「秘密と嘘」の版間の差分

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JAnDbot (会話 | 投稿記録)
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 母親には写真館を経営している弟(ティモシー・スポール)がいるが、頼りにしている弟も仕事が忙しくてなかなか会えない。そしてたまに弟がたずねてくると、つい愚痴をこぼして泣き出してしまう。そんな姉を弟はいささか戸惑い気味に、やさしく抱きしめる。そして帰り際にそっと小遣いを手渡す。
 
 彼女は母親を早く亡くし、自分が犠牲になって父親と弟の面倒を自分が見たと思っている。最愛の弟は彼の妻にとられ、娘も恋人がありながら自分に紹介しようともしない。そんな自分の孤独な境遇を嘆き、人生をのろわしく思っている。つい愚痴や不平不満が口をついて出てしまい、よけいに周りの人間をやりきれない思いにさせる。
 
 そんな彼女の前に突然一人の娘(マリアンヌ・ジャン・バチスト)から電話がかかってくる。そして自分が彼女の娘だと告白する。娘は養父母に死なれた後、役所を訪れて独力で産みの母親を捜し出して電話をよこして来たのである。母親は驚いて最初は会うことを拒絶したものの、説得されて喫茶店で会うことになる。
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 監督のマイク・リー監督は小津安二郎のフアンだという。家族の愛をしっかりとした技術と精神の奥行きを持って描いている点で共通する。この映画に小津作品ほどの端正な静謐さはないが、肉親の愛憎のドラマをダイナミックに描いたイギリス映画らしい傑作だと言えよう。
 
 
== キャスト ==