「トロンボーン」の版間の差分

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バルブトロンボーンなど加筆
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==奏法==
左手及び左肩で楽器の重量を支える。中指・薬指・小指で楽器を握り、追加のバルブがある場合は、そのレバーを左手の親指で操作する。自由な右手でスライドを軽く持って操作する。スライドには、最も手前の1ポジションから最も遠くまで右手を伸ばしたところにある7ポジションまでがある。ポジションが1つ遠ざかると半音下がる。このしくみと各ポジションで得られる[[倍音]]の組み合わせで音階を作ることができる。
 
ギターのフレットにあたるような特別な目印はないため、奏者はベルの位置などを目安にして自分の感覚でポジションを定めて音程を得る。そのため初心者にとっては正しい音程での演奏はむつかしいが、熟練すればスライドの微調整によって正確なハーモニーを得ることが出来る。またスライドは[[ポルタメント]]の演奏を容易にしている。
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*:コントラバストロンボーンは、テナーやテナーバス、バスのそれらよりも3度から5度低い調性を持った楽器で、長いスライドを操作するためのハンドルを備える。また、二重のスライドを持つ1オクターブ低い変ロ調の楽器を指すこともある。混乱を避けるために、前者は時に「F管バストロンボーン」と呼ばれる。現代ではあまり使われない。
*:これに非常に近い楽器として、スライドの替わりに4つのバルブを備えた「チンバッソ」(Cimbasso)と呼ばれる特殊なものも存在する。
 
===機構による分類===
*バルブトロンボーン
*:バルブトロンボーンは、音程を変えるための機構として、スライドではなく現代の他の金管楽器と同様に3つのバルブを備えたものである。このバルブは現代ではピストン式が多いが、ロータリー式のものも存在する。その他の外見は一般的なトロンボーンに近い。スライド式の楽器と同様に色々な音域のものがある。19世紀前半の金管楽器のバルブ機構の発明に合わせて誕生したため、19世紀のクラシック音楽作品ではロッシーニ、ヴェルディなどイタリア物を中心の作曲家のほかブラームス、ブルックナーらの作品この楽器を想定して書かれたと思われるもの多い。19世紀中盤・後半以降から省みられなくなったが、そバルブは現代では後ジャズなどポストン式が多いが、ロュラタリー式音楽世界で使われるようになり、クラシック界で存在す20世紀終盤以降は再び使用が試みられようになったそのの外見は一般的なトロンボーン近い。また特殊な楽器としては、アドルフ・サックスが考案したもので6つのバルブを持つ楽器もかつて存在し、これは各バルブがスライドの各ポジションに対応しているもので、トロンボーンの名は持つが全く別のものに見える。
[[画像:Puzon3.jpg|バルブトロンボーン写真]]
 
 
===ドイツ式トロンボーンについて===
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===特殊なトロンボーン===
*バルブトロンボーン
*:バルブトロンボーンは、音程を変えるための機構として、スライドではなく現代の他の金管楽器と同様に3つのバルブを備えたものである。19世紀前半の金管楽器のバルブ機構の発明に合わせて誕生したため、19世紀のクラシック音楽作品ではイタリア物を中心にこの楽器を想定して書かれたものも多い。このバルブは現代ではピストン式が多いが、ロータリー式のものも存在する。その他の外見は一般的なトロンボーンに近い。また、アドルフ・サックスが考案したもので6つのバルブを持つ楽器もかつて存在し、これは各バルブがスライドの各ポジションに対応している。
[[画像:Puzon3.jpg|バルブトロンボーン写真]]
*スーパーボーン
*:ピストンとスライドの両方を備えた特殊なトロンボーン。通常左手でピストン、右手でスライドを操作する。トランペット奏者のメイナード・ファーガスンが考案した。
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非常に古い歴史を持つ楽器であり、起源はトランペットと共通である。かつてはサックバットと呼ばれた。15世紀頃にスライドトランペットのなかまから発生したと考えられており、基本的な構造は昔の姿をそのまま留めている。軍楽隊やオーケストラで使われようになる前から長く[[教会]]などで使われていた。そのためトロンボーンの音はクラシック音楽の中で、神を表すものとして使われることがある。
 
最初に交響曲でトロンボーンを使ったのは[[ルートヴィヒ・ヴァン・ベートーヴェン|ベートーヴェン]]であった。大編成の[[オーケストラ]]に定席を得たのは[[ロマン派音楽|ロマン派]]の頃と思われる。19世紀、おそらく1830年代にはバルブ(ロータリー)の追加が行われた。これ以降各地ころはオーケストラにおいてではバルブトロンボーンやF管バが盛んに使われたが、19世紀中盤から後半にかけて徐々にトロンボライド式の楽器に取って代わられていった。例えば[[ウィーン等も・フィルハーモニー管弦楽団]]では1880年頃までバルブ式の時代だったと言われている。他にかつて盛んに使われていたが、これ楽器としてF管バストロンボーンも挙げられる。地域によって細かな年代に違いがある。後にF管バストロンボーンは衰退したが、この楽器は操作性に劣ることやオーケストラピットで長いスライドが邪魔になったこと等が理由とされるから後に衰退していった
 
また、一時期フランスのオーケストラではバストロンボーンを使わず、3本のテナートロンボーンを使うのが標準的であった。フランスのトロンボーン四重奏団がバストロンボーン奏者を含まないことがあるのはその名残りだと言われる。
 
バルブ(ロータリー)の改良はさらに進み、円錐形のセイヤーバルブ、円柱を横倒しにした形のハグマンロータリー、演奏家リンドベルイが開発に関わったロータリーや、ヤマハの細長いVバルブなど、様々な商品が開発されている。こうしてトロンボーンは楽器の普及や西洋音楽の広まりとともにジャズ、[[スカ]]、[[サルサ (音楽)|サルサ]]など様々な音楽で使用されるようになった。