「0分00秒」の版間の差分

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{{クラシック音楽}}
'''0分00秒'''は、[[ジョン・ケージ]]が1962年に発表した[[作品]]で初演は[[東京]]の草月ホールケージ自身により行われた。楽譜は言葉のみによる指示書の体裁をとっている
 
標題の下には「独奏として誰が何をしてもよい」という旨の記載がある。しかしこの点については誤解が生じやすいので注意を要する。演奏者は「ある習熟した行為」を行うが、それは例えば字を書く、歯を磨く、タバコを吸う、というような日常的な行為を指している。またこの作品を次に演奏する際は、すでに行ったことのある行為を採用してはならない。音楽的あるいは演劇的身振りを避け、聴衆を電子的な状況に注目させるような小細工もしてはならない。
1人の「[[演奏家]]」がどんなことをやってもよいとされており、俗に「第2の[[4分33秒]]」と呼ばれる。
 
ケージは初演作品で際に、自身の[[眼鏡]]や[[万年筆]]、また灰皿などに[[コンタクトマイク]]を装着して書き物をしたり、[[煙草]]を吸ったり水を飲んだりという行為しながら、この'''0分00秒'''の楽譜た。そのなにげない行為に伴う微かなは、電気的に増幅され大音響となって会場に流を満たした。
 
1990年代のドイツのデッテンハウゼンの演奏では、題名に忠実に指揮者つきの室内オーケストラで何も演奏しないで本当に0分00秒で終わった例があり、その後聴衆の要求によって[[アンコール]]としてその後「なんらか」を数分間演奏した記録がある。もしもこれが事実だとすれば、その解釈は完全な誤りといえる。
この身体や行為が作り出す音は、普段沈黙として埋もれてしまって意識されない音であり、この作品は、それを増幅することによって聴かせる作品となっている。
 
なお楽譜の末尾にはこの作品が'''[[4分33秒]](第二番)'''であり'''ATRAS ECULIPTICALIS'''を第一部とする作業の第三部にあたると記されている。
なおスコアには次のように記されている。「最大限に音が増幅される状況の中で(ただし[[フィードバック]]は避けること)、非音楽的な修練を伴うアクションを1回か複数回演じること」 また更に「同じアクションの中で2つのパフォーマンスはしないこと。音楽を作曲する[[パフォーマンス]]はしないこと。電子的・音楽的・演劇的なシチュエーションそれ自体に注目を集めないようにすること。」
 
また「'''0'00" No.2 [4'33" No.3]'''」(1968) と言うのがあるが[[ペータースは楽譜出版社[[C.F.Peters]]カタログに記載されていないのでことから未出版と誤解されるが'''Song Books'''に含まれるかたち出版されている。それは少なくとも2人以上の[[ゲーム・プレーヤー]]([[チェス]]、[[ドミノ]]、[[スクランブル]]、[[ブリッジ]]等)とコンタクトマイク、[[アンプ]]、[[スピーカー]]のための作品で、[[ゲーム]]中の[[カード]]や駒が立てる音を会場内に増幅させ響かせるというものである。
1990年代のドイツのデッテンハウゼンの演奏では、題名に忠実に指揮者つきの室内オーケストラで何も演奏しないで本当に0分00秒で終わった例があり、その後聴衆の要求によって[[アンコール]]としてその後「なんらか」を数分間演奏した記録がある。
ケージと[[マルセル・デュシャン]]による[[チェス]]の試合を中心とした約5時間に渡るインターメディア・イベント'''Reunion'''と混同されることが多いようだが、別の作品である。
 
 
また「'''0'00" No.2 [4'33" No.3]'''」(1968) と言うのがあるが[[ペータース出版社]]カタログには記載されていないので未出版である。それは少なくとも2人以上の[[ゲーム・プレーヤー]]([[チェス]]、[[ドミノ]]、[[スクランブル]]、[[ブリッジ]]等)とコンタクトマイク、[[アンプ]]、[[スピーカー]]のための作品で、[[ゲーム]]中の[[カード]]や駒が立てる音を会場内に増幅させ響かせるというものである。
 
初演では、ケージと[[マルセル・デュシャン]]による[[チェス]]が約5時間に渡って演奏された。