片岡啓治
略歴編集
東京府出身。東京大学卒。ドイツ文学、哲学、マルクス主義、ヴィルヘルム・ライヒなどを翻訳し、寺子屋を運営、1982年エルンスト・ブロッホ『希望の原理』の共訳で日本翻訳文化賞受賞。獨協大学外国語学部助教授、83年教授。98年定年退職、名誉教授。
映画や日本現代文学、幕末史についても書いた。
著書編集
- 『幻想における生 評論集』イザラ書房 1970
- 『逆表現の思想 評論集』三一書房 1971
- 『大江健三郎論 精神の地獄をゆく者』立風書房 1973
- 『性とは何か エロスの社会学』ダイヤモンド社 1974
- 『逆光の西欧 シュティルナーからエンツェンスベルガーまで』白馬書房 1974
- 『攘夷論』イザラ書房 1974
- 『日本人の心の謎 和合の文化論』ダイヤモンド社 1976
- 『維新幻想』田畑書店 1976
- 『幕末の精神 日本近代史の逆説』日本評論社 1979
- 『天下をとる技術 新ヒトラー物語』てらこや出版 1983
翻訳編集
- 夜の人 ベルンハルト・ボルゲ 早川書房 1960(世界ミステリシリーズ)
- 病める芸術か、健康な芸術か ジェルジ・ルカーチ 現代思潮社 1960
- ビスケーン湾の殺人 ブレット・ハリディ 早川書房 1961
- ヘルマンとドロテア ゲーテ 世界青春文学名作選 学習研究社 1962
- アルト・ハイデルベルク マイアー・フェルスター 三色すみれ シュトルム 世界青春文学名作選 学習研究社 1962(学研新書)
- 世界青春文学名作選 学習研究社 1962、1964-1965(学研新書)
- 第1 若きウェルテルの悩み(ゲーテ) みずうみ(シュトルム) トーニオ・クレーゲル(トーマス・マン)
- 第3 人形つかい(シュトルム)
- 第11 水晶(シュティフター)
- 第12 美しき誘い(シュトルム)
- 第16 春の調べ-よき友ハインの物語(シュトラウス)
- 第18 美しき惑いの年(カロッサ)
- 第20 村のロメオとユリア(ケラー)
- 第22 美しき魂の告白(ゲーテ)
- 第27 片意地娘(ハイゼ)
- 第三帝国への抵抗 ハンス・ロートフェルス 平井友義共訳 弘文堂 1963
- サダコは生きる ある原爆少女の物語 カール・ブルックナー 学習研究社 1963
- 喪われた栄光 プロシアの悲劇 M.デーンホフ 学習研究社 1963
- トーマス・マン論 G.ルカーチ 現代思潮社 1963
- 死の記録 アウシヴィッツ収容所長の手記 ルドルフ・ヘス 弘文堂 1964 「アウシュヴィッツ収容所」講談社学術文庫
- 空気の話 生命を培う大気の生態 テオ・レープザック 弘文堂 1964
- いのちの炎は燃えて 抵抗者たちの最後の手紙 P.マルヴェッツィ、G.ピレリ編 弘文堂 1965
- ドイツの将来 その文化と政治経済 マリオン・G.デーンホフ、ルドルフ・ワルター・レオンハルト、テオ・ゾンマー 弘文堂 1965
- 工業社会とマルクス主義 ソヴエト・マルクス主義批判 マルクーゼ 林書店 1967
- 唯一者とその所有 シュティルナー 現代思潮社 1967-1968(古典文庫)
- 夢なきドイツ 繁栄の中の苦悩 E.ウイセリンク 弘文堂新社 1967
- ポツダムからモスクワまで マルグレーテ・ブーバー=ノイマン 現代世界ノンフィクション全集 第8 筑摩書房 1968
- ゲシュタポ・狂気の歴史 ナチスにおける人間の研究 ジャック・ドラリュ サイマル出版会 1968 のち講談社学術文庫
- 生と死の衝動 ヘルベルト・マルクーゼ 清水多吉共訳 合同出版 1969
- 精算(デーリ) 現代東欧文学全集 第4 恒文社 1969
- 革命的ヒューマニズムの展望 レオ・コフラー 河出書房新社 1971
- 異化 エルンスト・ブロッホ 種村季弘、船戸満之共訳 現代思潮社 1971
- ロマンの魔術師 トーマス・マン論 ジェルジ・ルカーチ 立風書房 1971
- 弁証法的唯物論と精神分析 ヴィルヘルム・ライヒ 太平出版社 1972(著作集8)
- 性道徳の出現 ウィルヘルム・ライヒ 情況出版 1972
- ニヒリズム革命 ヘルマン・ラウシュニング 学芸書林 1972
- 息吹き ハインリヒ・マン 恒文社 1972(東欧の文学)
- 表現主義 J.ウィレット 平凡社 1972
- 衝動的性格 W.ライヒ イザラ書房 1973
- ゲシュタポへの挑戦 ヒトラー暗殺計画 ロジャー・マンヴェル、ハインリヒ・フレンケル 新人物往来社 1973
- 血で書かれた言葉 最後の手紙が語るナチス残虐史 P.マルヴェッツイ、G.ピレリ編 サイマル出版会 1974
- 車輪の下 ヘッセ 春陽堂書店 1978(春陽堂少年少女文庫)
- マルクス主義革命論史 1 マルクス・エンゲルスの革命論 広松渉共編 紀伊国屋書店 1982
- 希望の原理 ブロッホ 山下肇ら共訳 白水社、1982
- 操られる情報 ソ連・東欧のマス・メディア パウル・レンドヴァイ 朝日新聞社 1984
- 道化 つまずきの現象学 コンスタンティン・フォン・バルレーヴェン 法政大学出版局 1986(叢書・ウニベルシタス)