炭酸ルビジウム (rubidium carbonate、Rb2 CO3 )は、ルビジウム の炭酸塩 である。比較的安定で扱いやすい固体 である。水 への溶解度 は 225 g/100mL 。
炭酸アンモニウム と水酸化ルビジウム とを反応させることによって合成される[2] 。
(
NH
4
)
2
CO
3
+
2
RbOH
⟶
Rb
2
CO
3
+
2
NH
3
+
2
H
2
O
{\displaystyle {\ce {{(NH4)2CO3}+ 2RbOH -> {Rb2CO3}+ {2NH3}+ 2H2O}}}
炭酸セシウム と同様の方法でも合成され、その手法は以下の通りである[3] 。
塩化ルビジウム に過剰の硝酸 を加え、蒸発させることを繰り返し硝酸ルビジウム とする。
3
RbCl
+
4
HNO
3
⟶
3
RbNO
3
+
NOCl
+
Cl
2
+
2
H
2
O
{\displaystyle {\ce {{3RbCl}+ 4HNO3 -> {3RbNO3}+ {NOCl}+ {Cl2}+ 2H2O}}}
この硝酸ルビジウムを白金皿中で4倍量のシュウ酸 と加熱反応させシュウ酸ルビジウムとする。
2
RbNO
3
+
2
H
2
C
2
O
4
⟶
Rb
2
C
2
O
4
+
2
NO
2
+
2
CO
2
+
2
H
2
O
{\displaystyle {\ce {{2RbNO3}+ 2H2C2O4 -> {Rb2C2O4}+ {2NO2}+ {2CO2}+ 2H2O}}}
シュウ酸ルビジウムを空気中で焼き、分解すると炭酸ルビジウムが残る。
2
Rb
2
C
2
O
4
+
O
2
⟶
2
Rb
2
CO
3
+
2
CO
2
{\displaystyle {\ce {{2Rb2C2O4}+ O2 -> {2Rb2CO3}+ 2 CO2}}}
水に易溶で潮解性 をもつ無色結晶であり、無水物のほか、1水和物、1.5水和物が存在する。水溶液はアルカリ性 を示す。
^ D.D. Wagman, W.H. Evans, V.B. Parker, R.H. Schumm, I. Halow, S.M. Bailey, K.L. Churney, R.I. Nuttal, K.L. Churney and R.I. Nuttal, The NBS tables of chemical thermodynamics properties, J. Phys. Chem. Ref. Data 11 Suppl. 2 (1982).
^ [1]
^ 日本化学会編 『新実験化学講座 無機化合物の合成II』 丸善、1977年
関連項目
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