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'''小池 光'''
== 来歴 ==
小池は、1947年[[宮城県]]柴田郡船岡町
2006年、31年間勤めた教職を退き、現在は作歌、結社誌編集のほか評論、執筆活動、講演会講師、パネラー、短歌大会選者、新聞選歌など多角的な活動をしている。現在、[[読売新聞]]、[[北国新聞]]、[[山陽新聞]]、[[信濃毎日新聞]]歌壇各選者。2007年より第2代[[仙台文学館]]館長。
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* バルサの木ゆふべに抱きて帰らむに見知らぬ色の空におびゆる 『バルサの翼』
この歌集の代表歌とされている。少年は、模型飛行機を作るため適した軽いバルサ材を買って家へ帰ろうとしている。飛行機は少年の夢を乗せて未来へ飛び立っていく夢と希望の象徴である。しかし、飛んで行くはずの空は、少年の嘗て見たことのない色に染まっている。「抱い」ているものの実現しないだろう不安と恐れにおびえている少年がいる。少年期の繊細な感性と生に内在する恐怖を歌った写実でありながら、現代に生きる人間全てに敷衍できる不安を抉った象徴的な一首。
*夜の淵のわが底知れぬ彼方にてナチ党員にして良き父がいる 『廃駅』
「わが底知れぬ」と詠むことによって、自己の内部の深淵と彼方にあるナチ党員をひきつけ、歴史的残虐性の人格と良き父という無辜の一市民の性格が同一人物の中に存在するという両具性を詠んだ点に卓越した力を感じる。しかし、この発想はあくまで日本人の側から、日本人の存在の意義を問うものとされている。
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*うごき鈍くなりたる母とむきむきに雑煮をくひて言ふこともなし 『日々の思い出』
*日の丸はお子様ランチの旗なれば朱色の飯(いい)のいただきに立つ 『日々の思い出』
第
*ながれゆく煙を透かしけむりのかげあはく移ろふパネルの壁に 『滴滴集』
*足の爪遠いところに生えてゐてそれを剪らむと曲げゆくからだ 『滴滴集』
この歌集は、全体を通じて日常的な素材の中に新鮮な発見や批評精神に支えられた皮肉、諧謔、暗示、ユーモアとペーソスが、あらゆる視座で掬い上げられていると評価され、斉藤茂吉短歌文学賞の対象となった。
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== 参考図書 ==
*『短歌』「特集小池光」(2005年10月号 [[角川書店]])▼
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[[Category:1947年生|こいけひかる]]
▲*『短歌』「特集小池光」(2005年10月号 [[角川書店]])
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