「合同数」の版間の差分

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m 楕円曲線との関連
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合同数の問題とは、'''どのような数が合同数になるか'''という問題である。これは[[数学上の未解決問題]]の一つである。定義より明らかに、合同数は正の有理数である。また、辺の長さが (''a'', ''b'', ''c'') である直角三角形の面積が ''S'' であるとき、(''k'' ''a'', ''k'' ''b'', ''k'' ''c'') の面積は ''k''<sup>2</sup> ''S'' であることから、合同数問題においては、平方因子をもたない自然数のみ考慮すればよい。
 
== 基本的な事実 ==
 
定義を数式化すると、 合同数とは
 
:<math>
\begin{matrix}
a^2 + b^2 &=& c^2\\
\frac{ab}{2} &=& n
\end{matrix}
</math>
 
を満たす有理数 ''a'' , ''b'' , ''c'' が存在するような ''n'' のことである。
 
''n'' が合同数であるための必要十分条件は[[楕円曲線]]
:<math>
y^2 = x^3 -n^2x
\,\!
</math>
が正の階数を持つことである。実際、 ''a'',''b'',''c'' が上述した方程式を満たすとき、 ''x'' , ''y'' を ''x'' = ''n''(''a''+''c'')/''b'' , ''y'' = 2''n''<sup>2</sup>(''a''+''c'')/''b''<sup>2</sup> とおくと、
:<math>
y^2 = x^3 -n^2x
\,\!
</math>
で、 ''y'' は 0 ではない( ''y'' が 0 ならば、 ''a'' = -''c'' より ''b'' = 0 だが (1/2)''ab'' = ''n'' &ne; 0 に矛盾する)。
 
逆に、 ''x'' , ''y'' ( ''y'' &ne; 0)を上の楕円曲線上の点とするとき、 ''a'' = (''x''<sup>2</sup> - ''n''<sup>2</sup>)/''y'', ''b'' = 2''nx''/''y'', ''c'' = (''x''<sup>2</sup> + ''n''<sup>2</sup>)/''y'' は上記の方程式の解となる。
 
上の楕円曲線の有限位数の点は ''y'' = 0 を満たすことが知られている。それで、 ''n'' が合同数であるかどうかは、上記の楕円曲線が無限位数の点をもつかどうかという問題に帰着する。
 
== タネルの定理 ==
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*[[フェルマー]]
 
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