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[[数学]]において、[[函数]]の'''滑らかな関数'''(なめらかなかんすう''smooth<em function''lang="en">smoothness</em>は、何度でもその函数に対して[[微分]]可能性を考えること測られ。より高い階数の[[関数 (数学)|関導函数]]である。'''C<sup>&infin;</sup> 関を持つ函'''ほど滑らかさの度合いが強い呼ば考えらることもある。
 
== 性質滑らかさの分類 ==
函数 ''f'' が'''連続的微分可能'''(れんぞくてきびぶんかのう、<em lang="en">continuously differentiable</em>)であるとは、''f'' に導函数 ''f''&prime; が存在して、なおかつその ''f''&prime; が[[連続函数]]となることをいう。同様に正整数 ''k'' について、''f'' の ''k'' 階の導函数が存在して連続であるとき、''f'' は ''k'' '''階連続的微分可能'''あるいは ''k'' 回の連続的微分が可能であるといい、また ''f'' は ''C''<sup>''k''</sup> 級の函数であるという。微分可能な函数は連続であることから、''C''<sup>''k''</sup> (''k'' = 1, 2, ...) は包含関係に関して非増加な列を成している。任意有限階の導函数をもつ函数は'''無限回'''(連続的)'''微分可能'''であるといい、そのクラスは ''C''<sup>&infin;</sup> で表される。
*滑らかな関数の[[導関数]]も滑らかな関数である。
:<span style="font-size:smaller; line-height:141%">函数のクラス ''C''<sup>''k''</sup> を、''k'' 階の導函数が存在して連続であり、なおかつ ''k'' + 1 階の導函数が存在しないかあるいは存在しても連続でない函数全体が成す類とすることもある。この場合、各クラスは交わりを持たない排他的な分類を与える。</span>
*滑らかな関数の[[加法|和]]や[[乗法|積]]も滑らかな関数である。
さらに強い滑らかさを表すクラスとして、[[解析函数]]つまり各点で冪級数展開可能な函数のクラス ''C''<sup>&omega;</sup> がある。また場合により、連続函数のクラス ''C'' を 0 階連続的微分可能な函数のクラス ''C''<sup>0</sup> として、滑らかな函数の仲間に入れて考えることがある。
 
滑らかさのクラスを考えることは、具体的な定義域と値域をあたえることで、たくさんの[[函数空間]](の台集合)の例を与える。函数の定義域が ''X'' であるときそれを明示して、''X'' 上で定義される ''C''<sup>''k''</sup> 級函数全体の成す空間をしばしば ''C''<sup>''k''</sup>(''X'') のように記す。定義域 ''X'' は多くの場合 "滑らかな" 位相空間である。さらに値域 ''Y'' をも明示して ''C''<sup>''k''</sup>(''X''; ''Y'') などと記すこともある。値域 ''Y'' はこの空間の[[係数]]と見なされる。
{{math-stub}}
 
:<span style="font-size:smaller; line-height:141%">''p''-進解析のようにある種のリジッド <span lang="en">(rigid)</span> な空間を考えているとき、そこでは空間の[[完全不連結|全不連結]]性から必ずしも実解析あるいは複素解析的な意味での微積分を考えることはできないが、例えば[[局所定数函数]]全体の成すクラスを ''C''<sup>&infin;</sup> とすることがある。</span>
[[Category:関数|なめらか]]
 
== 滑らかな函数 ==
函数 ''f'' が(それが属する文脈での議論に用いるに)十分大きな ''n'' に関して ''C''<sup>''n''</sup>-級であるとき、'''滑らかな函数'''(なめらかなかんすう、<em lang="en">smooth function</em>)と総称される。またこのとき、函数 ''f'' は'''十分滑らか'''であるともいう。このような語法を用いるとき、''n'' は十分大きければよく、その値が厳密に知られている必要はないし、とくに ''n'' は固定して考えないのが通例である。
そのような状況下では多くの場合、「滑らかな函数」のクラスとして無限回微分可能函数のクラス ''C''<sup>&infin;</sup> や[[解析函数]]のクラス ''C''<sup>&omega;</sup> を考えるのが、議論の便宜からして有用である。
 
滑らかさの概念は(微分の概念がそうであるように)局所的なものである。つまり、ある点での滑らかさというのは、その点の周りの十分小さな近傍において考察される。有限個の例外を除く各点で滑らかな函数は'''区分的に滑らか'''であるといわれる。滑らかさのクラスを明示して、区分的に ''C''<sup>''k''</sup> 級の函数や、'''区分的に連続'''な函数をかんがえることもある。
 
== 関連項目 ==
* [[位相同型]]
 
{{DEFAULTSORT:なめらかなかんすう}}
[[Category:|なめらか]]
[[Category:多様体論]]
[[Category:数学に関する記事]]
 
[[de:Glatte Funktion]]