「ナルシシズム」の版間の差分

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<!--日本語版の画像が優先されてしまうので、なんとかなれば出してください[[Image:Narcissus.jpg|frame|[[ナルキッソス]]は水面に映った自分の姿に陶酔する]]-->
'''ナルシシズム'''([[英語]]:narcissism narcissism)'''ナルシシスム'''([[フランス語]] narcissisme)('''自己愛''')とは、[[防衛機構]]の一種である。自己の容貌や肉体に異常なまでの愛着を感じ、自分自身を性的な対象とみなす状態をいう。ナルシシズムを呈する人を'''ナルシシスト''' (narcissist) という。
 
[[日本語]]では'''ナルシズム''' (narcism)'''ナルシスム''' (narcisme)、'''ナルシスト''' (narcist) と訛ることが多くあり意味も「[[うぬぼれ]]」「耽美」とったニュアンスくつかの言語使われるちらの形のほう多い一般的である
 
[[日本]]では「[[うぬぼれ]]」「耽美」といったニュアンスで使われることが多い。
 
==概要==
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成長にしたがって、原始的ナルシシズムは現実に見合った認識に置き換えられてゆく。この過程が予測できないものだったり、過酷だったりすると、幼児の自尊心は深く傷つけられる。さらに重要なのは[[親]]([[最初の他人]])の助けである。親の助けが足りなくてナルシシズムを育ててしまった大人は、自尊心の働きで、自他を観念的にきわめて重く見ること([[観念化]])と、逆に軽く見ること([[デバリュエーション]])の間で揺れ動く。幼い頃に、自分にとって重要な人物に根本から幻滅し、落胆することがナルシシズムにつながると考えられている。健常な成人は自分の限界を受け入れ、失望や逆境や失敗に耐えられるため、彼らに起こる出来事が自尊心を侵すことはない。
また自分は人に良く褒められるという場合は大体嘘が多く、相手にして欲しい為という人も居る。そのためナルシシズムの場合嫌われる確率が高いが、自慢話は本人が満足したいだけなので気にしないほうが良い。
 
 
 
==ナルシシズムの動態==
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ナルシシズムは[[分離]]と関連した[[防衛機構]]である。ナルシシストは他の人、環境、政党、国家、民族といったものを、よい要素と悪い要素が混じったものとして見ることができず、[[観念化]]か[[デバリュエーション]]のどちらかに偏る。すなわち、対象を完全な善か完全な悪に振り分けてしまうのである。悪い[[アトリビュート]]は常に投影されるか、別のもので置き換えられるか、外的要因に帰せられる<!--悪いことは人のせい、いいことは自分のせい、という意味でしょうか-->。よいアトリビュートは、膨張した(誇大に考えられた)自己認識を支持し、自信喪失や幻滅を遠ざけるものとして内面化される。
 
ナルシシストは自己愛給<!--narcissistic supply。訳語がわかりません-->、すなわち注目されることを求める。それによって傷つきやすい自尊心を制御するのである。
===家族の機能障害===
ナルシシストの多くは正常に機能していない家庭に産まれる。ナルシシストを生み出す家族の特徴は、家族に問題があることを内外に対して強く否定することである。このような家庭では虐待が珍しくない。子供は優秀になることを望まれるが、それはナルシシズムの目的に至る手段としてでしかない。両親は、貧困や未熟な感情、そしてナルシシズムといった素因をもち、そのために、子供の能力の限界と感情の要求を正しく認識し尊重することができない。その結果、子供の[[社会化]]は不完全になり、[[性同一性]]に関わる問題が起こる。
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成長は母から離れることと[[エディプス・コンプレックス]]の解決、つまり性的関心を社会的に適切な対象へ向けなおすことを含む。これらは自立して世界を探求し、[[自我]]を強く意識するために重要である。どの段階が妨げられても、正常に[[分化]]することはできなくなり、自立した求心力のある自我は形成されず、他人への[[依存]]と[[幼稚症]]を呈する。ときには子離れしない母によってその障害が起こされることもある。
 
子供が親から離れ、それに続いて[[個体化]]をとげることは広く認められている。ダニエル・N・スターンは、著書"The“The Interpersonal World of the Infant"Infant” ([[1985年]])で、子供は最初から自我をもち、自分と親を区別するといっている。
 
===幼年期のトラウマと自己愛型の発達===