流れ星佐吉
『流れ星佐吉』(ながれぼしさきち)は、1984年4月3日から1984年9月25日までフジテレビ系列の毎週火曜22:00から1時間枠で放映された時代劇。全26回。
物語編集
江戸の名物一座の花形女形・花村夢之丞こと佐吉は、かつて一座と裏社会で活躍をしていた。ある事件で佐吉の幼なじみでもある南町奉行・矢部忠光と再会したことで、佐吉たち一座は悪党退治のため再び裏の世界で暗躍を開始する。
概要編集
『必殺シリーズ』のような暗殺手法で悪を葬るときもあれば、『影の軍団』のように忍者服で派手な立ち回りをすることもある。事故や自害に見せかけ悪を始末するときもあれば、その場の銃で偶発的に始末したり、刀が光るシーンや流血シーンにアニメーションが使用された実験的な回もあった。ストーリーも多彩で、人殺しや悪人退治がない回もあり、あらゆる時代劇の要素を凝縮した番組に仕上がっている。
オープニングとエンディングには、最終回も含めた各回のハイライトシーンが挿入されている(例えば、オープニングの主要キャスト紹介では、主に第19話のシーンが使われている)。
スタッフ編集
キャスト編集
- 佐吉:郷ひろみ
- 江戸の名物一座「花村座」の花形女形「花村夢乃丞」でありながら、実はかつて「流れ星」の異名を取った元盗賊。江戸で拍手喝采を浴びる女形役者の日々を送っていたが、忠光から小判紛失事件の解決を依頼されたのを機に、再び裏の世界に戻ってしまう。実は捨て子で、身寄りのない子供を引き取って育てる「あすなろ塾」で育った後、旗本の養子に入っていた。忠光から依頼される度に、悪態や文句を言いながらも協力してしまう。英語に詳しいらしく、「海の向こうの言葉」と称して英単語を話すことが多いが、中には江戸時代にはあり得ない言葉も登場させたことがあるほか、前置き無く英単語を会話に混ぜることもある。戦闘では紫の忍者装束に背中に差している短い刀を使用する。サウナのような蒸し風呂に仲間たちや忠光らとよく入っている。
- おしの:樋口可南子
- 佐吉に惚れている座員。独楽と簪が武器。
- 千之助:沖田浩之(第8話を除く)
- 佐吉を「アニキ」と呼ぶ座員。鬘の髪結い担当。櫛と元結いの糸が武器。若者らしく女性に弱く、そのことで失態を演じたこともある。
- お政:吉田日出子(第11話、第13話、第14話、第17話、第20話、第24話を除く)
- 座員。茶屋「ひさご」の女将。味覚が敏感で薬物に精通している。演じた吉田は次回予告を担当していた。
- 喜八:夏木勲
- 元武士の座員。裏方担当。手先が器用でからくり細工や変装のプロ。佐吉を「佐の字」、千之助を「千の字」と呼ぶ。最終話で浪人の娘と祝言するはずだったが、佐吉らに内緒で単身、悪人の本拠地に潜入して証拠を探すも毒矢で射られ、命を失う。
- 常:車だん吉
- 「ひさご」の板前。
- お滝:弓恵子
- 「ひさご」の従業員。
- 駒竜:浅見美那
- 花奴:露木やすよ
- 夢千代:吉佐美聖子
- 染吉:中帆登美
- 夢之丞のファンの芸者たち。
- 老中・阿部:草薙幸二郎(第4話から)
- いつも忠光を苦々しく思っている。忠光が自身の保身のために賄賂を贈ろうとしたこともある(第22話)。
- 矢部忠光:平田満
- 佐吉の幼馴染の南町奉行。事あるごとに佐吉に事件解決の依頼をする。依頼しに来る際は、深編み笠の着流しか町人姿でお大尽を装って現れる。佐吉たちからは陰で「南のたぬき」と呼ばれている。一度、佐吉らを騙しにかけ、佐吉らの手で事が露見したあと気まずくなったことがある(第22話)。若くして奉行になったことにより立場が弱いらしく、度々失策をし、そのたびに老中らから叱責され、佐吉らに事件解決の依頼をする際も自身の首が危ないなどとぼやくことがあり、前述第22話でもそうしたことが伏線になっており、結果として手に入れた金を返しに来た佐吉からは「これが俺からの最後の友情だ」と(忠光本人に直接ではないが)言われている。
主題歌編集
- 「暗闇のディーン」歌:郷ひろみ
- 作詞:阿久悠、作曲:フリオ・イグレシアス、ラファエル・フェロ、編曲:ラファエル・フェロ
- フリオ・イグレシアスのカヴァーだが、シングルカットはされなかった。オープニングと次回予告には本曲のテンポアップされたインストゥルメンタルが使用された。
放映リスト編集
話数 | 放映日 | サブタイトル | 脚本 | 監督 | ゲスト |
---|---|---|---|---|---|
第1話 | 1984年 4月3日 |
佐吉が出会った大美人 | 村尾昭 松本功 |
長谷和夫 | 松坂慶子、西沢利明、田武謙三、高野真二、原口剛、石山雄大、浜田晃 |
第2話 | 4月10日 | 旗本退屈娘大見参! | 押川國秋 | 児玉進 | 多岐川裕美、高城淳一、長谷川明男、宮口二郎、流健二郎 |
第3話 | 4月17日 | 愛しい女の大願望 | 大平洋 | 山根成之 | 玉川良一、藤真利子、鹿内孝 |
第4話 | 4月24日 | 恋と盗みの大勝負 | 押川國秋 | 林宏樹 | 大信田礼子、竜崎勝、不破万作、保科三良 |
第5話 | 5月1日 | 初恋が呼んだ大怒り | 大平洋 | 原田雄一 | 岡田奈々、尾藤イサオ |
第6話 | 5月8日 | 神になった大泥棒 | 押川國秋 | 山根成之 | せんだみつお |
第7話 | 5月15日 | 刺青をした大姐御 | 村尾昭 | 児玉進 | 松尾嘉代、田口計、内田勝正、小野進也、堀田真三 |
第8話 | 5月22日 | 大枚つんだお床入り | 押川國秋 | 岡林可典 | 石田信之、織本順吉 |
第9話 | 5月29日 | 大揺れの女心 | 池上金男 | 児玉進 | ミー、朝比奈順子、久富惟晴、下塚誠、須藤健、矢野間啓二、重松収 |
第10話 | 6月5日 | 名裁き大逆転 | 山田剛 | 長谷和夫 | 新井康弘、宮内洋、早崎文司、楠トシエ、丹古母鬼馬二 |
第11話 | 6月12日 | 首すっ飛んで大悲鳴! | 押川國秋 | 林宏樹 | 舟倉由佑子、高橋ひとみ |
第12話 | 6月19日 | 女医は大涙に濡れて | 大工原正泰 | 原田雄一 | 竹井みどり、垂水悟郎 |
第13話 | 6月26日 | 千之助、幸わせ大芝居 | 大平洋 | 林宏樹 | 叶和貴子、大山克巳、小林勝彦、加賀邦男、永井秀明、磯村健治、伊藤高 |
第14話 | 7月3日 | 岡ッ引き首ッたけ大弱り | 押川國秋 | 小田切正明 | 赤塚真人、松本ちえこ、砂塚秀夫、丹波義隆、長谷川初範、ビートきよし |
第15話 | 7月10日 | 昔なじみは大悪党 | 松本功 村尾昭 |
齋藤武市 | ジョニー大倉、土屋嘉男、石橋雅史、南城竜也、剣持伴紀、
原田千枝子、松本克志、渡辺憲悟 |
第16話 | 7月17日 | 一服盛って大掃除 | 池上金男 | 長谷和夫 | 蟹江敬三、青木義朗、長江洋平 |
第17話 | 7月24日 | 女賭博師大執念 | 押川國秋 | 児玉進 | 名取裕子、遠藤征慈 |
第18話 | 7月31日 | とんだ情けの大道中 | 池上金男 | 山根成之 | 藤巻潤、江角英明、山本ゆか里、コント赤信号 |
第19話 | 8月7日 | 幻の絵図面大騒動 | 松原敏春 | 齋藤武市 | 真行寺君枝、御木本伸介、外山高士、深江章喜 |
第20話 | 8月14日 | 大江戸純情物語 | 大平洋 | 原田雄一 | 本間優二 |
第21話 | 8月21日 | 娘に睨まれさあ大変! | 村尾昭 | 小田切正明 | 稲葉義男、南条玲子、勝部演之 |
第22話 | 8月28日 | お色気大脱出! | 押川國秋 | 高瀬昌弘 | 倉田保昭 |
第23話 | 9月4日 | 姫の初体験と大金 | 池上金男 | 山根成之 | 宮崎美子、田中浩 |
第24話 | 9月11日 | 熱愛! 大江戸女番長 | 押川國秋 | 高瀬昌弘 | 斉藤慶子、樋口達馬 |
第25話 | 9月18日 | 川がつけた大決着 | 大平洋 | 林宏樹 | 花沢徳衛、待田京介、木田三千雄 |
最終話 | 9月25日 | さよなら大興行 | 池上金男 | 原田雄一 | 山本郁子、川合伸旺、守谷駿也、かわいのどか |
備考編集
フジテレビ系 関西テレビ制作火曜22時枠時代劇(一部地域を除く) | ||
---|---|---|
前番組 | 番組名 | 次番組 |
流れ星佐吉
|