「過電圧」の版間の差分

削除された内容 追加された内容
編集の要約なし
Noraneko (会話 | 投稿記録)
m 「vs. NHE」の部分を内部リンク化(→基準電極)
1行目:
'''過電圧'''(かでんあつ、Overpotential)とは、[[電気化学]]反応において、[[熱力学]]的に求められる理論電位と、実際に反応を進行させるために必要な[[電位]]の差のことをいう。
 
例えば、[[酸素]]の[[還元]]反応(O<sub>2</sub> + 4e<sup>-</sup> + 4H<sup>+</sup>→2H<sub>2</sub>O)の理論電位は+1.23V (vs. [[NHE]])である。したがって、[[電極]]電位を+1.23V以下にすれば酸素が還元されて水が生成するはずであるが、実際には反応を進行させるためにはさらに低い電位(白金電極を用いた場合0.8V程度)をかける必要がある。
 
過電圧の原因は、反応物質の活性化に余計なエネルギーが消費されるためである。上記の酸素還元反応は、[[燃料電池]]で利用されているが、過電圧が大きいために得られる[[起電力]]が理論値よりもかなり低い値に留まっているのが現状である。したがって、過電圧をより小さくするための、活性の高い電極触媒の開発が活発に行われている。