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特別指定選手制度 (メジャーリーグサッカー)

メジャーリーグサッカーにおける特別指定選手制度(Designated Player Rule)は、2007年に採用されたサラリーキャップに関する規定である。特別指定選手第1号にはMFデヴィッド・ベッカムが認定されたため、ベッカム・ルール(the Beckham Rule)とも呼ばれる。

メジャーリーグサッカーの各選手にはサラリーキャップ(年俸総額の上限制度)が導入されているが、各クラブが選手のサラリーキャップの範囲外で最大2人まで獲得することを認めたのがこの制度である。この制度により、それまでの規定では獲得が困難だったFWティエリ・アンリやDFラファエル・マルケスなどのスター選手がメジャーリーグサッカーに進出するようになった。

概要編集

2006年のサラリーキャップは約190万ドルと推定されており[1]、その額は2007年が210万ドル、2008年が230万ドルと上昇している[2][3]。2010年のサラリーキャップは255万ドルと予想され、2014年末の規則の期限切れまで年5%ずつ自動的に加算される。

この規則は、国際的に認識されたイングランド人MFデヴィッド・ベッカムのカリスマ性から利益を見込み、サラリーキャップ外での獲得を目論んだメジャーリーグサッカーのクラブによって、非公式にベッカム・ルール(the Beckham Rule)との通称が付けられていた[4]。その後、ベッカムはロサンゼルス・ギャラクシーに入団し、この制度が適用された初めての選手となった。ベッカムの年俸は基本給が650万ドルであり、前所属のレアル・マドリードが50%を保有する肖像権、保証金、ユニフォームの販売枚数による配分、契約金などによって最大900万ドルまで昇給する[5]

現在の特別指定選手編集

契約年 選手 クラブ 年俸(2012年)[6]
2009   ジュリアン・デ・グズマン トロントFC 191万746ドル
2010   ランドン・ドノバン ロサンゼルス・ギャラクシー 240万ドル
2010   アルバロ・フェルナンデス シカゴ・ファイアー 36万6667ドル
2010   ティエリ・アンリ レッドブル・ニューヨーク 560万ドル
2010   ラファエル・マルケス レッドブル・ニューヨーク 460万ドル
2010   アルバロ・サボリオ レアル・ソルトレイク 40万5625ドル
2010   フレディ・モンテーロ シアトル・サウンダーズFC 75万6000ドル
2011   エリック・ハスリ トロントFC 79万ドル
2011   ダビド・フェレイラ FCダラス 70万5000ドル
2011   ファビアン・カスティージョ FCダラス 5万6250ドル
2011   ディエゴ・チャラ ポートランド・ティンバーズ 19万3750ドル
2011   トルステン・フリンクス トロントFC 241万3667ドル
2011   ダニー・クーフェルマンス トロントFC 156万3323ドル
2011   ロビー・キーン ロサンゼルス・ギャラクシー 341万7243ドル
2012   シャーリー・ジョセフ チーヴァスUSA 55万4333ドル
2012   マウロ・ロサレス シアトル・サウンダーズFC 22万5000ドル
2012   ハムディ・サリヒ D.C. ユナイテッド 48万7460ドル
2012   クリス・ボイド ポートランド・ティンバーズ 151万5000ドル
2012   フレディ・アドゥ フィラデルフィア・ユニオン 51万9000ドル
2012   ハビエル・モラレス レアル・ソルトレイク 47万7500ドル
2012   オスワルド・ミンダ チーヴァスUSA 6万8750ドル
2012   バリー・ロブソン バンクーバー・ホワイトキャップス 59万6500ドル
2012   マルコ・ディ・ヴァイオ モントリオール・インパクト 193万7508ドル
2012   オスカル・ボニエク・ガルシア ヒューストン・ダイナモ 15万1250ドル
2012   ジェリー・ベントソン ニューイングランド・レボリューション 12万ドル
2012   ケニー・ミラー バンクーバー・ホワイトキャップス 123万9316ドル
2012   シェリル・マクドナルド シカゴ・ファイアー 48万7125ドル
2012   ティム・ケーヒル レッドブル・ニューヨーク n/a
2012   フェデリコ・イグアイン コロンバス・クルー n/a
2012   クリスティアン・ティファート シアトル・サウンダーズFC n/a

過去の特別指定選手編集

2011年シーズン終了時
国籍 選手 クラブ
  メキシコ クアウテモク・ブランコ シカゴ・ファイアー 2007–2009
  ブラジル デニウソン FCダラス 2007
  ブラジル ルシアーノ・エミリオ D.C. ユナイテッド 2007–2010
  アメリカ合衆国 クラウディオ・レイナ レッドブル・ニューヨーク 2007-2008
  アルゼンチン マルセロ・ガジャルド D.C. ユナイテッド 2008
  アルゼンチン クラウディオ・ロペス カンザスシティ・ウィザーズ, コロラド・ラピッズ 2008-2009, 2010
  アルゼンチン ギジェルモ・バロスケロット コロンバス・クルー 2008-2010
  メキシコ ルイス・アンヘル・ランディン ヒューストン・ダイナモ 2009-2010
  スウェーデン フレドリック・ユングベリ シアトル・サウンダーズFC, シカゴ・ファイアー 2009-2010, 2010
  ブラジル ジェオバンニ サンノゼ・アースクエイクス 2010
  スペイン ミスタ トロントFC 2010
  スイス ブレイズ・ヌクフォ シアトル・サウンダーズFC 2010
  メキシコ ネリー・カスティージョ シカゴ・ファイアー 2010
  ブラジル ジェフェルソン スポルティング・カンザスシティ 2011
  ペルー アンドレス・メンドーサ コロンバス・クルー 2011
  メキシコ オマール・ブラボ スポルティング・カンザスシティ 2011
  アルゼンチン ミルトン・カラグリオ ニューイングランド・レボリューション 2011
  ガンビア ムスタファ・ジャルジュ バンクーバー・ホワイトキャップス 2011
  ドイツ フランク・ロスト レッドブル・ニューヨーク 2011
  コロンビア フアン・パブロ・アンヘル レッドブル・ニューヨーク, ロサンゼルス・ギャラクシー, チーヴァスUSA 2007-2010, 2011
  ウルグアイ フェデリコ・プッポ シカゴ・ファイアー 2012

国籍別選手一覧編集

2012年時点、すでに退団した選手を含む通算人数
人数 国籍 選手
7
  アルゼンチン マルセロ・ガジャルド, クラウディオ・ロペス, ギジェルモ・バロスケロット, ミルトン・カラグリオ, フェデリコ・イグアイン, ハビエル・モラレス, マウロ・ロサレス
5
  コロンビア フアン・パブロ・アンヘル, ファビアン・カスティージョ, ディエゴ・チャラ, ダビド・フェレイラ, フレディ・モンテーロ
5
  メキシコ クアウテモク・ブランコ, オマール・ブラボ, ネリー・カスティージョ, ルイス・アンヘル・ランディン, ラファエル・マルケス
4
  ブラジル デニウソン, ルシアーノ・エミリオ, ジェオバンニ, ジェフェルソン
3
  ドイツ トルステン・フリンクス, フランク・ロスト, クリスティアン・ティファート
3
  スコットランド クリス・ボイド, ケニー・ミラー, バリー・ロブソン
3
  アメリカ クラウディオ・レイナ, ランドン・ドノバン, フレディ・アドゥ
2
  フランス ティエリ・アンリ, エリック・ハスリ
2
  ホンジュラス ジェリー・ベントソン, オスカル・ボニエク・ガルシア
2
  オランダ ダニー・クーフェルマンス, シェリル・マクドナルド
2
  ウルグアイ アルバロ・フェルナンデス, フェデリコ・プッポ
1
  アルバニア ハムディ・サリヒ
1
  オーストラリア ティム・ケーヒル
1
  カナダ ジュリアン・デ・グズマン
1
  コスタリカ アルバロ・サボリオ
1
  エクアドル オスワルド・ミンダ
1
  イングランド デヴィッド・ベッカム
1
  ガンビア ムスタファ・ジャルジュ
1
  グレナダ共和国 シャーリー・ジョセフ
1
  アイルランド ロビー・キーン
1
  イタリア マルコ・ディ・ヴァイオ
1
  モンテネグロ ブランコ・ボスコビッチ
1
  ペルー アンドレス・メンドーサ
1
  スペイン ミスタ
1
  スウェーデン フレドリック・ユングベリ
1
  スイス ブレイズ・ヌクフォ

脚注編集

  1. ^ Goff, Steven (2006年4月26日). “Palencia Has Richest MLS Salary”. Washington Post. http://www.washingtonpost.com/wp-dyn/content/article/2006/04/26/AR2006042602276.html 2007年12月1日閲覧。 
  2. ^ Mickle, Tripp (2007年11月26日). “Debate highlights MLS salary cap split”. Sports Business Journal. http://www.sportsbusinessjournal.com/index.cfm?fuseaction=article.main&articleId=57143&requestTimeout=900 2007年12月1日閲覧。 
  3. ^ Bell, Jack (2009年3月18日). “In M.L.S., Designated Players Do Not Guarantee Great Expectations”. New York Times. http://www.nytimes.com/2009/03/18/sports/soccer/18soccer.html?ref=soccer 2009年3月18日閲覧。 
  4. ^ Lansley, Pete (2007年4月13日). “Becks could be the next American idol”. The Telegraph. http://www.telegraphindia.com/1060413/asp/sports/story_6093255.asp 2007年12月1日閲覧。 
  5. ^ “Beckham hopes to make US history”. BBC. (2007年1月12日). http://news.bbc.co.uk/sport2/hi/football/6256125.stm 2007年12月1日閲覧。 
  6. ^ 2011 MLS Player Salaries”. 2011 MLS Player Salaries. Major League Soccer Players Union. 2012年1月24日閲覧。

外部リンク編集