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'''文化地理学'''(ぶんかちりがく,cultural geography)は、[[文化]]に関する事象を扱う[[人文地理学]]の一分野である。文化という概念自体多義的であるが、発祥当初は文化地理学においては、[[物質文化]]が具体的に現前して現れる[[文化景観]]を主たる観点としていた。[[アメリカ]]において1925年に[[カリフォルニア大学バークレー校]]の地理学のグループが文化景観を扱った論文を発表したのを起源とし、主に[[農村]]地帯における[[農業]]の伝播、地名、各地域の家屋のパターンなどを主たる内容としていた。戦後文化地理学は、都市を軽視しているという内部批判にさらされ、都市と文化の関係、さらには地理学においては、それまで無前提で使われていた文化という概念そのものへの検討・分類化なども行われ、現在は多岐にわたっている。
 
日本の場合も、この戦後のアメリカの流れにも影響されたが、特に民俗学や文化人類学との分野に近い部分を扱う事が主体で、純粋に文化現象の実証を重視する地理学の一分野に見られている。[[宗教地理学]]も広い意味での文化の概念の一つとして、この文化地理学の一分野と捉えることもある。
==現代文化地理学の潮流==
現代[[文化地理学]]は、[[C.O.サウアー]]の提唱した[[文化景観]]に対する批判より始まり、個人や集団による場所(place)への価値や意味付けによって[[景観]]が形成されていくという考えの下、文化と空間・場所との関係が研究のメインストリームとなっている。場所の研究に関しては[[エドワード・レルフ]]、[[イーフートゥアン]]、[[ジョン・アーリ]]が有名。
 
==景観概念==