「海松色」の版間の差分

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[[宮内庁]]雅楽部に所属する楽人の衣装は普通この海松色の直垂である。
 
「海松」は食用にも観賞用にも利用された海藻で「みるめ」とも言う、平安朝の貴族は「見る目」との連想からよく歌に詠み、もっぱら観賞用としていたためにこのような色名があり、重ねの色目にも表が萌黄、裏は青(山科流)の「海松色」がある。この海藻を愛好する様子としては、昔話に二人の妻をもつ男が、寵愛する後妻に「海松」を送るが、使者が誤って先妻の家に届けたところ夫をしのんで「みるめも無きに人ぞ恋しき」と哀れ深い歌を送って返し、反対に後妻は「惜しきことを」夕食の具にでもしたのに。と恨み言を言ったので、寵愛が先妻に還ったという話がある。
 
渋い印象の色であるため[[江戸時代]]中期にも好まれ、「海松茶」という茶色掛った海松色もあった。[[井原西鶴]]の[[日本永代蔵]]「せけんのしゃくやたいせう」には若い頃に流行に乗って「海松茶」に染めた(染め返しが聞かない)絹の着物の事を何十年経っても残念がる倹約家の男が登場する。
 
 
== 関連項目 ==