「ボヤナ教会」の版間の差分

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ボヤナ教会が世界的な知名度を持っているのは、何にもましてこの第二層が中世ブルガリア文化のひとつの到達点を鮮やかに示していることに負っている。ここに描かれた240人を超える登場人物たちは、めいめい異なった個性を示し、心理的な内面や生命力を窺わせるものとなっている。フレスコ画は、787年に[[ニカイア]]で開催された[[第2ニカイア公会議|第七全地公会]]で確立された[[イコン]]を描く際の規律に従って描かれている。
 
最古の区画である東翼にあるフレスコ画には、丸天井に描かれた「全能者[[キリスト]]」(Christ Pantocrator)などが含まれている。その下の巻き胴には多くの天使たちが描かれ、隅折上げ(pendentives)には4人の[[福音書記者]]、すなわち[[マルコ (福音記者)|マルコ]]、[[マタイ]]、[[ルカ (福音記者)|ルカ]]、[[福音記者ヨハネ (使徒)|使徒ヨハネ]]が描かれている。また、アーチの表面は4種のキリスト像で飾られている。<!-- Christ Emmanuel; Christ, The Ancient of Days; and the acheiropoietic (“made without hands”) Holy Mandylion and Holy Tile. -->
 
続いて主要な祝日やキリスト受難の場面が描かれており、1階の諸[[聖人]]の全身像の中には、10人の戦う聖人(warrior saints)が描かれている。また、[[聖餐台]]の丸屋根には大天使たちに囲まれた聖処女(The Virgin Enthroned)が、そしてその下には、4人の[[教父]]([[カイサリアのバシレイオス]]、[[ナジアンゾスのグレゴリオス]]、[[ヨハネス・クリュソストモス]]、総主教ゲルマヌス)がそれぞれ描かれている。聖餐台脇のフレスコ画には、助祭のラウレンティウス、エウプリウス、ステペンと、教会の[[守護聖人]]である聖ニコラオスが描かれている。ニコラオスは最も有名な聖人の一人で、水夫、商人、銀行家などの守護聖人である。