滝中学校・高等学校
滝中学校・高等学校(たきちゅうがっこう・こうとうがっこう)は、愛知県江南市東野町米野にある私立中学校・高等学校。中学・高校ともに男女共学である。
滝中学校・高等学校 | |
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過去の名称 |
滝実業学校 滝実業高等学校 |
国公私立の別 | 私立学校 |
設置者 | 学校法人滝学園 |
校訓 |
報恩感謝 質実剛健 勤勉力行 |
設立年月日 |
1926年(大正15年):滝実業学校 1947年(昭和22年):滝中学校、高等学校 |
創立者 | 滝信四郎 |
共学・別学 | 男女共学 |
中高一貫教育 | 併設型 |
課程 | 全日制課程 |
単位制・学年制 | 学年制 |
設置学科 | 普通科 |
学期 | 3学期制 |
学校コード |
C123310000205 中学校) D123310000347 (高等学校) | (
高校コード | 23535A |
所在地 | 〒483-8418 |
外部リンク | 公式サイト |
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概要 編集
愛知県屈指の進学校であり、毎年、多くの生徒が東京大学、京都大学、国公立大学医学部医学科へ進学している。
特に国公立大学医学部医学科の合格者数は全国トップレベルである。
中高一貫教育を実施するが、高校からの入学者も受け入れる。
ほとんどの教員が中高両方の授業を担当しており、中学から高校まで一貫した指導を中学一年時から行っている。
高等学校において、中学校から入学した内部進学の生徒と高等学校から入学した外部進学の生徒との間では、第3学年から混合してクラスを編成する。
舟木一夫のヒット曲『高校三年生』にちなんだ主演映画『高校三年生』のロケが行われた学校である。
愛知県小牧市に本社を置く食料品製造業のタッキーフーズ株式会社(1965年設立)は、滝実業高等学校の農業科を分離し設立されたものである[1]。
2020年(令和2年)度より中学校にiPad,全教室に液晶テレビを導入して[2]、学習のICT化を図っている。また、この設備を利用して2021年(令和3年)度に分散登校とハイブリッド授業を実施した。[3]
制服は男子は学ラン、女子はブレザーとなっている。[4](2024年度より制服が変更され、男子もブレザーになる予定)
滝学園には、名古屋市を中心に、江南市、一宮市、犬山市、丹羽郡、岐阜県などから多くの生徒が通学している。
歴史 編集
創業者の滝信四郎は青少年の教育を重要と考え、1915年(大正4年)に私立図書館の瀧文庫を設立する。その後、1926年(大正15年)に滝実業学校を開校した。
沿革 編集
- 1926年(大正15年) - 滝実業学校開校(商業部・農業部)。
- 1947年(昭和22年) - 滝中学校併設。
- 1948年(昭和23年) - 学制改革により、滝実業学校を滝実業高等学校に改組(商業科・農業科)。
- 1949年(昭和24年) - 高等学校に普通科を新設。
- 1962年(昭和37年) - 農業科を畜産園芸科に改称。
- 1964年(昭和39年) - 滝実業高等学校を滝高等学校に改称。
- 1967年(昭和42年) - 畜産園芸科募集停止。
- 1998年(平成10年) - 商業科募集停止。
- 2000年(平成12年) - 普通科のみとなる。
- 2001年(平成13年) - 滝学園本館(1926年(大正15年))、同講堂(1933年(昭和8年))が国の登録有形文化財になる。
- 2007年(平成19年) - 滝学園2号館、3号館、および報恩館を取り壊し、新中学校舎を建設開始。
- 2008年(平成20年) - 新中学校舎完成、旧中学校舎の改装工事開始。
- 2017年(平成29年) - 図書館が文化審議会の答申で、登録有形文化財(建造物)に選ばれる[5]。
- 2019年(令和元年)‐ 第4グランドが売却され、跡地が薬店になる。
- 2021年(令和3年)‐ 中学校と高等学校の各々に校長を設置。
- 2023年(令和5年)‐ 100周年記念館が完成。
年間行事 編集
学園祭 編集
毎年9月に長月祭と呼ばれる学園祭が開催される。2日間の文化祭と2日間の体育祭で構成される。
1991年(平成3年)は雨上がり決死隊・よゐこ他1組、2004年(平成16年)は川嶋あい、2005年(平成17年)にはMi、2006年(平成18年)にはUNDER GRAPH、2007年(平成19年)には鬼太鼓座、2008年(平成20年)には175Rがゲストとしてライブを行っている。2004年(平成16年)までは所属生徒とその家族らのみを対象とした公開だったが、2005年(平成17年)には初のチケット制による一般対外公開が行われた。2011年(平成23年)には東京03、TKO、カルテット.、みちゃこ(本校卒業生の現・村瀬みちゃこ)、OS☆Uなど多数のゲストが招かれた。なお、2012年(平成24年)から2年間、試験的に、招待券制度を廃止している。
2020年(令和2年)度と2021年(令和3年)度は、新型コロナウイルス感染拡大防止のため、中止の措置がとられている。
土曜講座 編集
2002年(平成14年)度から「学校5日制」の実施に伴い、新たな教育フィールドとして設けられた。年8回実施される。この他、毎年4月にはさまざまな分野で活躍している講師を招いた土曜講座記念講演会が江南市民会館で実施される。
また、生徒が講座を開講することも可能で生徒による個性を生かした講座が開かれている。
記念講演会の講師一覧
# | 氏名 | 備考欄 |
---|---|---|
1 | ジェローム・フリードマン 宮川繁 |
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2 | 梅原猛 | |
3 | 李遠哲 | |
4 | C・W・ニコル | |
5 | 鎌田實 | |
6 | 池田香代子 | |
7 | 秋山仁 | |
8 | 大谷貴子 | [注釈 1] |
9 | 渡辺興亜 | |
10 | 斎藤孝 | |
11 | 池田清彦 | |
12 | 森永卓郎 | |
13 | 小柴昌俊 | |
14 | 養老孟司 | |
15 | 丹羽宇一郎 | |
16 | 天野浩 | |
17 | 前刀禎明 | |
18 | 森島邦博 | [注釈 2] |
19 | 岸博幸 |
クラブ活動 編集
一部高校のみのクラブ活動もあり、基本的に中高別で活動している。 また、基本朝練は禁止、土日の活動も株式会社滝教育研究所に委託しており、教職員の働き方改革の実現にむけて動いている。
中学校[6] 編集
運動部 編集
文化部 編集
高等学校[7] 編集
運動部 編集
文化部 編集
課程・学科 編集
高等学校の課程 編集
- 全日制課程
- 普通科 - 2年生から文理別のクラスに分かれる。人員比率はおよそ理系:文系 = 3:1となる傾向にあり、理系クラスは3年生より理Iコース(理工農系)・理IIコース(医歯薬系)の2コースに分かれて授業を行う。コース内における人員比率はほぼ同等となる。1年生は内進生(内部進学生徒)のみ英語、数学、古典において2段階の習熟度別授業が実施され、2年生は理系クラスのみ化学も対象科目となる。3年生からは現代文も対象科目に追加され、文系クラスではそれぞれ、国語・英語と数学・理科で科目ごとに習熟読別授業が実施される。また、3年生からは3段階の習熟読別授業になり、外進生(外部進学生徒)も3年次から習熟読別授業になる。
- 商業科 - 1998年(平成10年)4月に募集停止。2000年(平成12年)3月に最後の卒業生を送り出し廃止。
- 畜産園芸科 - 1962年(昭和37年)4月に農業科から改称。1967年(昭和42年)4月に募集停止。1969年(昭和44年)3月に最後の卒業生を送り出し廃止。
- 特別授業
- 中学校、高校、共に春期・冬期休業時に5日間、夏季休業時には約3週間もの特別授業を毎年実施している。
- 中学校では年に5回行われる定期考査での英語と数学の成績が不振な生徒を対象に、火曜学習会という補習を実施している。なお、中学3年生の1学期の火曜学習会はαクラスと名称が変更される。2学期以降は従来の火曜学習会と同様のβクラス(対象科目に国語が追加)と著しく成績が不振な生徒を対象とするγクラスに分けられる。なお、γクラスの対象者は正当な理由なく授業を欠席すると高校への進学が認められない場合がある。
- 1年間に8回、土曜講座が設けられている。
- 外進生は高校1年生時は、土曜講座開講日に、通常授業を強制的に3コマ受けることになっている。また、春季、夏季、及び冬季休業時に実施される特別授業も内進生よりも長く受けなければならない。
施設 編集
滝学園本館・講堂・図書館 編集
滝学園本館は、1926年(昭和元年)に滝実業学校の開校に合わせて建設されたもので、鉄筋コンクリート造、2階建て。設計は村瀬國之助、施工を安藤建設が担当。講堂は、1933年(昭和8年)に建設されたもので鉄筋コンクリート造、屋根鉄骨トラス組、一部2階建て。設計は本館と同様に村瀬國之助が担当した[8]。
講堂は学校行事による利用の他、放課後には演劇部によって使用されている。
2011年(平成23年)には、本館・講堂共に「国土の歴史的景観に寄与しているもの」として、国の登録有形文化財に登録された[8]。
2021年(令和3年)現在、講堂は、天井の漆喰の崩落のため利用できない。
進路 編集
国公立大学医学部医学科への進学者を毎年多数輩出している。また、東京大学、京都大学、名古屋大学、一橋大学、東京工業大学、大阪大学、慶應義塾大学、早稲田大学といった難関大学への進学者も数多く輩出している。[9]
著名な出身者 編集
- 家本賢太郎 - クララオンライン社長、滝中学校のみ出身
- 石原一彰 - 名古屋大学教授・化学者
- 大脇照夫 - 元プロ野球選手
- 小川双々子 - 俳人、滝実業学校卒業
- 奥田治之 - 天文学者、滝実業学校卒業
- 北折一 - NHK科学・環境番組部専任ディレクター
- クライン孝子 - 作家、評論家
- くらはしかん - 漫画家
- 小池利和 - ブラザー工業社長
- 渡辺三憲 - 三十三フィナンシャルグループ社長、三十三銀行代表取締役頭取
- 近藤浩 - 政治家、元衆議院議員、元愛知県議会議員
- 前刀禎明 - 元Apple Computerのマーケティング担当バイス・プレジデント兼、同社日本法人の代表取締役
- 杉本明洋 - 陸上競技選手、世界陸上競技選手権大会日本代表、5000メートル競歩日本記録保持者
- 橘康仁 - テレビプロデューサー
- 勅使河原由佳子 - 東海テレビアナウンサー
- 寺田ちひろ - フリーアナウンサー、モデル、タレント
- 中島陽典 - 俳優
- マーカ・テンドー - マジシャン
- 牧野紗弥 - ファッションモデル
- 宮田宗吉 - 映画監督
- 村瀬みちゃこ - 元お笑い芸人
- 吉田修司 - 元プロ野球選手(巨人、ソフトバンクなどで投手)、商業科出身
- 井上淳一 - 脚本家、映画監督
- 伊吹亜門 - 作家
- 浅野信子 - 元CBCアナウンサー、フリーアナウンサー
- 稲葉将太 - 歯科医師
- 滝沢枝里 - フリーアナウンサー、話し方講師、紅茶専門店の代表、紅茶教室の主幸、元信越放送アナウンサー
- 舟橋政宏 - テレビ朝日ディレクター
- 小川真由 - フリーアナウンサー、NHK大阪放送局リポーター
- 太田絢子 - 気象予報士、防災士
- 佐橋嬉香 - 福井テレビアナウンサー
- 牧内莉亜 - タレント、女優
- 松本莉恋 - アイドル、 OS☆Uの元メンバー
- 森本理子 - 女流棋士
- 木澤大祐 - ボディビルダー
アクセス 編集
脚注 編集
注釈 編集
出典 編集
- ^ “タッキーフーズ株式会社が会社分割により新設、ブロイラー鶏肉事業会社の株式取得に関するお知らせ” (PDF). ユニーグループ・ホールディングス (2013年11月11日). 2014年1月8日閲覧。
- ^ “タブレット端末説明会 / 中学校での学校生活 / 学校生活 / ホーム - 滝中学校・滝高等学校”. www.taki-hj.ac.jp. 2021年11月27日閲覧。
- ^ “分散登校とハイブリッド授業の様子 / 中学校での学校生活 / 学校生活 / ホーム - 滝中学校・滝高等学校”. www.taki-hj.ac.jp. 2021年11月27日閲覧。
- ^ “制服紹介 / 学校生活 / ホーム - 滝中学校・滝高等学校”. www.taki-hj.ac.jp. 2021年11月27日閲覧。
- ^ 相坂穣 (2017年3月11日). “文化審議会答申 県内対象 重要文化財 万葉集(紀州本) 登録有形文化財 県立高13校正門など”. 中日新聞 (中日新聞社): p. 朝刊 県内版 26
- ^ “中学校部活紹介 / クラブ活動 / 学校生活 / ホーム - 滝中学校・滝高等学校”. www.taki-hj.ac.jp. 2021年11月27日閲覧。
- ^ “高校部活紹介 / クラブ活動 / 学校生活 / ホーム - 滝中学校・滝高等学校”. www.taki-hj.ac.jp. 2021年11月27日閲覧。
- ^ a b “滝学園本館・講堂(たきがくえんほんかん・こうどう)”. 文化財ナビ愛知. 2014年1月8日閲覧。
- ^ “卒業生の進路状況 / 大学進学に向けて / ホーム - 滝中学校・滝高等学校”. www.taki-hj.ac.jp. 2021年11月27日閲覧。