「縦書きと横書き」の版間の差分

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世界に存在する文書は、その[[言語]]および表記する[[文字]]体系の組合わせによって文字を書き進める方向('''書字方向''')が異なり、大きく分けて文字を縦に連ねる'''縦書き'''([[縦組み]])のものと、左右に並べる'''横書き'''([[横組み]])のものが存在する。縦書きの中には行を右から左へ進めるものとその逆があり、また横書きでは行中の書字方向で左右の別がある。
 
[[中国語]]および、その影響を受けた[[日本語]](下記詳述)・[[朝鮮語]]では本来縦書きで右から左へ行を進めていた('''右縦書き''')が、近代からはいずれの国でも横書きとの併用が行われている。
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=== 歴史的経緯 ===
元来日本語は[[漢文]]に倣い、文字を上から下へ、また行を右から左へと進めて表記を行っていた。[[漢字]]と[[仮名 (文字)|仮名]]の筆順も縦書きを前提としており、横書き不能な[[書体]]も存在する。
 
横書きとは文章を横方向に進めていくものである。横書きには左横書き(左から右へ文字を進めていく方法)と右横書き(右から左に文字をすすめていく方法)がある。暖簾や扁額(寺社の門などに掲げられた横長の額)では古くから右横書きのような記法が行われてきたが、これらは様々な状況証拠から「一行一文字の縦書き」と考えた方が自然である。しかし[[江戸時代]]に[[蘭学]]の流行などの影響を受け、洋書を真似た(より厳密な意味での)横書き法が発生した。
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=== 縦書きと横書きの字体、書体 ===
日本語において一般の文字、たとえば漢字やかななどは縦書きのときも横書きのときもその[[字体]]に変わりはないが、[[音引き]](ー)など[[約物]]は、縦書きと横書き、さらに横書きでも左横書きと右横書きとで字体が異なるものがある。
 
横書きの文章では句読点の代わりに[[ピリオド]]、[[コンマ]]を用いることがある。特に学校教育、また欧文や数式を多用する分野・筆者において、その傾向がみられる。
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今日では、縦書きも横書きもともに用いられる。
 
縦書き([[縦組み]])は、日本語本来の記法である伝統と矜持と共に、[[書道]]作品のほとんど、[[国語]]の教科書、[[文芸]]([[小説]]、[[詩歌]]など)、[[新聞]]などで用いられる。[[漫画]]もその戦前からの伝統を踏襲しており、コマ運びは右横進行、吹出しの台詞は縦書きが標準である。自然科学関連の書籍でも、数式などを用いない啓蒙書では縦書きの例が依然として多い。公文書においては[[法令]]や法案、[[官報]]、あるいは国会での決議と決議案が縦書きにされる。縦書きおよび右横書き基調の綴じ本は右開きに製本される。
 
横書き([[横組み]])は、例えば、[[外国語]]、[[数学]]、[[科学]]、[[音楽]]になどに関する[[専門書]]、つまり、横書きの[[言語]]、[[数式]]、[[楽譜]]を含むような文書のほとんどでつかわれる。[[学校教育]]の[[教科書]]では、[[国語]]に属する分野以外はほぼ横書きが用いられる。[[コンピュータ]]の[[出力]]もほとんど横書きである。左横書き基調の綴本は左開きに製本される。
 
横書き基調の書面の左右端などのスペースに縦書きが用いられたり、逆に縦書き基調の書面の上下端に横書きが用いられることは珍しくなく、縦横両用の日本語[[組]]の強みといえる。[[新聞]]では、見出しにおいてデザインやスペースの都合または強調のために横書きを使うこともある。
 
== ヒエログリフにおける縦書きと横書き ==
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== 関連項目 ==
* [[ケータイ小説]]
* [[縦組み]] - [[横組み]]
* [[組版]] - [[書体]] - [[活字]] - [[フォント]]
 
 
== 参考文献 ==
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[[Category:表記|たてかきとよこかき]]
[[Category:文字|たてかきとよこかき]]
[[Category:タイポグラフィ|たてかきとよこかき]]
 
[[en:Horizontal and vertical writing in East Asian scripts]]