「シュワルツシルト半径」の版間の差分

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ジョン・ミッチェル追加
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より、
:<math>v_{\rm esc} = \sqrt{\frac{2GM}{r}}</math>
となる。ここで <i>v</i><sub>esc</sub> = <i>c</i> と置いて、脱出速度が光速 <i>c</i> に等しくなる時の天体の半径 <i>r</i> を求めれば、上記と同じ重力半径の式が得られる。実際、18世紀末にイギリスの[[ジョン・ミッチェル (天文学者)|ミッチェル]]やフランスの[[ピエール=シモン・ラプラス|ラプラス]]がこのような考察から、ある程度以上質量が大きく半径が小さい星から放たれた光は星の外に出ることができないと考えた。
 
ただしこのニュートン力学的考察での脱出速度は物体が無限遠まで到達するのに要する初速度なので、最終的に戻ってくるならば一時的に有限の距離まで飛び出すことは可能である。これに対し、一般相対性理論の解としてのシュヴァルツシルト半径は、重力による曲率の歪みが大きくなることによって起こり、この半径から外には一瞬たりとも出ることができない、という違いがある。なお、シュヴァルツシルトは、シュヴァルツシルト半径を曲率が無限大になる半径として求めたが、実際にはこれは座標の取り方による一種のメトリックであり、曲率が無限大になるのはr=0の[[特異点]]である。