添馬

香港香港島中西区の地方

添馬(テイマー、Tamar)または添馬艦(テイマーかん)は、金鐘に位置する香港の行政上の中心地である。香港の立法会と香港の行政府の本部である。香港島の中環湾港に面していて、添馬という言葉は、しばしば香港特別行政区政府に対する換喩として用いられている。

添馬
繁体字 添馬
簡体字 添马
発音記号
標準中国語
漢語拼音Tiānmǎ
注音符号ㄊㄧㄢ ㄇㄚˇ
粤語
粤拼tim1 maa5
海軍造船所に停泊する軍艦(白い船)(1905年)
2005年の添馬。背景にPLA本部がある。
2005年の添馬全景

東に向かっては香港コンベンション・アンド・エキシビション・センターなどの文化施設や展示施設に繋がり、南に向かっては金融や商業、観光の中枢に繋がり、西南に向かっては歴史的価値や伝統的な価値が豊富な花園道英語版に繋がっている。

香港の空き地で最も高価な場所は、嘗て市場で243億ドル(1平方フィートあたり9000ドル)の価値があったが、この土地は政府の新しい本部や非常に有益な事務所、小売業者の空間と湾港の公開緑地などの異なる分野の計画を呼び寄せた。近代的に使用する目的で用語は領域の立法会や行政府と同意義に用いられている。

歴史 編集

添馬は1897年に香港に到着したイギリスの艦船で、1941年に第二次世界大戦日本に占領されるまで香港に留まった。艦船に配属された唯一の海軍軍人が海軍の訓練の中で来たイギリス海軍統治と歩調を取りながら、添馬号はイギリス海軍守備隊の有名無実の兵站船となり、石造フリゲート艦英語版に「添馬号」と名前が与えられた。香港返還前のイギリス守備隊は、敷地の一画の基地にある中国人民解放軍駐香港部隊ビルに駐屯した。

過去の利用例 編集

 
添馬で2006年香港国際映画祭挙行

展覧会とミュージカルや劇場公演などの数多くの大規模な催し物が嘗て添馬で行われた。数例を揚げると、シルク・ドゥ・ソレイユによるサルティンバンコや毎年の香港製造展覧会、香港国際映画祭、不運な「港湾祭」がある。全域が2005年と2006年に遊園地になった。

コンサート開催地 編集

添馬は貧弱な音楽行事の記録のために大衆からの強い批判の的であった。2003年、香港特別行政区政府は「港湾祭英語版」と名付けてSARS流行によりもたらされた経済危機から香港を救う主要なコンサートを立案する計画を立てた。「途轍もなく貧弱な計画」と看做されたためにコンサートは重大な批判にさらされた[1]。2003年10月25日、アイルランドのポップグループウエストライフがアルバムザ・グレイテスト・ヒッツ アンブレイカブルを支えるアンブレイカブルツアー英語版のためにコンサートを開いた。

輸送機関処理センター 編集

 
2007年の添馬開発申し込み展示品

添馬は世界貿易機関第6回大臣級会議英語版に異議申し立てをしに香港に向かう数十の団体を代表する非政府組織(NGO)世界貿易機関を監視する民間連盟英語版会員により提案された異議申し立て場所の一つであった。会合が開かれた香港コンベンション・アンド・エキシビション・センターが見えることから添馬が提案された。

しかし政府はこの提案を断り、この場所はその代わりに専ら会合の期間中輸送機関処理センターとして用いられた。1日当たり1000台を超す車が会場に行き来した。車と運転者、乗客は全て会場に入る許可を得る前に保安証明の為に添馬で安全確認作業を受けなければならなかった。

現在の利用 編集

政府機関 編集

 
2010年6月に建設中の新しい政府機関

香港特別行政区政府は(嘗て政治山にあった)中央官舎や香港特別行政区立法会行政長官執務室英語版香港特別行政区総合庁舎英語版に移した。政府はSARS下の厳しい経済傾向の為に2003年11月に添馬プロジェクト開発を中断させた。

4.2ヘクタールの内2ヘクタールが52億ドルの開発計画のレクリエーション用地として用いられるように確保され、この空間は現在添馬公園として知られる公共公園になっている。残りは政府の建物に使われている。政府部局の殆どが(合わせて政府事務局と呼ばれる)香港特別行政区立法会同様に様々な場所から新しい総合庁舎に移動した。互いが向き合って座る議場は、伝統的な英国様式から離脱している。代わりに中央に演説者のいるやや段状になった円形の北京市人民大会堂のような座席構造を採用した。

遠東金融センター[2]や金鐘[3]リッポーセンター[4]ユナイテッドセンター英語版太平洋広場事務所棟英語版アイランド・シャングリ・ラ 香港[5]コンラッド・ホテル[6]から港を見続けられることを保証するために、政府の建物の高さは、130メートルから180メートルに制限された。

政府は計画から展示会場を削除することを決定した。2004年、政府は年に2回、合わせて3年間大規模な見本市用に一時的な会場として土地を賃借りできることを香港貿易発展局[7]約束していた。元々香港寄贈品と景品の見本市[8]香港電気見本市英語版[9]は、アジア最大の供給先を確保する見本市になる計画の下で年に1回添馬で展示会を開催することになっていた。政府は添馬の開発熱を下げ計画に起因する交通インフラの効果を緩和するために展示会に使用することを止める決定をした。

計画の契約は、1月28日に締結され、工事は2008年2月半ばに開始し、2011年に終了した。計画には3000人が従事した[10]

最初に添馬の新しい執務室に移動することを記念する商業発展及び経済発展局の商業、工業及び環境部の職員の参加する行事を祝う国旗掲揚式が2011年8月1日に行われた[11]

批判 編集

香港企画師学会英語版[12]のような団体は、添馬を政府の総合庁舎に変えるべきではないと考えた。文化や金融、観光に関連して添馬が独特な場所のために政府の総合庁舎の代わりに政治や経済、文化、娯楽に関連した目的に使うべきだと考えた。

関連項目 編集

脚注 編集

外部リンク 編集

座標: 北緯22度16分50.85秒 東経114度9分56.08秒 / 北緯22.2807917度 東経114.1655778度 / 22.2807917; 114.1655778