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あら金 (会話 | 投稿記録)
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'''溶解'''(ようかい)は溶質が溶媒に均一に存在するようになることをいう。
 
例えば氷砂糖を水の中にいれたとき、場合を示す。氷砂糖を構成する[[ショ糖]](スクロース]]一部は結晶であり、スクロース同士が[[分子間力]]により結合から切り離され水溶液中している。氷砂糖自由動き回投入すようになと、結晶表面では溶解プロセスが開始される。これは溶解の一例は可逆過程であり、表面の分子は結晶から遊離したりまた結晶に戻ったりしている。物質が溶媒に溶解する割合を'''溶解度'''と呼び、通常は重量濃度を使ってあらわす。溶解が平衡状態に達したときの溶解度を'''飽和溶解度'''と呼ぶ。飽和溶解度は温度が上がれば上がるほど大きくなるが比例関係ではない。幾つかの物質が互いに混じりあうとき、[[エントロピー]]は増大し、一般に[[溶解熱]]を発する。例えば、[[硫酸]]と水を混ぜると膨大な熱が発生する。極性溶媒に対して極性物質が溶解しやすく、無極性物質に対しては無極性物質が溶解しやすい。これは極性のある物質同士は静電相互作用によって凝集するためである
 
飽和溶解度とその温度特性は個々の物質に特有であり、温度上昇によって溶解度の増すもの減じるものさまざまで、また温度特性の変化の度合いもさまざまである。また、溶解により溶媒系の沸点は上昇し、凝固点は降下する。
 
[[物理化学]]的に見ると、溶解自体は吸熱的に結晶の分子間力を切断し、系の[[エントロピー]]は増大させるプロセスである。実際の溶解に関する熱的収支は、溶解自体のほかにも溶質分子への溶媒和などの寄与が存在する為、[[溶解熱]]は発熱的であったり吸熱的であったりする。例えば、[[硫酸]]と水を混ぜると、溶媒和(水和)により膨大な熱が発生する。
 
水に関していうならば、水は水素結合により緩やかに束縛しあいクラスターを形成して安定化している。したがって、溶媒和の寄与がないと、溶質分子によるクラスター解消はエネルギー的に不利となる。溶媒和は静電的相互作用、イオン結合、水素結合、配位などの分子間力により発生し、溶媒和の効果により極性溶媒に対して極性物質が溶解しやすい。一方、無極性物質は、溶媒クラスターへの関与が少ないが故、無極性物質が溶解しやすい。言い換えるならば、一般的な傾向として溶媒和の寄与が大きいものほど溶解しやすい。
 
== 関連項目 ==