メインメニューを開く

滋賀駅(しがえき)は、かつて滋賀県大津市見世[1]にあった江若鉄道廃駅)。

滋賀駅
しが
SHIGA
三井寺下 (2.9km)
(3.1km) 叡山
所在地 滋賀県大津市見世
所属事業者 江若鉄道
所属路線 江若鉄道線
キロ程 3.5km(浜大津起点)
駅構造 地上駅
ホーム 2面2線
開業年月日 1921年(大正10年)3月15日
廃止年月日 1969年(昭和44年)11月1日
テンプレートを表示

歴史編集

滋賀駅は1921年(大正10年)、江若鉄道の路線開業にあわせて開設された[1]。当時の所在地は滋賀郡滋賀村。滋賀村は鉄道開設に協力的で、駅の建設に必要な800坪の用地費用3440円を村の基本財産・小学校基本財産の繰り入れと村民からの指定寄付によって賄っている[2][3][4]

江若鉄道は1969年(昭和44年)10月31日をもって営業を終了し[5]、当駅も翌11月1日に廃止された[6]

駅構造編集

滋賀駅線路配置図

三井寺下
               
               
               
               

叡山
凡例
出典:[8]

滋賀駅は旅客と貨物の両方を取り扱う一般駅[9]列車交換が可能な停車場であり[9]、2本の線路を挟んでホームが2面向かい合わせに配されていた(相対式ホーム[8][10]

戦前は唐崎に滋賀海軍航空隊があり、そこへ物資を輸送するための側線が当駅から引かれていたとされる[11]。戦後の1921年(昭和46年)に航空隊跡地は占領軍に供する野菜を栽培する水耕農場となり、農場から野菜を輸送するための側線も設けられた(農場は1957年まで設置)[11][12]。このほか、大津海軍航空隊跡地(現在の大津駐屯地)に展開していた占領軍のキャンプ大津B地区に向かっても側線が引かれていた[11]

利用状況編集

開業から数年間の年間乗降客数・貨物取扱量の状況は以下の通り。当駅は三井寺下 - 叡山間の列車交換のための駅という性格が強く、利用客は少なかった[13]

年間の旅客および貨物の取扱量
旅客 貨物 出典
乗車 降車 発送 到着
1921年 19,755人 22,169人 6トン 12トン [14]
1922年 32,901人 35,269人 47トン 35トン [15]
1923年 37,737人 40,501人 26トン 112トン [16]
1924年 46,724人 28,947人 48トン - [17]
1931年 15,228人 15,756人 72トン 66トン [18]
1934年 13,793人 14,434人 53トン 24トン [19]
1935年 15,152人 15,684人 59トン 19トン [20]
1936年 11,713人 12,064人 21トン 24トン [21]

駅周辺編集

駅は田園地帯のただなかにあり、のどかな風景が広がっていた[12]。駅があった場所は江若鉄道の廃線後に開業した湖西線際川さいがわが交差する地点の北寄りに相当し[1]、周囲は住宅地に変貌している[12]。当駅前後の区間の線路跡は湖西線と重なっていて、駅の痕跡は残っていない[1][22][23]

隣の駅編集

江若鉄道
江若鉄道線
三井寺下駅 - 滋賀駅 - 叡山駅

脚注編集

[ヘルプ]
  1. ^ a b c d 江若鉄道の思い出, p. 24.
  2. ^ 新修大津市史第5巻, p. 442.
  3. ^ 新修大津市史第8巻, p. 55.
  4. ^ 田中, 宇田 & 西藤 1998, p. 395.
  5. ^ 江若鉄道の思い出, p. 124.
  6. ^ a b c d 今尾 2008, pp. 31–32.
  7. ^ 「地方鉄道運輸開始」『官報』1921年3月17日(国立国会図書館デジタル化資料)
  8. ^ a b 竹内 1967.
  9. ^ a b 寺田 2010, p. 10.
  10. ^ レイル, p. 78.
  11. ^ a b c 江若鉄道の思い出, p. 25.
  12. ^ a b c レイル, p. 80.
  13. ^ 寺田 2010, p. 15.
  14. ^ 『滋賀県統計全書』大正10年版(国立国会図書館デジタル化資料)
  15. ^ 『滋賀県統計全書』大正11年版(国立国会図書館デジタル化資料)
  16. ^ 『滋賀県統計全書』大正12年版(国立国会図書館デジタル化資料)
  17. ^ 『滋賀県統計全書』大正13年版(国立国会図書館デジタル化資料)
  18. ^ 『滋賀県統計全書』昭和6年版(国立国会図書館デジタル化資料)
  19. ^ 『滋賀県統計全書』昭和9年版(国立国会図書館デジタル化資料)
  20. ^ 『滋賀県統計全書』昭和10年版(国立国会図書館デジタル化資料)
  21. ^ 『滋賀県統計全書』昭和11年版(国立国会図書館デジタル化資料)
  22. ^ 寺田 2010, p. 24.
  23. ^ ありし日の江若鉄道, p. 5.

参考文献編集

  • 今尾恵介(監修)『日本鉄道旅行地図帳』9 関西2、新潮社、2008年。ISBN 978-4-10-790027-2
  • 大津市歴史博物館 編『企画展 ありし日の江若鉄道 ―大津・湖西を結ぶ鉄路(みち)―』大津市歴史博物館、2006年。
  • 大津市歴史博物館 編『江若鉄道の思い出 ありし日の沿線風景』サンライズ出版、2015年。ISBN 978-4-88325-554-2
  • 竹内龍三「私鉄車両めぐり(70) 江若鉄道」『鉄道ピクトリアル』第17巻第1号(通巻192号)、鉄道図書刊行会、1967年1月、 70-77頁、 ISSN 0040-4047(再録:『私鉄車両めぐり 関西』鉄道図書刊行会〈鉄道ピクトリアル別冊 鉄道ピクトリアルアーカイブスセレクション 19〉、2010年、102-114頁。全国書誌番号:21848519
  • 田中真人、宇田正、西藤二郎「第16章 琵琶湖の首飾り―江若鉄道・湖西線」『京都滋賀 鉄道の歴史』京都新聞社、1998年。ISBN 4-7638-0445-6
  • 寺田裕一『新 消えた轍 ―ローカル私鉄廃線跡探訪―』8 近畿、ネコ・パブリッシング〈NEKO MOOK〉、2010年。ISBN 978-4-7770-1075-2
  • 「江若鉄道 その車輛・列車・歴史・駅をめぐる」『レイル No.84』エリエイ/プレス・アイゼンバーン、2012年。ISBN 978-4-87112-484-3
  • 『新修大津市史』第5巻(近代)、大津市、1982年。全国書誌番号:82049149
  • 『新修大津市史』第8巻(中部地域)、大津市、1985年。全国書誌番号:86022830