「文化地理学」の版間の差分

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日本の場合も、この戦後のアメリカの流れにも影響されたが、特に民俗学や文化人類学との分野に近い部分を扱う事が主体で、純粋に文化現象の実証を重視する地理学の一分野に見られている。[[宗教地理学]]も広い意味での文化の概念の一つとして、この文化地理学の一分野と捉えることもある。
==現在文化地理学の潮流==
 
現代[[文化地理学]]は、[[C.O.サウアー]]の提唱した[[文化景観]]に対する批判より始まり、個人や集団による場所(place)への価値や意味付けによって景観が形成されていくという考えの下、文化と空間・場所との関係が研究のメインストリームとなっている。場所の研究に関しては[[エドワード・レルフ]]、[[イーフートゥアン]]、[[ジョン・アーリ]]が有名。
==景観概念==
[[C.O.サウアー]]は、景観を誰が見ても分かる視覚的・客観的なものに限定した。しかし、1970年代からは景観には主観性があるのではないかという疑問が投げかけられ始めるようになる。これは、特定の人間がその景観を見ることによって、他者とは異なる捉え方が為される事に着目した新たな景観概念である。
==文化概念==
[[カルチュラリズム]]が批判されるまでは、文化は当初から存在、設定されている疑いの無いものであるとされていたが、1970年代以降は文化とは日々それに働きかける人々によって更新、設定されていくものであるという考え方が主流となる。また、文化は独立したものではなく、混合物であり、文化同士の境界線は曖昧であるとされ、その中で文化同士のせめぎあいが行われる事で、文化の多様性が形成されているとも考えられるようになった。
==関連項目==
*[[地理学]]