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吏読では名詞・動詞語幹などの実質的部分は主に漢語が用いられ、文法的部分に吏読が主に用いられる(名詞・動詞部分に吏読が用いられる例もある)。朝鮮半島では漢字を受容してしばらくは正統な漢文が用いられたと見られるが、その後朝鮮語の語順に合わせて漢字を配列した「誓記体」などの擬似漢文が現れる。吏読はこのような朝鮮語の語順で書かれた擬似漢文に、文法的要素がさらに補完されて成立したものと考えられる。
 
吏読は漢字の音と訓を利用して朝鮮語を表記しているが、漢字の読み方は古くからの読みが慣習的に伝わっている。それらの中には[[中期朝鮮語]]とも異なる吏読独特のものもある。例えば、処格「良中({{fontieunicode|-ahʌi}})」に対して中期朝鮮語「{{lang|ko|-애/-에}}」など。
 
以下は、養蚕経験撮要(1415年)に見られる吏読の例である。1.は漢文、2.は吏読文(下線部が吏読、カッコ内は吏読の翻訳)、3.は吏読部分を[[ハングル]]表記(現代語式のつづり)したものである。