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シグナルペプチドをもつタンパク質は[[翻訳]]が開始されるとリボソームが粗面[[小胞体]]に結合し、このタンパク質は翻訳されながらSec61複合体というチャンネルを通して小胞体内腔に輸送される。シグナルペプチドがないタイプは翻訳後に類似の膜貫通メカニズムにより[[アデノシン三リン酸|ATP]]のエネルギーを用いて小胞体内腔へ輸送される。以上のようなシステムは[[ミトコンドリア]]、[[葉緑体]]、また[[細菌]]の細胞膜にもあってSec分泌系と呼ばれる。
 
その後シグナルペプチドタンパク質は小胞に包まれて[[ゴルジ装置]]に移動し、糖鎖の付加や[[シャペロン]]によるフォールディング、開裂による活性化などの修飾を受ける。次いでタンパク質は行き先ごとに仕分けされ、細胞外に分泌されるものは分泌小胞および分泌顆粒によって輸送され、濃縮されながら細胞膜へ向かって移動する。最終的に顆粒は細胞外シグナル(例えば神経細胞で活動電位によって[[カルシウム|Ca<sup>2+</sup>]][[イオンチャネル|チャネル]]が開きCa<sup>2+</sup>レベルが上昇するなど)に応答して細胞膜と融合し内容物を細胞外に放出する。
 
すべての細胞は常時働く分泌経路(デフォルト経路)を持っているが、外的条件や細胞の極性に応じて調節可能な分泌経路を持つ細胞もある。