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字は子京、号は墨林・墨林山人・香崖居士・退密齋主人、室号を'''天籟閣'''とした。
 
項の家は恒産を持っていて富裕であり、官僚として国子監生までになっている。書画を好み[[山水画]]や[[花卉画]]を得意とした。法書・名画・金石・遺文などを天籟閣に集め、明代屈指の[[収集家|収蔵家]]として知られ、[[鑑賞家]]としても評判が高かった。その蔵書は極めて精妙なコレクションであり、[[宋代]]の古書籍に出会うとすぐに[[文彭]]・[[文嘉]]兄弟を呼び寄せて鑑定にあたらせるほどの力の入れようだった。また[[仇英]]や[[董其昌]]などは項のコレクションに出会い、自らの芸術に開眼している。項の収蔵品は今日にも名品が伝わるが美観を損ねるほどの夥しい[[印|印顆]]を書画に捺しており後世の鑑賞家・[[好事家]]からは不興を買っている。
 
'''収蔵印'''は、天籟閣・項元汴印・墨林山人・項墨林鑑賞章・桃里・墨林堂・子京珍蔵・項叔子・寄倣・子孫永保・子孫世昌・神游心賞・退密・浄因菴主・項子京家珍蔵などが知られている。