「定数群体」の版間の差分

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ところが、藻類の中にやや性質を異にした群体と呼ばれるものがある。代表的なのが[[ユードリナ]](タマヒゲマワリ)で、16個の球形の細胞が球形の寒天質の内部表面に並んだものである。個々の細胞は鞭毛を持ち、単細胞の[[クラミドモナス]]等とよく似た構造を持っている。したがって、そのような単細胞生物の作る群体と見ていいのであるが、大きな違いは、藻体の成長に連れて細胞が増えないことである。普通の群体ならば藻体は成長するにつれて細胞も大きくなるが、細胞数が増加するのが普通である。それに対してこの生物では群体を構成する細胞数は始終変わらない。
 
これは、この生物の生殖法の独特さからくるものである。ヒゲマワユードが無性生殖する場合、群体を構成する細胞すべてが同時に[[細胞分裂]]を始め、それぞれが16細胞に分かれて小さな群体になる。つまり、個々の細胞が新しい群体を作るのである。このような特殊な群体を'''定数群体'''と言う。
 
== 特長 ==
 
== 進化との関連 ==
[[ボルボックス目]]のものでは、定数群体の形にはっきりとした進化の系譜を見ることができる。ヒゲマワユードやゴニウムなどでは細胞数やその配列に違いがあるが、基本的には同型の細胞が集まって群体を形成している。プレオドリナでは群体の中で細胞の大きさに分化が見られ、それによって群体に前後の区別がある。最も発達しているのが[[オオヒゲマワリ]]で、外側に並んだ栄養細胞と、内側に入り込んだ[[生殖細胞]]とが分化している。その点でオオヒゲマワリは多細胞的とも言える。なお、これらの群体を形成する個々の細胞はクラミドモナスによく似ている。クラミドモナスをこの目に含める説もある。
 
また、オオヒゲマワリは多細胞動物の起源のモデルと考えられたこともある。ヘッケル派の動物系統論では、多細胞動物の起源はいわゆる[[胞胚]]の形の、外側に鞭毛を並べた中空の細胞群([[ガスツレア]])と考えたためで、これに一番近い現生の生物の一つがオオヒゲマワリである。上記のようにオオヒゲマワリでは現に細胞の分化が見られるから、この考えを一層強めることとなった。しかし、現在ではこれらの間には強い類縁関係は無いものと考えられている。
細胞群体と呼ばれるものは、分類群としては以下の二つにしぼられる。いずれも[[緑藻]]綱に所属する。
 
*オオヒゲマワリ目(ヒゲマワユード・オオヒゲマワリ等)
*[[ヨコワミドロ目]]([[クンショウモ]]・[[アミミドロ]]・[[イカダモ]])
 
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