「セレクトロン管」の版間の差分

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[[画像:Selectron tube p1270778.jpg|thumb|right|セレクトロン管]]
'''セレクトロン管'''(-かん、''Selectron tube'')は[[RCA]]社が開発した初期の[[記憶装置]]である。当初の予定では1946年末までに200本製造される予定だったが、製造工程の問題によって1948年中頃まで完成しなかった。当時の第一の顧客であった[[ジョン・フォン・ノイマン]]の[[IASマシン]]は代替として[[ウィリアムス管]]を使用することを余儀なくされ、RCAは当初予定していた4096ビットから256ビットにスケールダウンさせた。この256ビット版はIASマシンの派生品で使用された。
 
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情報を読み出すには電流の方向を逆転させればよい。グリッドでビット位置を選択してカソードにパルスを送ると、対応する位置の誘電体が帯電していればシグナルプレートにパルスが発生して読み取ることができる。またパルスが発生しなければ帯電していなかったことを示す。
 
製品化された256ビットのものは同様の真空管だが、プレートは円柱状ではなく穴の開いた四角い板となっている。大きさはあまり小型化されていないが、ピン数は4096ビット版が44ピンだったのに対して31ピンに減っている。256ビットのセレクトロン管は500ドルで販売された。ウィリアムス管よりも信頼性は高かったがコストが高かったため、実際にこれを使ったコンピュータは[[ランド・コーポレーション]]のJOHNNIACだけであった。
 
セレクトロン管もウィリアムス管も1950年代前半になると、もっと小さくてコストの安い[[磁気コアメモリ]]に取って代わられた。