | ETtoday體育新聞 | ETtodayAMP” (中国語). ETtoday新聞雲. 2017年10月16日閲覧。
  4. ^ ETtoday新聞雲. “12強/13投手沒問題!唯一擔心先發 洪一中:可能假先發 | ETtoday體育新聞 | ETtodayAMP” (中国語). ETtoday新聞雲. 2019年10月1日閲覧。
  5. ^ ETtoday新聞雲. “中職/富邦網羅洪一中打造冠軍 史上最高薪本土教頭 | ETtoday體育新聞 | ETtodayAMP” (中国語). ETtoday新聞雲. 2019年12月6日閲覧。
  6. ^ 聯合新聞網 (20210504T175805Z). “6搶1/教練團2異動 陳瑞振首度以教練身分披中華隊球衣 | 聯合新聞網:最懂你的新聞網站” (中国語). 聯合新聞網. 2021年5月4日閲覧。
  7. ^ 台湾プロ野球、五輪予選派遣断念 アマ選手編成での参加検討”. 毎日新聞. 2021年5月25日閲覧。
  8. ^ 自由時報電子報 (2021年5月25日). “五搶一》洪一中卸台灣隊兵符 可能由吳思賢接手 - 自由體育”. 自由時報電子報. 2021年5月25日閲覧。
  9. ^ 中職》從「洪教頭」轉任「洪顧問」 洪一中親自吐露心聲” (2011年12月9日). 2022年4月19日閲覧。(中国語)
  10. ^ 聯合新聞網 (2023年1月16日). “意外嗎?洪總一腳跨入雄鷹 隊史首任總仔就是他 | 聯合新聞網:最懂你的新聞網站” (中国語). 聯合新聞網. 2023年1月16日閲覧。
  11. ^ 中華職棒歷年數據 TW#Baseball (中国語) (2016年10月16日) 2017年12月25日閲覧
  12. ^ PLAYER 球員個人紀錄 CPBL (中国語) (2017年12月25日) 2017年12月25日閲覧
  13. ^ 2015 CPBL 守備 Win Shares 結算 批踢踢實業坊›Sabermetrics (中国語) (2016年1月11日) 2017年12月25日閲覧

関連項目 編集

外部リンク 編集