牛ヘモフィルス・ソムナス感染症

牛ヘモフィルス・ソムナス感染症(: Haemophilus somnus infection in cattle)とはHaemophilus somnus感染を原因とするウシ感染症Haemophilus somnusグラム陰性非運動性の桿菌であり通常のヘモフィルス属(en:Haemophilus)菌と異なりV因子およびX因子非要求性である。症状は発熱、元気消失、食欲不振を示し、進行すると四肢麻痺、起立不能、昏睡状態となり死亡する。Haemophilus somnus肺炎の起因菌にもなり得る。脳脊髄表面および実質に出血、壊死巣が認められ、脳脊髄液は混濁増量する。ウシあるいはヒツジ血液寒天培地に感染動物の脳脊髄液、血液、脳、肺やその他の実質臓器を材料として接種し、10%炭酸ガス存在下で2-3日培養すると直径1-2mmの淡黄色、正円形の光沢のあるコロニーを形成する。治療にはペニシリンGアンピシリンテトラサイクリンなどが有効であるが、脳脊髄炎を発症していると治癒率は低いため、初期における治療が重要。

関連項目 編集

参考文献 編集

  • 清水悠紀臣ほか 『動物の感染症』 近代出版 2002年 ISBN 4874020747
  • 見上彪監修 『獣医感染症カラーアトラス』 文永堂出版 2006年 ISBN 4830032030